野散 NOSAN 散種 野の鍵 贈与のカオスモス ラジオ・ヴォルテール

野散 のさん  野を開く鍵 贈与のカオスモス 散種 混沌ー宇宙 想像的・歴史的なもののジャンルなき収蔵庫をめざして 

幕末・明治維新をめぐる本 新書本、戦後4回の岩波講座・講座日本歴史(東大出版会)を中心に

2017年11月23日 | 幕末・明治維新
幕末・明治維新をめぐる本 このブログでは、以前に孝明天皇の死をめぐって、少数ではあるが痘瘡による死とする通説に対する異論があることを記事にしたことがある。してみれば、根幹となる近代史も通説とは違った形での見解も大いにあるに違いない。来年は明治150年、これまで、読んだり、収集したり、また時代も購入時期もばらばらであるが、岩波新書や中公新書を糸口に、戦後岩波書店の 戦後4回刊行された『岩波講座 日本歴史』(名称は少し変化があるが)と、歴史学研究会・日本史研究会編のこれまた戦後4回刊行された 『講座日本歴史』東京大学出版会 のうち、幕末・明治維新前後の論文中でさしあたり、通時的な執筆者の変化や、研究視角の変容があるのだろうか、調べてみよう。 . . . 本文を読む

『終末から』 1974年 8月号 特別企画 天皇の国家  筑摩書房

2017年05月29日 | 幕末・明治維新
『終末から』 1974年 8月号 特別企画 天皇の国家  筑摩書房 この特集号に国文学者の益田勝実が「天皇史の一面」という実に興味深い幕末・明治維新のころの見聞を寄稿している。長州の家老の系譜につながる益田家の秘史を通して、「天皇制は近代百年の政治的創作で、新しいわれわれと同時代のものである。」と活写している。日本古代史・神話にも詳しい益田勝実が、象徴の創出としての天皇を、近代天皇を作り、またそれに反逆した益田一族から幕末・維新を照射している。 . . . 本文を読む

本日の探書ニュース 田中 彰 『明治維新の敗者と勝者』 『開国と倒幕』 その1

2017年05月19日 | 幕末・明治維新
本日の探書ニュース 田中 彰『明治維新の敗者と勝者』 1980年 NHKブックス 『開国と倒幕』 1992年 「集英社版日本の歴史15」 孝明天皇の急死 . . . 本文を読む

本日の探書ニュース 大宅壮一 『実録・天皇記』1952年鱒書房ほか その1

2017年05月18日 | 幕末・明治維新
本日の探書ニュース 大宅壮一 『実録・天皇記』1952年鱒書房、遠山茂樹 編 『近代天皇制の成立』、田中彰 『開国と倒幕』 「集英社版日本の歴史」1992年 集英社 田中彰 『明治維新の敗者と勝者』 NHKブックス368 1980年 日本放送出版協会 孝明天皇の死はどう書かれているのか . . . 本文を読む

本日の探書ニュース 石井孝 『幕末悲運の人びと』 有隣新書 1979

2017年05月15日 | 幕末・明治維新
本日の探書ニュース 石井孝 『幕末悲運の人びと』 1979 有隣堂新書 1979 しばらく、「日本の古本屋」参加の古書店を通じてずっとこの本を探していたのだが、ここ数年にわたり、販売している古書店がみつからなかった。再三の探索の結果ようやく、網にかかって釣りあげられそうである。以前石井孝の『近代史を視る眼』を読んで、同じ幕末維新研究者の原口清と孝明天皇の死をめぐって論争をしていたのだが、論争のもとになった、石井孝の最初のまとまった「孝明天皇の死」をめぐる論文が掲載されていた。 . . . 本文を読む

小田部雄次 『ミカドと女官 菊のカーテンの向こう側』 2001年 恒文社 その1-1

2016年12月18日 | 幕末・明治維新
ミカドと女官 幕末と明治維新の動きを読み解くには、倒幕の連盟の動向や、明治維新の前後の国際環境、幕末の江戸幕府の人的資源・ネットワークの考察も大切なのだが、一方、幕府権力は王権のもつ正統性という伝統資産を甘く見ていたのか、倒幕運動の根源を絶つ資源として公武合体論を促す動きが立ち上がる。転変する急激な倒幕主体の変化を読み解き、その問題を見ていくのには、王権・権威筋の公家・皇族の人的資源や、ネットワークの組織を考えることも大切だ。幕末に至る少し前までは、皇室周辺のことは、「せいぜい伝統儀式でもやらせておけ」程度の幕府権力の認識から、急転して、幕府権力側の「権威の欠如」認識が重要な、力点となっていく。これはまた、皇室および公家勢力にとっても同じ。「権力と権威をめぐる相克」がある。 明治維新後、この難題を解決するとして、「明治華族制」が創造される。参議・元勲・元老たちが暗躍していく。これを宮廷側からみるとどうなるか。ミカドと宮廷組織・女官の問題が出てくる。これらの問題に一貫して探りを入れてきたのが、小田部雄次のようだ。多くの著作を送り出しているのだが、まずは『ミカドと女官』から、はじめてみよう。 . . . 本文を読む

戦後の『日本歴史講座』 東京大学出版会、『岩波講座日本歴史』など 明治維新前後

2016年11月25日 | 幕末・明治維新
来年、2017年は、ロシア革命から100年、ゲバラが山中のイゲラ村で銃殺されて50年、そして2017ー2018年は、明治維新150年である。遠く過ぎ去った過去ともいえるが、まだ、150年に満たないともいえる。1968年朝日ジャーナルに連載された『ゲバラ日記』が収載されてから50年になろうとしているのだ。 . . . 本文を読む

石井孝 『近代史を視る眼』1996 吉川弘文館 田中彰『明治維新の敗者と勝者』1980 NHKブックスほか 1-5-1

2016年10月29日 | 幕末・明治維新
石井孝 『近代史を視る眼』1996 吉川弘文館 田中彰『明治維新の敗者と勝者』1980 NHKブックスほか 1-5ー1  今回はねずまさし 『天皇家の歴史』 下巻 第28章 を中心に . . . 本文を読む