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塩原俊彦 『ウクライナ・ゲート』2014 『ウクライナ2.0』2015 社会評論社 を読む 1-4

2016年07月09日 | ウクライナ・ゲート

              ▲ 塩原俊彦 『ウクライナ・ゲート』2014 『ウクライナ2.0』2015 社会評論社

 

塩原俊彦 『ウクライナ・ゲート』2014 『ウクライナ2.0』2015 社会評論社 を読む 1-4

 

 

2014年の2月のある日、テレビや、新聞で、小さな扱いで紹介された新聞記事や、テレビのニュースを覚えている人がいるだろうか。

アメリカの欧州・ユーラシア担当国務次官補のヌーランドが、駐ウクライナ大使と電話した内容がリークされた記事のことだ。

朝日の記事でも伺えるように、女性が、汚い言葉を使って「ふぁっく・EU」 (くたばれ EU!)といったという話だ。

この話題は下ネタ話として、どのメディアも終始していたに過ぎない。(ロシア側メディアは全く別)その電話の内容には殆ど触れずに決着させてしまった。

たった4分ほどの電話内容なのだが、実は、アメリカによる、超極秘陰謀計画のシナリオ(台本)が記録されていたのだ。

インターネットではこの情報はただちに広まり、事の真相は共通理解に達していたにもかかわらず、伝統的マスメディアは、陰謀の証拠を、入手していたにもかかわらず、恥ずかしい下ネタ与太話に仕立てあげ真相を封印してしまったのである。

 ヌーランドと駐ウクライナ大使会話記録

youtubeはここ ▼

                         


投稿者は Марионетки Майдана  

       ▲ 我が家の辞書ではロシア語で「操り人形」と出ていた。 ロシアの極秘情報が入手できる系統からの投稿だろう。

2014年2月の4日に投稿され、現在は1407803回再生されたようだ。アメリカ市民がこれをちゃんと見たら、俺たちの大統領の、オバマは口では、自由だ民主主義だといいながら、実際に今やっていることは、国家転覆の陰謀だとすぐにわかる代物なのだが。

右翼セクターと共謀して、独立国家を破壊したのかと、もう一回の市民革命・アメリカ革命が起きてもよさそうなものなのだが! 

それにしても、ウクライナの右翼クーデターを、わが日本のNHKは、ニュース解説で、「ウクライナ民衆による市民革命だ」と言うのだから呆れる。2014年5月2日のオデッサ虐殺事件はニュース解説者は知っているのだろうか。

中立報道どころか、NHKは 「呆導機関」 とネット上では、報道されているのは知っているのだろうか。

 

 

 ▼ 朝日新聞2014年2月8日記事

▲ 朝日新聞 2014年 2月8日付記事

この記事は、大統領が、辞職する前の記事であり、この記事の隠された本当の情報は、ロシアが、大統領すげ替えのクーデターをあらかじめ知り、このウクライナの政治混乱が、アメリカ主導によって事前に計画されたものであったと、世界にリークする内容であったのだ。

現職のウクライナ大統領ヤヌコヴィッチがいる中で、ウクライナ臨時政府の首班が誰で、誰が適切でないなどと、アメリカの欧州・ユーラシア担当国務次官補に過ぎないヌーランドが、電話で、註ウクライナ米国大使と会話しているのである。

もっとも、ヌーランドの夫は、ネオコンの重要なメンバーなわけだし、オバマ政権は、ブッシュ親子の軍産複合体政権と断絶するどころか極めて親和性が高い政権なのだ。論より証拠には、アメリカの国防費は、高止まりしたままであるのだから。

人口4000万人以上、かつては小ロシアとばれていたウクライナの政治を、少なくても選挙で選出された現職の大統領をさておいて、2014年2月6日には大統領のヤヌコヴィッチとにこやかに挨拶をするヌーランドの写真もあるのだが。現状を憂慮していると公式には大統領に表明しながらも、実は陰では

「米国ーアメリカ大使館 が司令塔となって、右派セクターを援助し、クーデターを陰から指揮していた、歴史的に重要な、陰謀資料」であったのだが。

インターネットの動画サイトのYoutube には、今も、ヌーランドの会話を記録した投稿動画があり、また、その内容の日本語化を進めた上で再投稿した動画もある。 ぜひ見てない人は、「世界はこう動く」ではなく 「世界はこう動かす」というあられもない実態に驚かれることだろう。明々白々な、陰謀計画が、オバマ政権内で行われたこと、さらに、副大統領バイデンの息子が、ウクライナのエネルギー会社を設立するに至ることが明らかになってくると、1950年代の共和党政権時代のダレス兄弟の暗躍時代に戻ったかのようだ。世界丸ごとクーデター暗黒時代を思い出してしまうのだ。

 

 

先に紹介した、2014年2月8日の朝日のこの記事は、ワシントンからの報告であるので、アメリカで報道される、加工されたものを翻訳しただけのもの過ぎず、なぜ、投稿元であると思われる、ロシアからの情報を収集した上で、その電話の中身を検証しなかったのか全く不可解な記事である。

その後のウクライナ・クーデターの後に出来た臨時政府の閣僚メンバーを見れば、ウクライナは、米国の指示通りのシナリオで、大統領選へと移行していくことがわかる。

ロシア・欧米、ユーラシアを長くウォッチしてきた塩原俊彦は、米欧の論理べったりの、検証もしない偽情報を垂れ流す奴隷的ジャーナリズムを当然のごとく、撃破する。

 

ウクライナ危機は、不安定ながらも、小康を保っているように見えるが、中世以来の政治の絡まりあった世界を読み解くには、やはり、欧米・EU寄りの色眼鏡は、いったん外して、塩原俊彦のような、ユーラシア史全体から展望する視野が欠かせない。

2014年末に、ポロシェンコ大統領の組閣が発表され、ウクライナの改造がより明瞭になってきた。

『ウクライナ2.0』 2015 社会評論社』で、塩原俊彦は、この組閣内容を吟味していく。

 

 ▲ 『ウクライナ2.0』 2015 社会評論社』 定価2600円+税

 

▼ ウクライナ ポロシェンコ大統領の ヤツェニューク内閣 組閣内容 

 

  ▲  塩原俊彦 『ウクライナ2.0』 2015 社会評論社』 (61頁)

 

この閣僚メンバーになぜか3人の外国人がいるのだが、その素性が、また、ウクライナの内情を見事に伝えている。

 

次回は 『ウクライナ2.0』 2015 社会評論社』 から、ウクライナ内閣閣僚の素顔

 

 

つづく

 



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