(185)夢の風防
四百字詰原稿用紙換算8枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
北条愛
2年生。修一と同クラス。170㎝。
真菜
3年生。180㎝の上品な美人。
石川翔
2年生。修一と同クラス。170㎝。大富豪で黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。
N=ナレーション
トランプの別荘と全く同じ作りの石川宅の外観にN『石川宅――』
邸に隣接した巨大な格納庫兼研究所の外観。
注、格納庫の扉は半分開き、アメリカ製のICON、A5を4人乗り用にスケールアップしてミサイルを大量搭載できるように大改造した機体の半分ほどが見えている。
同、格納庫内(奥に大きな研究所がある)
A5の機体の横に停めたリードを石川が顔を輝かせて眺め(彼の左右に愛と真菜がいる)、
石川「へー、ついに愛さんもバイクを買ったんだー」と言われ愛が自慢げに鼻の穴を膨らませる。
真菜は石川のうなじを嗅いで、
真菜(相変わらずいい匂いさせてるな・・・)と呟く。
真菜「君、すごくいい匂いがするけどなんて香水つけてるの?」
真菜の質問を気にとめる風もなくリードの風防に興味深げに触れながら、
石川「ジャンパトゥのジョイです」
艶然と見つめ、
真菜「ふ~ん、君って匂いフェチなんだ?」
石川「べつに匂いフェチだとは思わないけど・・・」
愛に聞こえないよう耳元に囁くように、
真菜「私のマ○コの匂い、どう思った?」
赤面してけほけほ咳き込み、
石川「い、いきなりなんてすごい質問・・・」
真菜「どう思ったかって聞いてるの」
赤面し、
石川「お、男の本能を強烈に刺激する・・・」
その先の言葉を強要するように、
真菜「刺激する?」
赤面し、
石川「忘れられない匂いでした・・・」
上目づかいで、
真菜「と言う事は毎日とは言わないけど時々は思い出すって事よね?」
石川「(赤面し)ま、まあ・・・)
真菜「またナマで嗅ぎたいとか思ったりする?」
石川、赤面して俯き、コクっと頷く。
満足げに頷き、
真菜「そう、わかったわ。いきなりすごい質問してごめんね」
恥ずかしそうに頬を染め、
石川「いえ、いいんです」
屈んで(下着がちらっと見える)リードのタイヤの具合を見てる愛に、
石川「ねえ、愛さん」
石川を見上げ、
愛 「なあに、石川くん」
石川「修ちゃんが前に乗ってたアドレス用の風防の試作品があるんだけど取っ換えない?」
愛 「今つけてる風防より性能がいいの?」
石川「それは取りつけてからのお楽しみ」
リードの絵に石川の声、
「便利な機能が色々ついてるのは確かだよ」
嬉しそうに、
愛 「じゃ、お願いしちゃおうかな」
空の絵。
格納庫の外観。
格納庫の高い天井の絵に愛と石川の声、
「えー、もう取りつけ完了したの?」
「風防を取っ換えて配線を繋ぎ大容量のバッテリーと交換するだけだもの、訳ないよ」
リードに取り付けた風防(横幅が少し広くなり、頭頂部が隠れるぐらい縦にも長くなった)を興味深げに眺め、
愛 「けっこう大きな風防ね。で、どんな機能がついてるの?」
風防の内側下部にB1が止まれる箱のような出っ張りを指差し、
石川「ここはB1が人目につかないように止まれる箱ね」
うんうんと頷き、
愛 「飛んでバイクについてこさせるのは可哀そうだものね。ほかには?」
石川「声に反応するナビとナイトビジョンシステム、そしてドラレコもついてるよ」
石川「ためしに『自宅までナビ』って言ってみて」
愛 「自宅までナビ」と言った瞬間、風防の裏下部に愛宅までの道がぱっと表示される。
愛と真菜が「おおー」と感嘆する。
石川「つぎはナイトビジョンね、これは暗くしないとわかんないから」と天井を仰ぎ見る。
天井を仰ぎ見て、
石川「扉を閉めて消灯」と命じる。
パッと照明が消え、格納庫の扉がスーッと閉まりだしたので愛と真菜が驚く。
暗い格納庫内。リードの風防の向うの景色だけが真昼の如く明るく見える絵に石川と愛の声、
「これは命令しなくても外が暗くなったら自動でオンになるからね」
「すごい・・・」
薄暗闇に石川の声、
「扉を全開。点灯」
パッと照明が点灯し、格納庫の扉がスーッと開く。
風防の外側下部についてる小さなレンズを指し、
石川「これは周囲三六〇度を撮影できるドラレコのレンズね」
石川「12時間連続撮影できて映像は愛さんのスマホで確認できるよ」
愛 「(感嘆し)煽られてもバッチリ証拠を記録できるのね、すごい」
風防の縁を撫で、
石川「極めつきはこれね。バイクの一番の大敵は雨だよね」
愛 「そうなの。実は石川君家にくる途中、夕立にあってびしょ濡れになったの」
二人の衣服を見て、
石川「え、でもぜんぜん濡れてないね」
2人、焦って頬を染め、
真菜「タ、タイミングよくカフェがあって雨宿りできたから」
焦って同調し、
愛 「そうなの」
真菜「(焦って)それよりさっきの続き」
真菜「なにか雨対策がしてあるような口ぶりだったわね」
鼻の穴を膨らませて自慢げに、
石川「『エアーカーテン』って言ってみて」
愛 「エアーカーテン」
風防の縁から後方のリアボックス辺りまでに向かって「シュー」と強烈なエアーが吹き出したので愛が驚く。
土砂降りの中、顔のないマネキンが運転するリードの風防からエアーが噴射されて雨を弾き返し、マネキンがまったく濡れてない絵に石川の声、
「風防の縁から吹き出す強烈なエアーがカーテンになり土砂降りでも濡れずに運転できるんだよ」
エアーを吹きだしてる風防をあ然と見て、
愛 「ほんとにすごい・・・としか言いようがないわ」
愛 「愛のリードちゃんを無敵のバイクにしてくれて、本当にありがとう」
石川「うん。愛さんに喜んでもらえてぼくも嬉しいよ」
格納庫の外を見ると強い雨が降っており、
愛 「お、また降りだした。エアーカーテンを試す絶好の機会」
愛 「真菜さん、帰るから乗ってください」
真菜「わたし、今日は石川君家にお泊まりする事に決めた」と言ったので愛と石川が驚く。
石川に強引に、
真菜「いいでしょ?なにか不都合でもある?」
とまどい、
石川「い、いえ・・・」N『なにやら不穏な気配が・・・』
つづく
四百字詰原稿用紙換算8枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。
登場人物
北条愛
2年生。修一と同クラス。170㎝。
真菜
3年生。180㎝の上品な美人。
石川翔
2年生。修一と同クラス。170㎝。大富豪で黒縁メガネをかけた品のいいイケメン。
N=ナレーション
トランプの別荘と全く同じ作りの石川宅の外観にN『石川宅――』
邸に隣接した巨大な格納庫兼研究所の外観。
注、格納庫の扉は半分開き、アメリカ製のICON、A5を4人乗り用にスケールアップしてミサイルを大量搭載できるように大改造した機体の半分ほどが見えている。
同、格納庫内(奥に大きな研究所がある)
A5の機体の横に停めたリードを石川が顔を輝かせて眺め(彼の左右に愛と真菜がいる)、
石川「へー、ついに愛さんもバイクを買ったんだー」と言われ愛が自慢げに鼻の穴を膨らませる。
真菜は石川のうなじを嗅いで、
真菜(相変わらずいい匂いさせてるな・・・)と呟く。
真菜「君、すごくいい匂いがするけどなんて香水つけてるの?」
真菜の質問を気にとめる風もなくリードの風防に興味深げに触れながら、
石川「ジャンパトゥのジョイです」
艶然と見つめ、
真菜「ふ~ん、君って匂いフェチなんだ?」
石川「べつに匂いフェチだとは思わないけど・・・」
愛に聞こえないよう耳元に囁くように、
真菜「私のマ○コの匂い、どう思った?」
赤面してけほけほ咳き込み、
石川「い、いきなりなんてすごい質問・・・」
真菜「どう思ったかって聞いてるの」
赤面し、
石川「お、男の本能を強烈に刺激する・・・」
その先の言葉を強要するように、
真菜「刺激する?」
赤面し、
石川「忘れられない匂いでした・・・」
上目づかいで、
真菜「と言う事は毎日とは言わないけど時々は思い出すって事よね?」
石川「(赤面し)ま、まあ・・・)
真菜「またナマで嗅ぎたいとか思ったりする?」
石川、赤面して俯き、コクっと頷く。
満足げに頷き、
真菜「そう、わかったわ。いきなりすごい質問してごめんね」
恥ずかしそうに頬を染め、
石川「いえ、いいんです」
屈んで(下着がちらっと見える)リードのタイヤの具合を見てる愛に、
石川「ねえ、愛さん」
石川を見上げ、
愛 「なあに、石川くん」
石川「修ちゃんが前に乗ってたアドレス用の風防の試作品があるんだけど取っ換えない?」
愛 「今つけてる風防より性能がいいの?」
石川「それは取りつけてからのお楽しみ」
リードの絵に石川の声、
「便利な機能が色々ついてるのは確かだよ」
嬉しそうに、
愛 「じゃ、お願いしちゃおうかな」
空の絵。
格納庫の外観。
格納庫の高い天井の絵に愛と石川の声、
「えー、もう取りつけ完了したの?」
「風防を取っ換えて配線を繋ぎ大容量のバッテリーと交換するだけだもの、訳ないよ」
リードに取り付けた風防(横幅が少し広くなり、頭頂部が隠れるぐらい縦にも長くなった)を興味深げに眺め、
愛 「けっこう大きな風防ね。で、どんな機能がついてるの?」
風防の内側下部にB1が止まれる箱のような出っ張りを指差し、
石川「ここはB1が人目につかないように止まれる箱ね」
うんうんと頷き、
愛 「飛んでバイクについてこさせるのは可哀そうだものね。ほかには?」
石川「声に反応するナビとナイトビジョンシステム、そしてドラレコもついてるよ」
石川「ためしに『自宅までナビ』って言ってみて」
愛 「自宅までナビ」と言った瞬間、風防の裏下部に愛宅までの道がぱっと表示される。
愛と真菜が「おおー」と感嘆する。
石川「つぎはナイトビジョンね、これは暗くしないとわかんないから」と天井を仰ぎ見る。
天井を仰ぎ見て、
石川「扉を閉めて消灯」と命じる。
パッと照明が消え、格納庫の扉がスーッと閉まりだしたので愛と真菜が驚く。
暗い格納庫内。リードの風防の向うの景色だけが真昼の如く明るく見える絵に石川と愛の声、
「これは命令しなくても外が暗くなったら自動でオンになるからね」
「すごい・・・」
薄暗闇に石川の声、
「扉を全開。点灯」
パッと照明が点灯し、格納庫の扉がスーッと開く。
風防の外側下部についてる小さなレンズを指し、
石川「これは周囲三六〇度を撮影できるドラレコのレンズね」
石川「12時間連続撮影できて映像は愛さんのスマホで確認できるよ」
愛 「(感嘆し)煽られてもバッチリ証拠を記録できるのね、すごい」
風防の縁を撫で、
石川「極めつきはこれね。バイクの一番の大敵は雨だよね」
愛 「そうなの。実は石川君家にくる途中、夕立にあってびしょ濡れになったの」
二人の衣服を見て、
石川「え、でもぜんぜん濡れてないね」
2人、焦って頬を染め、
真菜「タ、タイミングよくカフェがあって雨宿りできたから」
焦って同調し、
愛 「そうなの」
真菜「(焦って)それよりさっきの続き」
真菜「なにか雨対策がしてあるような口ぶりだったわね」
鼻の穴を膨らませて自慢げに、
石川「『エアーカーテン』って言ってみて」
愛 「エアーカーテン」
風防の縁から後方のリアボックス辺りまでに向かって「シュー」と強烈なエアーが吹き出したので愛が驚く。
土砂降りの中、顔のないマネキンが運転するリードの風防からエアーが噴射されて雨を弾き返し、マネキンがまったく濡れてない絵に石川の声、
「風防の縁から吹き出す強烈なエアーがカーテンになり土砂降りでも濡れずに運転できるんだよ」
エアーを吹きだしてる風防をあ然と見て、
愛 「ほんとにすごい・・・としか言いようがないわ」
愛 「愛のリードちゃんを無敵のバイクにしてくれて、本当にありがとう」
石川「うん。愛さんに喜んでもらえてぼくも嬉しいよ」
格納庫の外を見ると強い雨が降っており、
愛 「お、また降りだした。エアーカーテンを試す絶好の機会」
愛 「真菜さん、帰るから乗ってください」
真菜「わたし、今日は石川君家にお泊まりする事に決めた」と言ったので愛と石川が驚く。
石川に強引に、
真菜「いいでしょ?なにか不都合でもある?」
とまどい、
石川「い、いえ・・・」N『なにやら不穏な気配が・・・』
つづく
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