ある会社の階層別研修で入社5年目社員の研修を担当。この研修の中で実際に現場で起きた事例研究を行い、報告のタイミングを逃してしまったために上司にこっぴどく怒られてモチベーションが下がった部下という事例を取り上げた。ビジネスの基本である「報告・連絡・相談」の重要性を認識し、どのように活性化していくかが今回のテーマ。部下の問題。上司の問題。対応策などが熱心に話し合われたが、最後の発表の際、
「叱責」ではなく、「注意」として受け取れる関係づくりしておくことが大切
という発言があった。
「うう~んっ。確かに、その通り!」と思う。
要は、叱責ととらえるか注意ととらえるかは、何を言ったかではなく誰が言ったかということが問題。上司の立場からすると「あ~あ、怒られちまったよ」ととられるか「自分のことを思って言ってくれてるんだ」ととらえられるかは大きな違い。前者の場合、怒られた=いやな感情 でおわり改善行動につながりにくい。後者は、次から気をつけようという気になり改善行動につながりやすい。上司の役割は部下をあるべき方向に導くこと。だとすると前者の場合は全く役割を果たしていない。
「あんたに言われたないわ!」と思われるのではなく「あの人に言われことをきちんとできるようになろう」と思われるよう人間力を磨き、普段からの信頼関係をつくっておかなあかん!と再確認した一件でした。