■鑑賞日記

基本的に[ネタバレ]に配慮しておりませんので御注意下さい。そして概ね敬称略。

正三角関係@東京芸術劇場プレイハウス 20240720sat18:00

2024年07月20日 | ステージ・レポ
チェーホフのカラマーゾフの兄弟を下敷きに(と表現していいのか?)

唐松一家の長男は花火師、次男は科学者、三男は聖職者を志す。
手段は異なっても、目指すところは美しき理想の世界であるのがわかる。
その父親殺しの裁判の場面から物語は始まり
さまざまな関係者による証言によってこれまでの出来事が語られ
場面はそれらと裁判の時間とを往き来する。
火薬、数学、科学、宗教・・・そして。

ステージ背後には火薬箱が詰められた棚(アーチがふたつ)が横長に延びている。
アーチの間の位置に椅子が一脚置かれた広めの演壇。
ステージ中央に長い金属棒が2本大きくXを描いて置いてある。
舞台が始まるとほどなくその金属棒は移動して無くなるが
金属棒は何度も舞台セットでの重要な役割を果たすことになった。

演壇の前には縦長の演台が運ばれてきて裁判官が立つ。
証言の状況説明の再現に必要であればスルッと長椅子が運ばれる。
金属棒がステージ左右に立ち、その間に養生テープが1本張られる。
小道具である受話器がテープに貼り付けられ
ペリッと剥がす音が受話の効果音となり・・・
など、養生テープの使い方が全編を通して工夫され面白い。

野田秀樹独特の言葉遊びはこれまでより少し説明っぽいというか
野田初心者には優しく、野田フリークには物足りないかも。
私としては見所たくさん、考えさせられもする感動の作品であった。

松本潤、長澤まさみ、永山瑛太、野田秀樹、竹中直人
幕間なし、2時間18分。

A列*番
時々メインの役者が舞台端客席正面に向かって激しく語る場面があり
飛沫がハッキリくっきり大量に飛ぶのが見えた。
私はマスクをしていたが
その瞬間しばらくは物語の世界から現実に引き戻された。
そういえば最前列なのに右隣は空席のままであった。
体調不良か? とチラリ。




2005年5月松本潤『エデンの東』メモ
エデンの東@グローブ座 - ■鑑賞日記

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