孤高のハダカの王様 // 北米と欧州スキーツアー //

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ロッキー番外編vol.16

2007-10-25 15:01:17 | ロッキー番外編 2007
勇気ある撤退

一体何メートル損をしただろう、一体何分損をしただろう。
そしてようやくブーツパックの跡まで戻りおれもやっぱりツボあしでスキー担いで登っていくことにした。

ちなみにマイク(仮名)の姿はどこにも見当たらない
ごめんよ~マイク(仮名)、バディにはなれんかった



<マイク(仮名)イメージ>


しっかし疲れた、朝から全然駄目なのに、、、更に精神的に、肉体的にガッときた。

しかもここから山頂まで1時間歩いて、稜線伝ってボウルを滑るのかぁ、1時間で歩けると聞いているけど見た目1時間じゃ済みそうにないし、ああ~辞めようかなぁ~~(今日は一日じゅうこんな日です)。



幸い天気はいいし、風も穏やかで気持ちがいいので行けるとこまで行っときますか?的な気分でハイクアップをスタートする。
何人かすでに歩いてくれているお陰で登り易いし結構スタスタといい感じで登れる。

それにしても暑いな、天気がよすぎる。
さっきから気になってるのは昨日までと打って変わっての温度の上昇だ。急な温度変化は雪崩を誘発するからね。

この先ずっと歩いてボウルに出た頃状況はどうなっているのだろう?
今日は独りだ、もし何かあったらタダでは済まない。
雪山をナメたらいかん。


このツアーが始まるちょっと前にも青森の style="line-height:160%;">八甲田で雪崩があった
通常一般のひとも滑るような雪崩の危険性の比較的低い場所で起こった事故だと聞く。登りながら行くべきか、行かざるべきか、ノートラックの斜面を睨みながら考える・・・「勇気ある撤退」。



『必ず元気に帰る』ということが何よりも重要だ。
ここで頑張る必要はなし、と言うことで手ごろなノートラックパウダーを探して滑ることにする。


更に登ること10分。
セッピが終わりボウルの入口へと辿り着く。ここにしよう。エントリーをこの場所に決め滑る支度を始める。

実は何度かウィスラーでも雪崩を起こしたことがあるので雪崩に対する恐怖は持ち合わせている。適当な急斜面や降り積もったばかりの雪は怖さを倍化させる。

喉も乾いているのでボトルの水を飲みながら安全かつ楽しいラインを選ぶ

コレだ!

ドロップインがもっとも緊張する場面だ、ここで問題なければこの斜度と距離なら逃げ切れる。
コメント
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