孤高のハダカの王様 // 北米と欧州スキーツアー //

カナダ・バンクーバーと時々アジア
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EQUIPMENT2 - - - 山スキー用具その2

2010-09-28 05:34:04 | オートルート2010
山スキー用具その2だよ。


【スキー】
スヌープダディー(185cm スリーサイズ127-88-113)もオートルートには向いていなかった、無念。
先ず長すぎ
こんな長くて幅広のスキーを履いていたのはオートルートでは1000人中カオル一人だと思うよ。
すごいね 0.1% 以下だよ。
ベルトール小屋でシールを片付けてバックパックに仕舞っていたら、同部屋だったフランス人に「すげー太いシールだね」って話しかけられて、そのフランス人の持っていたシールと比べたら2倍くらいの幅があって笑っちゃったよ。
これじゃあダメだってね。
170cmの身長だったらスキーは160cmくらいで十分だね。
だってカオルよりも背の高いガタイのいい山岳ガイドでさえも160cmそこそこのスキーを履いていたからね。
スキーも軽いし、シールも軽くて済むんだよ。
でもちゃんとオールラウンドのスキーにはした方がいいよ。
あんり柔らかすぎるスキーだと滑る方ですげー疲れるから。


<オールラウンドと言ったらこのスキー以外には考えられません>
ロシニョール・バンディッド2



【ブーツ】
ブーツはライケルではオートルートは不十分だった、これもNG。
やっぱね山スキー用のブーツがいいね。
これだけ歩く時間が長いならやっぱり専用のブーツだね。
実際歩くほうはカオルはそんなに気になってはいなかったんだけど、一番気になったのはつるんつるんと言うこと。
氷を歩いたり、岩を歩いたり、やっぱスキー場ではないんだよ。
山スキー用のブーツがいいね、ゴム底の


<多くを語る必要はなし、コレが必要です>



【ストック】
スキーストック、これも微妙にNG
カオルのストックも伸縮する結構いいやつなんだよ、実際。
でもねー、やっぱり山スキー用のがいいよ、軽いから。
長さは一番伸ばして125cmだけど、135cmまで伸びた方が使いやすかったかな、170cmの身長でね
それとパウダーリング(大)は絶対必要。
登る時にリングは支えになってくれるし、助けてくれる。
リングが大きいほうが沈まないのは誰にでもわかること、沈まなければ支えになるし、助けになる。
そんな単純な話。
それと万一の為に予備のリングをひとつでも持って行くことをお勧めする。
今回3日目の朝7時にリングを失くして、それ以降どれだけ苦労したことか。
言葉にできないくらいしんどい思いをしたよ、マジで。


<パウダーリング、無くなるとわかる有り難味>





【バックパック】
バックパックは80リットルのものを持って行って「大は小を兼ねる」と思ったけど大失敗だった。
先ず、重い
次に、重い
その次に、重い
とにかく、重い
すげー迷ったんだけどね、いろんなもんあどんどん放り込めるし、重さなんて大したことないから大丈夫だろうって思ったんだけど失敗だったね
大きくてスペースがあるから余計なもの持って行っちゃったし、やっぱ30リットルのバックパックにして「どうやったらこの30リットルで収まるか」という事をキチンと考えて必要最低限の荷物を考える必要があった。
30リットルで十分だし、30リットルに収めなきゃダメ、絶対に。
4日間も山ん中ウロウロするんだから少しの差が3000メートルを超えたり、後半戦になってくると大きな差になってくる、これ体験してきたから言えること。


<大は全く小をかねない 失敗の最高傑作> バックパックだけですでに重かった。



スキーとストックは買う必要なく現地のレンタルで十分
ブーツは自分の足に合わないと更に不幸を呼んでしまうから購入することをお勧めします。
カオルはツアー1ヵ月後ウィスラー山ブーツを買いました
まだ実践では使ってないけど、ショップで履いて試しに歩いただけでもアルペンブーツとぜ全然違うのに驚いたよ。


ブーツは絶対山ブーツ!





【装備篇】
オートルート完全走破への山スキー用具 その1
オートルート完全走破への山スキー用具 その2

【体力篇】
オートルート完全走破へのトレーニング その1
オートルート完全走破へのトレーニング その2 

EQUIPMENT1 - - - 山スキー用具その1

2010-09-27 05:52:17 | オートルート2010
カオルは今回のツアーで何度も装備に失敗したと言っているけどもっと具体的に話そう。
「失敗は成功のMother」(長嶋しげお風)という点で今回はすげー良い視察ツアーだった。
装備の話だけでなく、メンバーと天気に恵まれた最高の視察ツアーだった。

だからこそカオルの何がダメで、何が必要か、何をみんなに伝えなくちゃいけないか、本当によくわかったんだ。
何度も言うけど装備はほんとダメダメだったね。


【帽子&サングラス】
頭の方からいってみようか、カオルも持っていかなかったけどヘルメット着用者は0(ゼロ)だった。
天気が良かったんで連日ニット帽とサングラスで過ごす事ができた。
この装備は間違っていない、◎だね。
4月で天気が良いといっても3000メートル超えたらキャップよりニットが良いね
耳が出てない方がいい。


<ニットにサングラスで全工程を過ごした>



【ジャケット&パンツ】
スキーパンツとスキージャケットは大NG!
これは失敗だった。
もう春だしバックカントリーでは登りがメインだから綿の入っていない山スキー用がいいね。
ジャケットはいつもの、冬用のものを持ってきたけどこれは重くてダメだった。


<◎良い例:CANちゃん(仮名) X悪い例:カオル>



【スキータイツ】
スキーパンツの中に履くタイツはもっと大大大NG
CWXみたいな高性能タイツがいい。
カオルはフリースを履いていました、いつもみたいに。
毛布です、完全に。
毛布を足に巻いて歩いているようなものだった
暑いし、歩きにくいし、重いし、まとわりつくし、ひとつもいいとこナシだった。


<イチローもお勧めしているCWXなんか良いと思うよ>




【グローブ】
グローブは登っている時はスプリンググローブ
カオルはせっかくこのオートルートの為に新調して持ってきたのに初日に紛失しちゃった。
だからそれ以降はずっと軍手だった、まあ使い勝手は良いからいいんだけど。
滑る時はいつものグローブね。


<薄手で通気性が良いのがオススメ>








山スキー用具その2 へ続く

Training 2 ‐‐‐ トレーニングその2

2010-09-11 22:32:49 | オートルート2010
オートルートには山小屋3連発(3連泊)っていうのがある。
1泊目 ショーンビエール小屋(2694メートル)
2泊目 ベルトール小屋(3268メートル)
3泊目 ビニエット小屋(3160メートル)

このツアーのハイライトとも言える、楽しくって厳しい3連泊だ。
ちょっと脅かすようだけど、オートルート山小屋3連発は厳しい
目を閉じて、こんなイメージしてみて。

 
①富士山の5合目から頂上まで、

②15キロのバックパック背負って、

③足に10キロの重し付けて、

④3日連続登頂する。



厳しいでしょ? でもホントこんな感じ(笑)


今回のメンバーは海外スキーも山スキーも経験豊富だったからいろいろ意見を交換したんだ。
お客さんにどのくらい体力が必要かってことをキチンと伝えなくてはいけないって。
「要・体力」とか、
「山スキー経験者のみ」とか、
「上級者限定」なんて、抽象的な説明じゃなくって、
「15キロ背負って富士山3日間」って明確な事を言ってあげないとお客さんが困ることになるって。


富士山3連投はしんどいよ、すげー大変だと思う。
でも本当にこれくらの体力を要求される。

もしまだ一度も富士山に登頂したことがなかったらこの夏(2010年)ぜひ1度登ってみてよ
富士山(標高3776メートル)とピンダローラ(標高3792メートル)ってほぼ同じだからさ。
酸素の薄さとか、1歩1歩の辛さとか、よく似てるんだ。
カオルも辛かったよ。


アタック!!マウント・フジ2008
カオルと仲間たち、富士山大滑降の巻






カオルもみんなと同じように、2011年、2012年、トレーニング経験値を重ねていきます
毎月1回のバックカントリー(1度は1泊以上
近所に3000メートル以上の山はないけど、しっかり重さ背負って山登りもする。
ジム通って、近所走って、山滑って。
一緒に楽しく2年間のトレーニングを頑張っていこう。

どうぞよろしくね!


オートルート完全走破へのトレーニング その1 ←クリック

オートルート完全走破へのトレーニング その2 ←クリック


Training 1 ‐‐‐ トレーニングその1

2010-09-11 11:49:07 | オートルート2010
今回の視察はカオルのダメダメなところが本当によくわかった。
事前準備不足がまさにそれだった。

装備の情報はカオル・ブログを読めばバッチリだから、
あとは体力(トレーニング)の方もバッチリと伝えないとね。


トレーニングと言ってもムキムキの筋肉を作る必要はない。
必要なのは、しっかり歩けて滑れる足腰の強さだね
根幹を鍛えるというか、基本の腕立て、腹筋、背筋、そして大腿 を重点的に。
あとは走って心肺機能を高めておくことかな。
どれもこれも1日、2日で出来上がるものじゃないから2年間掛けてじっくりとだよ


あとはね冬の間はきっちり滑っておいてね。
イ~~ハァ~~~~~」って奇声上げてパウダーを滑るのはもちろん大事なんだけど、
コブも、アイスバーンも荒地なんかのしんどい斜面もどんどん滑って欲しい。


山をひとつまるごと滑る」わけではなく、「厳しい山々を渡り歩く」わけだから普通じゃないんだ。
それに「滑れません」は通用しないから、途中下車は一切できないからね


今回の視察では何箇所も「こりゃあヤバイでしょ」ってとこがあった。
60歳、70歳のおじいちゃんには無理だよ」ってとこもね。
もちろんおれたちだって気を抜いてなんて滑れっこない。
コレ転んで落っこちたら死ねるね、確実に」っていうのもあった。
でも慎重に、丁寧に、力強く滑れば大丈夫。
だからスキーの技術と共に滑る体力も必要とされるんだ。





2011年のシーズンには1月、2月、3月、4月 で、
月1回バックカントリーのツアーに出て経験値を上げて欲しい
そのうち1回は1泊以上のスキーツアーを経験しておくと更にいいと思う。
ホテルじゃなくってテントやロッジに泊まり、ベッドじゃなくて寝袋に包まって眠る。
その不自由な中でバックカントリーをする、できるっていう経験はとても重要だから。


例えば、、、
カナダ・ウィスラーの3泊4日 スペアーヘッドトラバース
ブラッコム→ウィスラーへ 13個の氷河を渡り歩くバックカントリーツアー




オートルート完全走破へのトレーニングその2へ、つづく

オートルート完全走破へのトレーニング その2 ←クリック