茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記26年4月21日「ビワの葉灸は何に効く?」

2014-04-21 09:02:58 | 日記
ことぶき堂鍼灸院では「鍼灸治療+ビワの葉灸」の治療を行っております。

「ビワの葉灸」と言うとガンに効果があると耳にされたことがあるかも知れません。
当治療院では腰痛・坐骨神経痛・肩こりから前立腺肥大・前立腺炎・膀胱炎など幅広い症状の方に鍼灸とビワの葉灸を併用した治療を行います。

びわの葉の薬効は科学的にも、下記のような効果確認されています。

①白血球の活動を活発にし、免疫力を高める
②赤血球や血小板などの血液成分の働きが旺盛になる
③血液を弱アルカリ性にする
④グローミューを再生・強化する

グローミューというのは、動脈と静脈を結んでいる毛細血管のバイパスの役割をするもので、全身のいたるところに存在し、このグローミューがしっかりとしていることで、血行が良くなり体の隅々まで酸素を送り、組織のガス交換を促進させ、新陳代謝を活発にさせます。

生活習慣の乱れやストレス、老化などでこのグローミューが萎縮したり消失したりすると、血行が妨げられて、体全体の代謝活動が損なわれ色々な病気が発生する下地を作ることになります。

当治療院では鍼灸治療で体全体の「気」の流れを調え、「ビワの葉灸」を併用することで自律神経系や内分泌系(ホルモン系)を調整し、体内活動を活性化してストレスに対する抵抗力を強め自己免疫力を高める治療を行っております。

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壽堂日記26年4月15日「前立腺炎は何処に鍼を刺す?」

2014-04-15 21:21:12 | 日記
当院では「前立腺炎」の鍼灸治療をしています。

治療を受けられた患者さんの中には2週間で前立腺の大きさが25gから20gに縮小してお医者さんに驚かれた方や1ヶ月で寛解された方がおられます。

「前立腺炎」は様々な発症原因がありますし病状も異なりますので治療期間は変わりますが、鍼灸治療と現代医学の治療を併用すると治療経過が良いようです。

当院では「前立腺炎」の治療で陰部に鍼を刺すことはありません。

東洋医学的な考え方に基づき経絡を用いて鍼灸治療を行いますが、治療を重ねるごとに鍼に対する体の反応が良くなり、「気」の動きに敏感になります。

例をあげれば
大陵穴に鍼を当てると反対側の耳に響いたり

委中穴に鍼を当てると膀胱を手で優しく押される感じがしたり

下志室に鍼を当てると響きが膀胱を通り足先まで届いたり

三陰交に鍼を当てると膀胱から足先まで清涼感が広がったり
など患者さんが体の中の経絡を「気」が流れる様子を話してくれます。

経絡が流れているので陰部に直接鍼を刺さなくても手足や体幹部から膀胱に鍼の響きを届かせ「前立腺炎」の治療が出来ます。

「前立腺炎」は東洋医学的には膀胱に熱のある病とされていますが膀胱の熱は「腎虚陰虚熱」「肝虚陰虚熱」「脾虚陰虚熱」「脾虚肝実瘀血」などから波及したものと考えられますので膀胱の熱を瀉すだけではなく「腎虚証」「肝虚証」「脾虚証」として「本治法」で虚している臓を補うことが重要です。

当院では刺さない鍼を使用する「積聚治療」で「本治法」を行い、補助治療として下志室・委中・飛陽・懸鐘・三陰交・中極・大赫等の経穴を選択して使用し更に「ビワの葉灸」を併用して治療効果を高めています。


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壽堂日記26年4月12日「薬が効かない頭痛の鍼灸治療。」

2014-04-13 07:24:59 | 日記
「頭痛」の患者さんが来院されました。「頭痛」には鍼灸治療がよく効きます。

現代医学的には、「頭痛」は「筋収縮性頭痛」の締め付けられるような痛みと、「血管性頭痛」の拍動性のズキンズキンとした痛みに分けられます。
その中で「血管性頭痛」の中の「偏頭痛」は女性に多く男性の4倍に上るというデータがあります。
慢性の頭痛でお悩みの女性の方も多いのではないかと思います。

今日の患者様は50代女性、激しい頭痛で眠れないほど、薬を飲んでも効果がないと言うことで来院されました。

東洋医学的には「頭痛」は痛む部位によって関連する経絡があり、経絡の流れを考えて治療します。

簡単に示しますと
側頭部痛:少陽経頭痛 (関連する経絡は、胆経・三焦経)
前頭部痛:陽明経頭痛 (関連する経絡は、胃経)
後頭部痛:太陽経頭痛 (関連する経絡は、膀胱経)
頭頂部痛:けつ陰経頭痛(関連する経絡は、肝経)
となります。

診察の結果左側の片頭痛で側頭部の胆経ラインの圧痛が激しく少陽経頭痛として、自律神経の調節、血管運動の安定を治療方針としました。

具体的な使用穴は
・百会
・四神聡
・和りょう(三焦経)
・頭維
・陽白(胆経)
・脳空(胆経)
・天柱
・風池(胆経)
・陽陵泉(胆経)
・合谷
・曲池
として顔面部は美容鍼用の15mmの鍼を使用し浅刺として置鍼しました。

和りょうに刺しただけで、「頭痛がすっと抜けるように軽くなりました。」鍼も痛く無く、「清涼感が気持ちいい。」との感想でした。
鍼灸治療は「頭痛」には即効性がありますので、慢性の頭痛にお悩みの方は是非ご相談ください。

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壽堂日記26年4月10日「不妊症(心虚証)の鍼灸治療。」

2014-04-11 07:13:14 | 日記
不妊症の治療に患者さんが来院されました。

当院では「刺さない鍼」を使用した「積聚治療」で治療を行いますが腹診で「証」を立てて治療しますので同じ患者さんでも日によって「証」が変わります。

今日は「心胸部の閉塞感と痛み、背部の痛み」が一番気になるということでした。その他にも「冷え性・慢性の疲労感・不眠・肩こり」などの症状がありました。

指標を探ると左の内関と外関の反応が強く心脈の阻滞が伺われました。

心脈の阻滞とは心脈の流れが悪くなり起こる病症であり。

原因は「心気虚・心陽虚」で心の気血が渋滞し瘀(お)血が形成され心脈を詰まらせることとされています。
それが更に進み「心血瘀滞」となると胸苦しさや前胸部痛や背部痛が起こります。

腹部の接触鍼・脈調整後に腹診すると心窩部の巨闕付近の圧痛が一番顕著であるため「心積心虚証」として治療を進めることとしました。

「心積心虚証」ですが今回は「心陽虚」としました。

「心陽虚」の典型的な症状は心悸・自汗・精神倦怠・心胸部に閉塞感と痛み・寒がり・四肢の冷えです。

手順に従い治療を行い、背部を軽擦すると左の心兪から膈兪までが盛り上がり緊張しているのが分かります。

背部の右膀胱経に軽く鍼を当て静かに摩り下ろしていくと、志室の時は「反対側の腰に響いています。不思議な感じがします。」肩外兪の時は「耳に響きます。」などと患者さんが教えてくれました。

特に鍼を「響かせる」のが目的ではありませんが、鍼を当てていく場所を変えるのに従い、背部の緊張が取れて行きます。

背部の「基本治療」後に心兪・厥陰兪に灸による温痛心陽、膈兪で活血化瘀・痛絡止痛をはかりました。

仰臥位で再度「巨闕」付近の圧痛を確認するとかなり軽減していましたが、最後に補助治療として四肢の内関を使用して理気通絡止痛を行うと「巨闕」の圧痛もすっかり取れました。

治療後は心胸部の閉塞感と痛み、背部の痛みも取れ、肩こりもスッキリして体がホカホカしてきたそうです。

不妊症の原因は多くは冷えと瘀(お)血とストレスです、その三者は密接に関係しています。

鍼灸治療は病の大本を治療することで体の気・血・水の流れを調え、臓腑の気を補い、女性が妊娠しやすい体を創ります。


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壽堂日記26年4月8日「入学式と美容鍼。」

2014-04-09 07:29:34 | 日記
今週は入学式の学校が多いですね。入学式前にお母様方が美顔鍼を受けに見えられます。

当院では「北川式美顔鍼」による美容鍼の施術を行っておりますが、「全体治療」後に「北川式美顔鍼」を施術するのがスタンダードなコースとなります。

初めて美容鍼を受けられるお客様の中には「私は特に体の具合が悪い所はありません。」「美容鍼に来たのになぜ体全体に鍼をするのですか?」と質問されます。

しかし良く話しを伺うと、肩こり・頭痛・目の疲れ・冷え性などの症状をお持ちの方が多いのです。

美容鍼を行う前に「全体治療」を行い体全体の気・血・水の流れを調え、頚部・肩部の凝りを解すと、美容鍼の効果が違います。

今日のお客様は目の下のくま・肌のくすみ・ほうれい線の改善がご依頼でしたが肩こり・目の疲れがも気になると言うことでした。

東洋医学的に診断して証を立てると今回は「脾虚証」となり全体治療は「脾虚証」で進めることとしました。

「脾虚証」は詳細にみれば「脾虚肝実お血証」となります。

この証は「右脇下のお血」と「下腹部のお血」が原因となる場合があり、女性は「下腹部のお血」が多く、「月経不順」「産後の不摂生」などが原因となり「下腹部お血」があると冷えのぼせ・頭痛・ノイローゼ・血の道症・月経不順などの各種婦人病・蕁麻疹などの各種皮膚病などになりやすくまた目の病気はお血が関係していることが多いのです。

また「下腹部お血」のある人はシミが多く顔面が赤黒くニキビが出やすくなります。

目の下のくま、肌のくすみなどは「肝実お血証」が原因であることが多いのです。ですから「ただ顔に鍼を刺すだけ」では期待する効果が出にくいのです。

「肝実お血証」なのに何故「脾虚証」で治療するのかと言えば「肝」が実することにより相克関係にある「脾」が虚しているからです、東洋医学では「先ず補ってから寫す」というのが原則にあり「脾虚肝実お血証」の場合も「脾」を補してから「肝」を寫す事になります。

全体治療後「美容鍼」は「北川式美顔鍼」で施術し、短鍼を使い鍼管を使わず二指推鍼法でお顔に30本刺して置鍼しました。

「全体治療+美容鍼」を終えますと、目の下のくま、肌のくすみ改善されが、お肌が白くなり透明感が増しました。

お客様も「肩こりがスッキリ、目が開くようになり、視界が明るい。」とのことでした。
美容鍼の効果も満足してお帰りになりました。


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