MVKのいろいろ

残り少ない人生、その楽しい余生のあり方を目下研究中

馬酔木(あせび)

2012年03月11日 | Weblog
この馬酔木(あせび)は、散歩の途中、道端で咲いていたのである。この花は、紅い色と白い色があるが、紅い色は少なく、この写真を撮ったところ一ヶ所だけである。そして、此の紅いのは、白に比べて少し早く咲くような感じがする。この馬酔木は、有毒で馬が食べると酔って足が萎えてしまうと言うのだが、何で万葉歌人が詩に詠んだのだろうか。その辺ところが良くわからない。
今日の誕生日の花が「しだれ桜」であるが、今年は、まだ桜の花が未だ話題にもなっていないようだ。


馬酔木(あせび)・躑躅(つつじ)科。
・学名 Pieris japonica
Pieris : アセビ属
japonica : 日本の
Pieris(ピエリス)は、ギリシャ神話の詩の女神
「Pieris」の名前にちなんだもの。

・開花時期は、 3/ 5頃~ 4/15頃。
・「あしび」とも呼ぶ。
・壷形の花をいっぱい咲かせる。
・色は、うす紅色のものと白のものがある。
・かすかに香る。

・枝葉に「アセボチン」という有毒成分を
含んでいる。馬が食べると酔って足がなえること
から「足癈(あしじひ)」と呼ばれ、しだいに
変化して「あしび」そして「あせび」となった。
漢字の「馬酔木」もその由来による。
また、このことから、葉を煎じたものは
殺虫剤としても使われている。

・「池水に 影さへ見えて 咲きにほう
あしびの花を 袖に扱入(こき)れな」   万葉集 大伴家持(おおとものやかもち)

「磯の上に 生ふるあしびを 手折らめど
見すべき君が ありといはなくに」   万葉集 大来皇女(おおくのひめみこ)

「わが背子に わが恋ふらくは 奥山の
あしびの花の 今盛りなり」   万葉集

「河蝦(かわず)鳴く 吉野の川の 瀧の上の
馬酔木の花ぞ 末(はし)に置くなゆめ」 万葉集

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:シダレザクラ   花言葉:優美

  今日の一句:たそがれてあふれてしだれざくらかな     黒田杏子

  (NHKラジオ深夜便から引用)


三叉(みつまた)

2012年03月11日 | Weblog
日本紙の原料としてコウゾ(楮)・三又が用いられることは、昔から知っていた。しかし、三叉の花が此の様に美しい花だということは最近まで知らなかった。知ったのは、近々二三年前のことである。この周辺散歩エリアの中で、かっては3ヶ所ほど三又の花が見られたが、今年は、ただの一ヶ所だけに成ってしまった。もしかして、のびすぎて胡散臭いので処分してしまったのか、その辺のところはよく判らない。

三叉(みつまた)・沈丁花(じんちょうげ)科。
・学名 Edgeworthia chrysantha
Edgeworthia : ミツマタ属
chrysantha : 黄色の花の
Edgeworthia(エッジワーシア)は、
イギリスの植物学者「Edgeworth 夫妻」の名前にちなむ。

・開花時期は、 3/ 5頃~ 4/10頃。
・原産地は中国中南部、ヒマラヤ地方。
江戸時代初期に渡来。
・花芽は、ちょっと不気味な不思議な形
・花は、蜂の巣がぶら下がったような形。
・枝が3本ずつ分岐する。(不思議!) これが名の由来♪

・樹皮には強い繊維があり、和紙の原料になる。
しわになりにくく高級で、
また虫害にもなりにくいので、1万円札などの
紙幣や証紙など重要な書類に使われる。
→ 明治9年に政府印刷局で三叉を原料として
紙幣を作ってから、三叉の利用度は非常に
高くなった。紙幣以外でも、証書・株券・
地図用紙・コピー紙など各種の紙とその
原料として幅広く使われている。

・「三椏」とも書く。「椏」は”あ”とも読み、
「木の股」の意味がある。
・「赤花三叉(あかばなみつまた)」は、
戦後、愛媛県の栽培地で発見され、
今では黄色花とともによく栽培されている。

・「春されば まず三枝(さきくさ)の
幸(さき)くあらば 後(のち)にも逢はむ
な恋(こ)ひそ吾妹(わぎも)」 柿本人麻呂

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:イワウチワ    花言葉:春の使者

  今日の一句:残雪やごうごうと吹く松の風    村上鬼城

  (NHKラジオ深夜便から引用)

チューリップ

2012年03月11日 | Weblog
このチューリップは、散歩の途中、とあるお宅の玄関さきに置いてあったものである。このところ陽気がよくなったためか、チューリップも沢山見かけるようになった。でも、このチューリップは、普通のチューリップに比べて丈が長く、珍しかったので写真に撮らせてもらった。このチューリップは、もしかして、新種なのかもしれない。

チューリップ ・百合(ゆり)科。
・学名 Tulipa : アマナ(チューリップ)属
Tulipa(チューリッパ)は、
ペルシャの古語の「tulipan(頭巾)」
が語源といわれている。花が頭巾にやや似ている。

・開花時期は、 3/25頃~ 5/ 5頃。
・トルコのオーストリア大使がヨーロッパに紹介した。
大使が初めてこの花を見たとき通訳に名前を尋ねたが、
通訳が、「自分が頭に巻いているターバン(チュルバン)
に似ているもの」と答えたために、
それが花の名前になった。学名の属名(Tulipa)も同様。
(ターバン → ペルシャ語で「tulipan」)
・1635年頃と1732年頃の2回、オランダを中心にして
チューリップの球根が投機の対象になり、「チューリップバブル」状態になった。

・色はさまざま。かわいらしい花。
いっぱい咲いてると見事。
・オランダ、ベルギー、トルコ、
アフガニスタンなどの国花。
・1月15日、2月20日、3月19日、
4月1日、5月1日、10月24日の誕生花
・花言葉は「華美、恋の告白、美しい目、魅惑、
博愛、思いやり、真面目な愛、正直、丁重」
・新潟県と富山県の県花(チューリップ)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:クサボケ、シドミ   花言葉:一目ぼれ

  今日の一句:毎年よ彼岸の入りに寒いのは     正岡子規

  (NHKラジオ深夜便から引用)

満作(まんさく)

2012年03月11日 | Weblog
この満作という花は、お世辞にも美しいと言えないような花である。でも、此の時期、何故か気になる花である。すぐ近所に、毎年、春先に咲くお宅が二軒にある。近所を通るたびに、未だ咲かないかと確認するために寄り道をしてしまう。それほど、此の満作という花は、引きつけるような魅力が、何処となく潜んでいるような気がするのである。


満作(まんさく)・満作(まんさく)科。
・学名 Hamamelis japonica(満作)
Hamamelis mollis (支那満作)
Hamamelis : マンサク属
japonica : 日本の
mollis : 軟毛のある
Hamamelis(ハマメリス)は、ギリシャ語の
「hamos(似た)+ melis(リンゴ)」が語源。(リンゴには似てないけどね)

・開花時期は、 1/20頃~ 3/25頃。
・春に他の花に先駆けて咲くので
”まず咲く花”ということでだんだんと
”まんさく”になっていったらしい。
また、花がたくさんつくので
「豊年満作」から命名されたとも。
欧米でも人気があり、
「魔女の榛(はしばみ)」
という名前もついている。
・「万作」とも書く。

・細長いひも状のちぢれた花。黄色が鮮やか。
赤い種類のものもある。
この、ひも状の花弁の様子が、踊り子の手足
のように見えることから、
古くから花木として庭などに植えられる。

・「支那満作(しなまんさく)」は、
花が咲くときに、前年の枯れ葉が
まだひっついてることが多い。
・2月25日の誕生花(満作)。
・花言葉は「幸福の再来」(満作)。

・「まんさくや 小雪となりし 朝の雨」 水原秋桜子

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ハルリンドウ   花言葉:高貴

  今日の一句:垂れ髪に雪をちりばめ卒業す    西東三鬼

  (NHKラジオ深夜便から引用)

薺(なずな)摘み

2012年03月11日 | Weblog
春先の薺(ナズナ)摘みは、遠い昔の懐かしい思い出。それは、春先、祖母と一緒に、ナイフをもってナズナを摘みに出かけたものだった。ナズナは、地面に這うように生えているので、根を残しながら削るようにして採ったものだ。採ったナズナは、多分、アクが強かったからだと思うが、ごま和えにして、よく食べたように記憶している。
写真のぺんぺん草は、この薺(なずな)の親分といったところか。

薺(なずな)・油菜(あぶらな)科。
・学名 Capsella bursa-pastoris
Capsella : ナズナ属
bursa-pastoris : 羊買いの財布
(実の形から)
Capsella(カプセラ)は、ラテン語の
「小箱」の言葉が語源。

・開花時期は、 1/15頃~ 5/15頃。
・「薺」は「撫菜」(なでな)からの変化。
なでたいほどかわいい菜、の意から。
また、夏に枯れて無くなることから
「夏無(なつな)」、これが変化したとも。
・秋に芽ばえ、早春に咲き始める。
・中国では止血剤、ヨーロッパでは通風、赤痢
などの薬として使われる。

・別名 「ペンペン草」(ぺんぺんぐさ)
風に揺れたときの音から。
「三味線草」(しゃみせんぐさ)
実が三味線の撥(ばち)に
似ているから。
・春の七草のひとつ。


・「妹(いも)が垣根 三味線草の
花咲きぬ」 与謝蕪村(よさぶそん)

  (季節の花 300から引用)

  今日の誕生日の花:ラッパズイセン   花言葉:尊敬

  今日の一句:喇叭水仙笑ひ上戸の集ひけり    渡辺恭子

  (NHKラジオ深夜便から引用)