夫を失ったばかりの女性航空機設計士カイルは、6歳の娘とともに自分が設計したジャンボ旅客機に乗って旅立つが、飛行中に機内で娘が姿を消す。客室乗務員も乗客たちもカイルの娘の姿を見た記憶がない。娘の存在はカイルの妄想なのか、それとも何者かの陰謀なのか?
「パニック・ルーム」以来、久々のジョディ・フォスター主演作。今作も娘を助けるために悪戦苦闘するという前作と似たような役どころ。でも今回の方が、むちゃくちゃ精神的に興奮していて、まさにパニック状態。他の乗客の視線なんて関係なしで、娘のためにがんばっちゃいます。
それにしても、ジョディ・フォスター年取ったなぁ。アップで写るとさすがにシワが目立っていました。ちなみに、僕の中のベスト・ジョディは、「君がいた夏」。この映画は、今思い出しても、胸がキュンとしちゃいます。
まぁ、思い出に浸るのはここまでにして、さてこの映画、ストーリーだけ見ると、誰もが少し前のトンデモ映画「フォーガットン」が頭に浮かんでやばい感じがすると思いますが、あれに比べたらずっと納得がいくオチになっています。ネタばれになるとつまらないので書きませんが、少なくとも宇宙人は出てこないのでご安心を。
ストーリーは、上空の密室内でのサスペンスということで、否が応にも手に汗握る展開となっています。しかも、冒頭で、亡くなった夫の幻覚を映像で見せるところは、なかなかうまいやり方でした。これが頭の片隅に残ってるから、カイルが娘の幻覚を見ているのか、本当に誘拐されしまったのか観客に疑問を起こさせる一因になっています。ただ、事件の真相がわかっちゃう場面はあっけなかった気が。もう少し、えっと観客を驚かす工夫が欲しかったな。
映画を見終わってから考えると、辻褄のあっていないところや、その意味のない伏線はないやろとか、ちょこちょこ無理なところが出てくるんだけど、スピード感あふれる展開で、100分弱という短い上映時間のせいか、見ている間は十分サスペンスを楽しむことができました。