OUR HOME ISLAND - いおうとう(硫黄島)

戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

祈念館(2)

2008年07月29日 | 硫黄島・小笠原村
この写真の木が、先輩の方々によって、6年前に、祈念館前に植樹された
がじゅまるの木です。
昨年、「5年前に植えた がじゅまる」と、教えてもらいましたが、
写真を撮影し忘れて、今年、撮って来ました。

野生のがじゅまるに比べると、まだまだ、子供の木 という感じでは
ありますが、すくすくと育っている様子です。

祈念館正面、がじゅまるの木を覆うようにテントが張られていますが、
1日目の上陸して最初の、平和祈念墓地公園での慰霊式典が終わると、
この祈念館に寄って、私達は荷物を部屋に運んで、部屋で用意して
いただいているお弁当を食べます。
中学生の人たちなど宿泊しない他の参加者の人たちも、祈念館に
用意されているお弁当でお昼なのですが、建物に入りきれません。
太陽が一番高い昼の時間ですので、テントで、陽射しを遮ってある
場所が昼食場所というわけです。

祈念館ができた6年前に植えられた、若い木です。
人間が作った建物である祈念館は、時間が経って古くなります。
あるいは、私達の願いがかなって、もっと拡張の建て直しを
してもらえるかもしれません。
ひょっとすると、いつの日にか、
宿泊施設は、もっと規模が大きい建物を別の場所に
建ててもらい、祈念館は、今の役割を終えている日が
きているかもしれません。
そんな未来には、この木が、たくましく育っているだろう姿が
目に浮かぶ気がします。

「故郷の島に帰って住みたい。」
「慰霊、墓参に島に戻った時には、宿泊できる施設ができた
という、足がかりを持つことができた。」

この、がじゅまるの木には、「どんどん大きく育て!」という
島民一同の願いがこめられていると思います。
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