映画祭会場での悲喜こもごものエピソードをタイトルにあるように星屑のようにちりばめて見せた監督の個人的体験の作品化です。
主人公は売れっ子映画監督サンディ・ベイツ(ウディ・アレン)で、監督本人の成り代わりです。
新作のラストはこういうもの。ある古びた列車の中。退屈そうな中年男が、車内を見回してギョッとします。というのも、なんと乗っているのは屍同然の老人たちばかり。それに対して対向車線には、華やいだ女性たちでいっぱいの列車が停まっています。慌てた男は乗り替えようと窓をあけようとしますが、どの窓も開きません。列車は無情にも出発し、霧の中を進み、到着先は塵の山。
そして、THE END。以上は映画のワンシーンでした。
その週末、ある州で開かれた映画祭のサンディ・ペーツ週間。会場のホテルに向かったサンディは、新作のことを考えながら様々なイメージを頭の中に描きます。ファンたちがつめかけた会場、作品上映終了時のファンからの質問に答えながら、彼のイメージは過去と現在を往還します。
彼の記憶に浮んでは消えるのは、かつての彼の作品に主演した女優ドリー(シャーロット・ランプリング)、フランス人の人妻イゾベル(マリー・クリスチーヌ・バロー)、会場にいた女性バイオリニストのデイジー(ジェシカ・ハーパー)。現実と幻想が交錯し、物語が展開していきます。
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