熊本日独協会/熊本・ハイデルベルク友の会

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リンゴについて ハイデルベルクから

2020-12-14 20:12:22 | ハイデルベルク交流
「Apfelkuchen ( アップルケーキ ) のレシピに寄せて 〔 10月19日 〕」の記事に「ドイツにはリンゴを題材にした歌があるか」、
「ドイツのリンゴの種類、歴史を知りたくなった」と書きました。
12月2日、ハイデルベルクの熊本友の会のハンス・ホーボルト会長から件名「Apfel (リンゴについて)」のメールが届きました。
諸事に追われ、受信ボックスの中で眠っていました。きょう、読みましたが、広範な内容です。理解が生煮えなところもあります。
そこで、キーワードを中心に箇条書き的にご紹介いたします。

〇 リンゴの物語(歴史)はつまるところアダムとイヴのリンゴにさかのぼる。
〇 聖書では単に知識の木の果実とされるが、中世後期の西洋の画家たちはこの「禁断の果実」をそれぞれの地域で実る真っ赤なリンゴと結びつけた。
〇 「Malus dometica (リンゴの学名)」は涼しい中部ヨーロッパで昔から広く栽培された。貯蔵でき、さまざまに利用できるからだ。
〇 今日でもドイツでは最も消費量が多い果物である。
〇 種類は残念ながら少なくなった。品種改良と追熟がなされ、しかも消費者の味覚に合うことでスーパー用に大量生産される種類に限られようになったからだ。
〇 ドイツ人のリンゴ好きにもかかわらず、世界のリンゴ生産国の中では14位というのは不思議だ。
〇 断トツで1位は中国、ライバルのアメリカが2位。日本といえば、ドイツより4位後。
〇 日本人の桜に当たるのが、北ドイツではリンゴの花。
〇 ハンブルクの郊外では市民が週末ともなると満開のリンゴの花を堪能する。
〇 気候が温暖なボーデン湖周辺はリンゴに適しており、ドイツでも最大の栽培地の一つとなっている。
〇 オーデンヴァルトもリンゴ栽培地として負けていない。ここのリンゴはヘッセンのリンゴ酒(エッペルヴォイ)の原料とされるものが多い。
〇 フランスのシードルほど有名ではないが、この地域では同じくらい愛されている。
〇 一度はフランクフルトのザクセンハウゼン地区で数多くあるアッペルヴォイ酒場に入ってみることだ。
〇 ヘッセンにはアッペルヴォイ賛歌もある。粗野な吞兵衛の歌だ。
〇 インターネットでも聞くことができる。バードナーリートの方がもちろん上だがね。
〇 その他のリンゴを歌ったものといえば、こどもの歌だけだ。
〇 むろんドイツの郷土詩人やロマン派の詩人はリンゴを「詠った」詩を作っているが。
〇 さらに古典派のゲーテからウーラントやリルケさらにはリンゲルナッツもこれらに加えることができる。
〇 庶民の間でもリンゴに捧げる平易な頌歌がしばしば見られる。

これに続いて、「実は僕も、えーと、つまりその、詩を作ろうと、それがなかなか・・・」とありました。
はたして我らが詩人ハンスの作品が届くのでしょうか。

自宅の庭でとれたリンゴとリンゴの木の写真が添えられていました。

    


Badner Lied (バードナーリート) は旧バーデン地方の賛歌(国歌ともいえよう)。
ホーボルト会長はこの曲に「熊本、日本一 水は澄み、最高の焼酎のあるところ」とドイツ語の歌詞を付けた「熊本賛歌」を創作している。
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