茂原市ことぶき堂鍼灸院

茂原市で鍼灸治療院を営んでおります。
東洋医学や日常生活のあれこれを日々綴っています。

壽堂日記25年5月25日「寝汗・冷え性の鍼灸治療。」

2013-05-26 06:43:56 | 日記
五月も半ばを過ぎて、夏の様な天気の日も増えましたね。

今日は「寝汗と冷え性」が辛いと30代の女性が来院されました。

お話を伺うと「寝汗と冷え性と左下腹部が脹る。」という事でした。何時からですかと質問すると「生理を終えた三日前から。」と言うことでした。

東洋医学的に考えると「寝汗=盗汗」は「陰虚」の症状です。左下腹部の硬結は瘀血の腹症で「小腹急結」と言われます。

診察すると手足が冷たく、腹診すると左下腹部の硬結が一番圧痛が強く今回は「積聚治療」の「脾積脾虚証」で治療することとしました。

仰臥位での治療を終え、伏臥位で背部を軽擦すると腰陽関の付近が肌に力が無く浮腫んでいる感じがして押すと圧痛があります。

背面を「脾積脾虚証」第一方式で治療を開始、膀胱経2行線の火領域で鍼をすると「左の季肋部に響きが届いています。」と患者様が教えてくれました。

順番通りに膀胱経に鍼をして最後に督脈の腰陽関に箱灸を使用しました。

腰陽関に箱灸を置くと「暖かくて気持ちいが良い、足先に暖かい物が流れていきます。」と患者様が教えてくれました。

腰陽関は下肢の疾患や腰部および下腹部の冷感に効果があり、この穴に圧痛があるときは、小骨盤腔の臓器または下肢に障害がある場合が多いのです。

腰陽関に陽気を入れると寒気を散じて、下肢に陽気を導き陰陽交易して体の陰陽バランスを平衡状態に戻すことが出来ます。

腹部の治療を終え三陰交に鍼をすると「左の季肋部に響きます。」との事でした。

治療全てを終えると手足も温まり左下腹部の硬結も柔らかくなりました。

今回は生理の時の瘀血が原因で「冷え」が強くなったのが原因の様です。寝汗は暑いから出るだけでは無いと言うことですね。

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