シネマの森の迷走と探索

FBに投稿した映画作品紹介を整理し、再掲します。

☆は「満足度」(☆5個満点、★で補足)。

アンティ・J・ヨキネン監督「魂のまなざし(原題:Hellene)」(フィンランド・エストニア、2020年、121分)

2024-09-17 12:15:22 | フィンランド


原題は主人公のファーストネームである「ヘレン」です。

フィンランドの画家ヘレン・シャルフベック(1862-1946)の画業と半生を描いています。

彼女の名前は日本ではあまり知られていませんが、近年モダニズムを代表する画家のひとりで世界的に注目を集めています。

彼女の経歴をWIKIPEDIAからかいつまんで整理すると、11歳のころにヘルシンキの「Academy of Fine Arts」に入学して絵画を学び始め、この学校で映画にも頻繁に登場する友人ヘレナ・ヴェスターマルクと出会いました。卒業後はヘルシンキ大学関連のアカデミーで学んだようです。18歳の頃、パリに出て画業を続けます。

1915年、高齢の母親と田舎で暮らす画家のヘレン・シャルフベック(ラウラ・ビルン)は、世間からは遠いところで画業にとりくんでいました。

そんな彼女のもとにある画商が訪ねてきて、運命が大きく転換します。画商はヘレンが描きためていた159点の作品を発掘し、大きな個展開催を計画します。

画商が紹介した19歳年下の青年エイナル・ロイター(ヨハンネス・ホロパイネン)との出会いによって、ヘレンは自らの人生の舵をきります。

抑圧的な家庭にも臆さず、内からあふれ出る魂と情熱に身をゆだねる画家の姿、しかし母や兄との絶えることのない確執と諍いが北欧の美しい自然を背景に描かれています。

エンディングで彼女の代表的作品を丁寧に紹介しています。
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