数社でボツになった漫画シナリオ

超美少年の愛(性同一性障害)は修一に恋していたが、ある切っ掛けを機に超美少女に変身して修一と・・・。

愛がイク(129)  伝兵衛の一目ぼれ

2018-04-30 16:41:45 | 漫画のシナリオ
(129)伝兵衛の一目ぼれ

四百字詰原稿用紙換算8枚
ページ数や内容に縛りのないweb漫画掲載を想定しておりネームがなくても順番にコマが起ち上がるように書いてあります。季節は常に真夏である。

登場人物

真菜(18)13話~登場。180㎝。3年生。スタイル抜群の美人

栗栖(18)2mの巨人で恐ろしい人相。3年生。かっては修一の敵だったが今は親友

佐治(21)2mの巨人、蛇のような目にスキンヘッド。全身に耳なし芳一のように漢字の入れ墨を入れ、なんともいえず不気味な顔。

伝兵衛。伊賀忍者の末裔。やくざにフリーで雇われた殺しの請け負い人。

N=ナレーション



   修一を憐れむようにねめつけ、
佐治「なんと女々しいヤツよのー、いまさら慈悲を乞うても遅いでー」

佐治「あの世にいきさらせー!」と右回し蹴りを修一の横っ面にバチンとくらわす。

   修一、大きなダメージを受けてくらっとよろける。

栗栖「(驚愕し)あほな・・・」

栗栖「岩城があんなチンケな蹴りをもらうかー?・・・」

   心配そうに、
真菜「修ちゃんっ・・・」

   懐から弟の位牌を出しながら、
佐治「務所に入っとって時間が掛かったがー」

   額に鉢巻で位牌を縛りながら、
佐治「今日こそ三途の川をさまようとる弟の無念を晴らしたるさかいなー」

   胡坐をかいて腕組みした伝兵衛が肩を揺らして「くっ」と吹く。

伝兵衛「しゃらくさいやつじゃあることよ」

   後ろ回し蹴りを入れるためにくるっと回転しながら、
佐治「あの世にー」

栗栖「(狼狽し)あかんっ!モロに喰らうでっ」

   強烈な後ろ回し蹴りを修一のこめかみに「ゴヅッ」と決め、
佐治「いきさらせー」

   真菜、凍りつく。

  「きゃーっ」と優子達が悲痛な顔で叫ぶ。

   両手の指を胸前で祈る様に絡ませて凍りつき、
陽子(し、社長さん・・・)

   優子達の真後ろにいる男達全員が目の色を変えてスマホで女達の股間を撮っている。

注、京子以外は皆スカートの下はノーパンである。

   ある男は欲情むきだしに長尾今子の股間を撮りながら、
  (いひー、チャーンス) (今子さんが試合に夢中になってる間に撮り放題)

   ある男は欲情むきだしに陽子の股間を撮りながら、
  (おおおおー、燃え盛るような裂け目がモロ見えー)

   ある男Aは里香の股間を写した液晶画面をあ然と凝視し、、
A (り、里香ちゃん、陰唇が肥大気味で使い込み感バリバリなんだけど・・・)

A (これって処女じゃないって事?・・・)

   修一、白目をむいてグラッと倒れかける。

   悲壮な顔で、
石川翔「ああああ、修ちゃんー」(ちきしょう、よくも僕の修ちゃんを・・・)

   手にB1を一機持ち、
石川翔(あんなやつなんかB1で一瞬で始末できるのに・・・)

   後ろに倒れかける修一の両耳を両手でガッと掴み、
佐治「ブロックをカチ割るわしの頭突きでー」

   「ごつん」と頭突きを喰らわせ、
佐治「とどめじゃーっ」

   白目をむいた修一、後頭部から床に「ごつん」と倒れる。

   あ然とし、
司会者「百戦錬磨の岩城がこうもあっさり敗れるとはだれが予想したでしょうか・・・」

   場内の観客、あっ気にとられ静まり返っている。

   納得いかぬ顔で控えに戻りかけながら、
佐治「こんなヤツに弟が負けたとはどうしても信じられんのじゃがー・・・」

   佐治、床で失神している修一に振り向く。

   憎々しげに修一を見下し、
佐治「おのれ如きに負けたとは、わしゃ納得いかんでー」

佐治「納得いかんのじゃーっ」と叫び、修一の顔面に踵落としを食らわさんと足を高く蹴り上げる。

優子「(戦き)きゃーっ」

愛 「(戦き)やめてー」

   佐治の踵が、あと五㎝で修一の顔面を直撃しそう。

   その瞬間、佐治の横っ面に顔の見えないだれかの飛び蹴りがガゴッと入った大ゴマ。

   佐治、よろっと片膝をついて飛び蹴りをした真菜を睨む。

真菜「こんどは私が相手よ」

   優子達に、
真菜「せんせいっ、修ちゃんを控室に運んでください!」

優子「(頷き)真菜さん、よくやったわ」

   駆け寄ってきた優子達が修一の上体を起こし、
  「修ちゃん!」

  「しっかりして」と声をかける。

   優子、陽子等皆で気を失った修一の手足を持って抱えてゆく。

   控室のドアの絵。

   同、控室内

   木の長椅子に仰向けに寝かされた修一に皆が心配そうに、
陽子「社長さん!」

  「修ちゃん、目を開けて!」

  「修ちゃん、大丈夫?」などと声をかける。

   片膝をついて心配そうに修一の手を握り、
陽子(男運の悪い私がやっと出会えた唯一信頼できる貴男に・・・)

   陽子のスカートの奥に見えるノーパンの股間のアップに彼女の呟き、
  (万一の事があったら私はもう・・・)

    目尻を小指の先で拭いながら優子を見上げ、
陽子「先生・・・」

陽子「私が社長さんについてるから皆さんは真菜さんの応援に戻ってあげて下さい」

陽子「あんな強そうな人と戦うなんて、きっと心細がっているはずです」

優子「(困惑し)修ちゃんも心配だけど真菜さんも気がかりだし・・・」

エミ「先生、修ちゃんは喧嘩慣れしてるからきっとすぐに意識を取り戻しますよ」

エミ「ここは陽子さんに任せて真菜さんの応援に戻りましょう」

優子「そ、そうね・・・」

   ドアの外から心配そうに、眼前に立った陽子に、
優子「じゃ陽子さん、修ちゃんの事くれぐれもお願いね」

陽子「(頷き)任せてください」

   控室のドアをカチャと閉めながら、
陽子(やっと社長さんと二人きりになれた・・・)

   陽子、修一の方に振り向いて驚愕する。

   修一、起き上がって笑顔で長椅子にまたがっている。

   同、試合場

   試合場真ん中で真菜と対峙して蹴りを喰らった頬を撫で、
佐治「顔面に蹴りもろたんは、生まれて初めてや、しかも女とはなー」

佐治「お前の勇気を誉めたるでー」

   真菜、敢然と佐治を睨む。

佐治「この前のお返しもせなならんし、今日がこの世の見納めや、覚悟しいやー」

京子「ぶっさいくな顔して、お前はセリフが長すぎるんやー」と叫ぶ。

   微笑ましそうに京子を見て、
伝兵衛(ほうほう、可愛い顔してなんと勇ましい子であることよ)

   恥らうように頬を染め、
伝兵衛(好き・・・)と呟く。

   つづく

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