OUR HOME ISLAND - いおうとう(硫黄島)

戦前に在住していた島民が、戦後の小笠原返還後も故郷に帰ることが許されていない硫黄島についての情報発信をいたします。

医務科壕

2008年08月13日 | 硫黄島・小笠原村
この医務科壕も、中に入って、見学できるように
整備してもらっている壕です。
栗林壕(司令部壕)のように、途中で体をかがめて這うような姿勢にならないと
進めないような低い部分もありません。

最初に、この壕に入った時には、
「負傷、病気などの兵士を収容した壕なののに
こんなに暑いのでは、傷や病気を回復させたい傷病兵には劣悪な環境だな。」と
思いました。

当時も、同じような、壕の中の温度であったかは分かりませんが、
負傷兵をきちんと収容できる野戦病院などを望むべくもなく、
米軍の猛攻開始後は、島全体にわたって、壕にしか兵士がいることができないようにするという
島一つをまるごと過酷な戦場にする、作戦が取られ、そのために、そうぞうを絶するほどの規模の地下要塞が作られた島でした。

去年と、今年とでも、壕の温度や、入り口付近の蒸気の様子が違っている場所が
ありましたから、この島の各地が、今も変動を続けていることが
分かりました。

今年も8月、広島と長崎の式典の日が終わり、
もうすぐ終戦記念日です。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする