野散 NOSAN 散種 野の鍵 贈与のカオスモス ラジオ・ヴォルテール

野散 のさん  野を開く鍵 贈与のカオスモス 散種 混沌ー宇宙 想像的・歴史的なもののジャンルなき収蔵庫をめざして 

フェデリコ・フェリーニをめぐる本 その1

2014年12月03日 | 映画遊記
フェデリコ・フェリーニをめぐる本 その1 1990年代初頭のころまで、映画に夢中の時代があった。若い頃フェデリコ・フェリーニの『道』を見て映画に開眼。それ以来、イタリアのルキノ・ヴィスコンティやマルコ・フェレーリ、パゾリーニの映画まで手を伸ばしていた時代もあった。東京を離れたので、フェリーニの映画は映画館での鑑賞はできなくなったのだが、「8 1/2」、「サテリコン」、「フェリーニのアマルコルド」、「フェリーニのローマ」までは、劇場の大スクリーンでフェリーニ・ワールドを堪能した。 . . . 本文を読む

ブルースの魂で作られた映画 ジム・ジャームッシュ監督作品 『ミステリー・トレイン』 

2013年06月11日 | 映画遊記
ブルースの魂で作られた映画 ジム・ジャームッシュ監督作品 『ミステリー・トレイン』 1989年  この映画は『ミステリー・トレイン』 の名のように驚くべき仕掛けが隠されている。見る前に謎解きをする愚は避けて、あなたが望めば、期待通りミステリー・トレインが通りすぎていくとだけ言っておこう。ジム・ジャームッシュは映画の舞台となったメンフィス訪問の際「全くの偶然から)映画をとることになった)十字路のところに引きつけられ、そこには土地の精霊というべきものが漂っており、ブルースのミュージシャンたちが、列車でこの町にやってきて、最初に目にする光景がこのメイン・ストリートだということがわかった」と言っている。この物語(映画)はこの磁力の極とも言える場所で展開していく。 . . . 本文を読む

侯孝賢(ホウ・シャオシェン)の映画 『悲情城市』 

2013年05月30日 | 映画遊記
侯孝賢(ホウ・シャオシェン)監督の映画 『悲情城市』(1989年イタリア・ベネチア国際映画祭グランプリ受賞)の地方での自主上映に関わった時代があった。今から20年以上も前のことである。1990年日本公開の映画で、一度見て傑作だと思った。映画は第2次世界大戦終結前後の台湾の大家族の物語として設定され、多くの登場人物が出てくる。記憶が薄れる前に、短文を地域の映画上映会の機関誌に載せた。手元に映画のビデオがないのだが、20数年後の感想はまたの楽しみとして、冷戦終結前後の記憶として、どうしても書きたい気持ちがこみ上げてきた勢いで書いたもの。 . . . 本文を読む

『汚い戦争 世界は戦場だ』 を制作した記者のジェレミー・スケイヒルと監督のリック・ローリーに聞く 

2013年04月01日 | 映画遊記
デモクラシー・ナウ アメリカ放送日: 2013/1/22(火)  まだ著書が日本語や、日本で映画上映となっていないがオバマ2期目演説の翌日、サンダンス映画祭で上映された 『汚い戦争 世界は戦場だ』  の監督・制作に関わった調査報道記者のジェレミー・スケイヒル氏と映画監督のリック・ローリー氏に、デモクラシー・ナウのエイミー・グッドマンが鋭く問いかけ、オバマ2期目の汚い戦争を曝く。 . . . 本文を読む

大島渚 映画メモ 1

2013年01月16日 | 映画遊記
毎回、古書の 栞 付箋箇所の 要約を続けるのも能がない。と、思案 というところへ、大島渚の訃報。去年は若松孝二監督が事故死、今年はブログで映画に関わる記事を充実させようと思っていた矢先だった。2008年~2009年に大島渚の著作集が現代思潮社から刊行され、その著作集の中に現在の大島渚の言葉がないことに気づき、病がただならぬ状態なのだということがわかっていたが、まだまだ、戦後日本への怒りが収まらず、それを映画製作のエネルギーに変えていた大島渚。若い時期に松竹を離れ、映画の製作本数は多作といえなかったが、そのいずれもが問題作。また、著書も多く、毒を含んだその切り口は、昭和・平成の安穏をゆるがした。 . . . 本文を読む

映画遊記 1 イージーライダー

2012年05月20日 | 映画遊記
地方から出てきてまだ1年ほどの田舎の少年には、この映画のあっけらかんとした結末にはもう唖然、「こんな映画があるんだ」「これは何!」 田舎での少年時代、フェデリコ・フェリーニの「道」を見て、わずかばかり映画に開眼して、上京後ぽつぽつ映画にはまりだした頃、名画座系か三番館でみたのだったが。映画館の名前は思い出せない。 この映画の何が私をひきつけたのだろう。どうして今も想い出すのか。 . . . 本文を読む