本格的な冬の寒さが訪れました。
「妊活」のため当院の鍼灸治療を定期的に受けている患者さんから
『治療を受けるようになって、夫から今年の冬は私の体が去年に比べて温かいと言われました。』とお話がありました。
当院では「妊活」には「冷え」「お血」「ストレス」の改善が重要と考えていますが、冷え性の原因の一つとしては「腎の温煦作用」の低下が考えられます。温煦作用とは身体を温める働きの事です。
この方の場合は手足と腰・お腹の冷えが強く感じられ、腎の気が虚している「腎虚証」として治療していました。
「腎虚証」の中の「腎陽虚」であるため温煦作用、気化作用の低下が起こり腰や膝の軟弱化と冷え、四肢の冷えが起きたようです。
鍼灸では「手足の症状には体幹部を刺し」「体幹部の症状には手足を刺す」というのが基本です。
「冷え」の症状が強く、体幹部と手足の症状が出ているので「本治法」は積聚治療で五臓の気を補い局所は「澤田流太極療法」を使い治療しています。
鍼を刺すと患者さんから「手足がじわ~として来ました。暖かい物が指先に動いていくのが分かります。」と言われます。
背部の腎のツボに鍼と灸をして、更に「ビワの葉温湿布」をすると手足の先まで気血が流れ「ぽかぽか」します。
鍼灸治療は気血水の滞りによる、各種の痛みや冷え性によく効きます。