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『ヒトラーと第三帝国』 ほか ファシズムの初期症状

2017年09月30日 | 帝国・帝国主義・軍産官報複合

          ▲ リチャード・オウヴァリー 永井清彦監訳 『ヒトラーと第三帝国』  2000年 河出書房新社 定価2200円+税

 

 リチャード・オウヴァリー 永井清彦監訳 『ヒトラーと第三帝国』  2000年 河出書房新社

リチャード・オウヴァリー 永井清彦監訳 『ヒトラーと第三帝国』  2000年 河出書房新社 2200円


『ヒトラーと第三帝国』 目次1

『ヒトラーと第三帝国』 目次2

 

▲ 『ヒトラーと第三帝国』 目次 2

 

 ▲2017年夏、本棚に散らばっていたファシズム関係の本を一カ所に集めると、本棚の一段は埋まる勢いになってきた。意識的に集めているつもりはなかったのだが、気がつくと、手の届く範囲で、この種の本を集め出している。現在の世界は、一強の帝国が終わった20世紀初めの帝国主義分立の覇権主義の混沌状況に近い。


 

さて、今日の日本は明らかに、一側面からみると、ファシズムの初期症状を呈してきている。

『ヒトラーと第三帝国』 ほか ファシズムの初期症状 なにやら、安倍独裁批判の大合唱の影に隠れて、クーデターが進行中なのではないか。総選挙終わってみれば、改憲・米国従属二大政党の完成と、ファシズム前夜の浮き足だった思考停止。繰り返されるプロパガンダの作法は、魔法のように1日で、右翼軍事クーデターのように民意のシステムを劣化させたのだが、そのことの愚劣さに日本の民進の国会議員は気がついていないのだろうか、あるいは自らの身の保身故に、満場一致で、ファシズムへに向かって民進党の解党を決断したのか?すっきりしたリベラルの再結集が肝要だ。仮面を被った緑のたぬき・小池百合子に騙されるほど、日本の国民はみかけのプロパガンダに弱いのか。かつてのヒトラーの『我が闘争』の術中に完全にはめられているようだ。

加藤哲郎さんが7月6日の「地球座」で、ローレンス・ブリットが整理した「ファシズムの初期症状」のことばを掲げていた。

ファシズムの初期症状とは

強情なナショナリズム

人権の軽視

団結のための敵国づくり

軍事の優先

性差別の横行

マスメディアのコントロール

国家の治安に対する執着

宗教と政治の癒着

企業の保護

労働者の抑圧

学問と芸術の軽視

犯罪の厳罰化への執着

身びいきの横行と腐敗

不正な選挙


どれも、安倍 → 小池・希望の党 への、断絶性より、継続性が看取できる。 

小池百合子がしがらみのない政治への脱却を訴えるなら、

まず、戦後永久属国化のなかの日本を、一から学び、歴史認識することであるだろう。

アメリカからの独立を模索するべき。アメリカの永久属国状況こそが、日本の政治・経済、窮状の根本原因。

パソコンのOSリセットするようには、戦後日本の歴史的史実をリセットするわけにはいかないのはもちろんだ。

鳩山由紀夫が、首相になった時、アメリカに対して

「対等でありたいのです」

といった瞬間、

日本のメディアは、錯乱状態になり、こともあろうに、応援のことばどころか、卑劣な、完全なる属国メディアの情けない醜態を晒してきた。

小池百合子の直近の言動に、緑のスーツ衣装の中の「完全武装の鎧・ファシズム」の兆候を、嗅ぎ取らなければなるまい。

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しばらく、本棚の整理とやぼ用で、ブログを休んでいた間に、読んだ新刊書は、以下の2冊だけだったのだが、戦後日本政治の根幹に関わる重要な真相解明がある。

 

▲矢部宏治 『知ってはいけない 隠された日本支配の構造』 2017年 7月 講談社 現代新書 

 

▲青山透子 『日航123便 墜落の新事実 目撃証言から真実に迫る』 2017年7月 河出書房新社 1600円+税

 

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2017年 日本ファシズムの亡霊が、現れた。

希望の党の代表・小池百合子のインタビューに応答したことばに身の毛のよだつことばがあった。

「排除されないことではなく、排除いたします」

党員資格者は

「自分で決める」

 

これで、自由で闊達な政策論議を作るため、新政党の代表としての要件は満たしているだろうか?

独裁者の必須要件は、ちゃんと心得ているようだが。

麻生元首相の「ナチスの手口を学んだらどうかね」

与党自民党どころか、小池百合子の方が「ナチスの手口」を、しっかりと学んでいるようだね。

まずは、小池百合子の背後にいる、「ナチスの手口」を教唆する輩たちは、日本の二大保守政党化、選挙でどちらに転んでも、寡頭層には安泰の米国の共和党と民主党との違いのような、腐敗した政治構造の固定化・永久化が主眼のはず。

やはり、過去の亡霊の餌食にならぬよう、しっかりとナチスの悪行を理解しておくべきだ。

特に小池百合子がお得意とするプロパガンダ術を暴けるように、ヒトラーの『わが闘争』から、該当箇所の文言を記憶しておかなければならないだろう。

 ▲アドルフ・ヒトラー 平野一郎 将積茂 訳  『わが闘争』 角川文庫 1973年 平成5年 32版

「嘘が大きければ信じてもらえる一定の要素が、常に存在するという原則、から出発した。なぜなら国民大衆の心は本質的に、意識して、故意に悪人になるというよりも、むしろ他から容易に堕落させられるものであり、したがって、彼らの心情の単純な愚鈍さからして、小さな嘘よりも大きな嘘の犠牲となりやすいからである。というのは、彼ら自身、もちろんしばしば小さな嘘をつくのだが、しかし大きな嘘をつくのはなにしろあまりにも気恥ずかしく感じてしまうからである。そのような大きな嘘は彼らの頭には、とても入り込めないし、したがって不名誉きわまる歪曲をするような、全く途方もない厚かましさは他人の場合でも可能だなどと信じ得ないだろう。それどころか、このことについて、説明を受けてさえも、なお長く疑い続け、動揺するだろうし、そして少なくとも、なにか一つくらいの理由はやはり真実だろうと受け取るだろう。したがって、実際きわめてずうずうしい嘘からは、常になにかあるものが残り、、続いていくだろう。・・・・・以上は、この世のあらゆる大嘘つきや、大嘘つき団体が底の底まで知っており、したがって卑劣にも利用している事実なのである。」

アドルフ・ヒトラー 平野一郎 将積茂 訳  『わが闘争』 角川文庫版 上巻327~328頁

安倍や、小池百合子とりまきの背後には、「底の底まで知っている」 寡頭層・宗主グループがあることを日本人は次第に知りはじめている。仮面をかぶったみどりのたぬきの背後を太陽の下に晒すこと。

夜行性の狸は「真実」にはめっぽう弱点をもっているものである。

 

 

つづく



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