神様がくれた休日 (ホッとしたい時間)


神様がくれた素晴らしい人生(yottin blog)

Half(ハーフ)

2019年11月05日 20時14分09秒 | 時代検証

子供の頃、近所に妹と同級生の白人と日本人のハーフの子が居た

当時大人達のうわさ話が小学生の私の耳にも入ってきた

国際結婚などでは無く、戦後のドタバタの中の悲劇であったらしい

バブルの頃以後にはテレビなどでも白人ハーフはモデルやタレントでもてはやされ

その後、躍動的でエネルギッシュな黒人系ハーフがかっこいいという価値観が出て

もてはやされている

実際に各方面で活躍する人が多く、特にスポーツ界では華々しい

今話題のラグビー、アメリカのプロバスケ、陸上選手、黒人系に限らずアジア系や

ラテン系でも素晴らしいハーフが続々誕生している

ハンマー投げなどは元祖だし、プロテニスでは世界の頂点を極めた

相撲界でも二世はこれからどんどん誕生するだろう

もうハーフには暗いイメージは無い、昭和の大昔は「あいのこ」などと心ない声が

遠慮無しに可哀想な子供達に投げつけられていたのだ。

 

あの妹の同級生に地元の薄暗い少しも繁盛していない小さなスナックで再会した

彼女も、もう60歳を超えていた、もちろん最初はあの子だと少しも気づかなかった

でも白人が混じっている感じはすぐにした

他に若い男が二人居て、それは様子から彼女の連れであるらしいことがわかった

話しなど合うはずは無いことは、傍目の私にもわかる

彼女の一言毎に、若者はからかうような口調で喜んでいるのだ、それでも彼女は

少しもがっかりしないで根気よく奴らと飲み続けていた

 

ちらっと私を見て何か言った

その時の顔を見たとき、50数年前の彼女だと気づいたのだった

何か少しだけ話した気がする、私も酔っていたのだ・・何を話したかは覚えていない

でも彼女が幸せに暮らしている・・・・という感じは少しもしなかった

どこでどんな暮らしをしているのか・・・・考えるだけのスペースは持ち合わせていなかった

 

最近読んだ本で知ってびっくりしたハーフ、それは日本人同士のハーフ

幕末の日本はまだ封建時代で、藩という単位は国でもあった

徳川将軍家という中央集権国家でありながら、全国に250に及ぶ王国が在ったようなものだ

さらに基本的には徳川家の上に天皇という日本建国以来の神的な存在もある

ともあれ、その天皇をいただいた新政府というのが最後の生け贄として会津王国を総攻撃した

それは無残とも無常とも言える最大の弱い者いじめで、それに対し孤高の会津藩は女子供老人

までもが必至の抵抗戦を展開したのだ

女子の長刀隊も政府軍に切り込み、多くの若き会津武家の娘達が命を落とした

山本八重子は最新の元込め式の7連発銃を打ちまくり、大砲を操作して政府軍を悩ませた

後に同志社を創立した新島襄の妻となった。(NHK=八重の桜)

そんな会津も1ヶ月の籠城戦で力尽き降伏した

会津藩の家老山川兄弟は、その後、新政府の要職に就き活躍したが妹の山川捨松は

津田塾の創設者津田梅子らと共にアメリカ留学して10年以上アメリカ生活をしたのだった

帰国後、会津攻めの司令官だった大山巌(西郷隆盛の従兄弟)に求婚されて何度も

固辞したがついに結婚した、会津を攻めた敵との結婚は心情的にも会津藩の犠牲者に

対しても受け入れがたいものだったからだ

彼女の家族の一部は大山等の新政府軍の戦闘砲撃で無残な死に方をした、兄嫁も

鶴ヶ城中で爆死したのだった、普通に考えても恨みこそあれとても結婚出来る相手ではない

しかし結婚したのだった。

その子供達は新政府の主力薩摩人と、薩摩等と死闘を展開した会津人のハーフである

まさに日本史上、究極のハーフと思うがどうだろうか。