一公の将棋雑記

将棋に関する雑記です。

2022年・将棋ペンクラブ関東交流会(後編)

2022-07-09 23:39:46 | 将棋ペンクラブ
3局目は男性氏と。私の先手で、私の居飛車に、男性氏は一手損角換わり四間飛車。
ボンヤリしていたら、逆棒銀から△5四角と打たれ、以下存分に捌かれ、負けた。
これで最多勝は絶望である。もはや欲しい賞品もいただけそうにないが、残りの対局も頑張るしかない。
と、ここでIn氏から特別企画の説明があった。将棋会は例年、勝ち星の多い順に賞品を選べるが、今年は入場時に渡したお茶のペットボトルの「おみくじ」が、賞品ゲットのカギになるという。
すなわち、ラベルの裏に書かれているおみくじの運勢が「大大吉」なら大当たりで、優先で賞品をもらえるのだ。
だけどまあ、私は当たらないわな。
4局目はミスター中飛車氏と。これも私の先手で、私の居飛車に、ミスター中飛車氏の中飛車となった。
しかしこの後、ミスター中飛車氏に角を換えさせたのがマズかった。これだと角の打ち込みに神経を遣うからイヤなのだ。
しかし将棋は、私が徐々に優位を拡げていった。が、ミスター中飛車氏の勝負手に私が応手を誤り、ココセの▲3五竜を指してしまった。
ここでミスター中飛車氏に△4三桂と竜角両取りに打たれたら収拾がつかなかったが、ミスター中飛車氏は気付かず、私が息を吹き返した。
ところが、▲7四歩(第1図)と突いた手が大悪手。次の手を完全にうっかりした。

△7五銀!と打たれて投了。以下▲同玉△8四角▲7六玉△6六金までである。▲7四歩と突いたから詰み筋が生じたという典型的なココセで、この将棋も勝てないのか、と自嘲するしかなかった。

戻って▲7四歩では、▲6七玉と早逃げしておけば、先手が勝勢だった。
別室では、バトルロイヤル風間氏の似顔絵コーナーが始まっていた。きょうも女性ファンに多くの似顔絵を提供するのだろう。
私はペットボトルのおみくじを引いてみる。すると、「大大吉」だった!
「当たった!!」
私が叫ぶとみなが振り向き、私は赤面した。
このペットボトルをくれた、ノースリーブの幹事嬢に、感謝であった。

傍らでは、女性同士が指していた。それが相居飛車の格調高いやつで、およそ将棋ペンクラブのイベントとは思われない。まさに隔世の感があった。
私は引き続き5局目を指す。相手の男性氏はこのイベントでよく見る方で、「ブログ読んでいます」と挨拶され恐縮した。何かの席で対局したこともあるそうだが、申し訳ないが私の記憶になかった。
男性氏は「五段」だったので、当然私が先手である。居飛車対石田流になった。
こうなれば私の▲5六銀左~▲6五歩△同歩▲同銀が「一公定跡」だ。
以下も私の構想通り指したと思ったのだが、実はそうでもないのが誤算だった。
途中、▲7七角と上がったのが結果的に1手パスで、△7六銀とすりこまれ、▲8八角と引くようでは面白くなかった。

第1図以下の指し手。▲2六歩△4五飛▲2三と△2七歩▲1八飛△4七歩成▲同銀△5七角成▲4六歩△6五飛(投了図)
まで、男性氏の勝ち。

第1図は△2五飛とぶつけられたところ。これを▲同飛は後手の注文通りと見て▲2六歩と交換を拒否したが、悪手。ここは強く▲同飛と取り、△同桂▲2三とと勝負するしかなかった。
本譜は△4五飛と寄られ、歩切れの私は▲4八歩と受ける1歩がない。しかも、先手に受けがなくなっていることに驚いた。
私は▲2三とと催促したが、△4七歩成以下大駒を捌かれ、先手敗勢。私は呆れつつ投了した。
感想戦では、△6七歩のタタキに▲6九金と引いたのが疑問で、▲6七同銀と取って歩得を主張していれば、先手が十分の形勢だったと結論づけられた。

以上、5局指して0勝5敗。1勝もできないとは、私はどれだけ弱くなってしまったのだろう。
Kan氏が「きょうは大沢さんに、強い人ばかり当てたから……」と妙な慰め方をしてくれたが、これが慰めになっていないのがアレだった。
さて、表彰式である。まずは「大大吉」を引いた人が、賞品を獲る。これが、何と7~8人いた。せいぜい2人くらいとフンでいたので、これは誤算である。
私の目当ては「名人 大山康晴」時代の色紙だったが、これは取られてしまった。で、「十五世名人 大山康晴」名義の色紙をいただいた。シミが付いていてコンディションはよくないが、売却するわけではないので、構わない。
注目の最多勝は、1局目に指した青年……と思いきや、女性棋客だった。
青年は4勝1敗で、その1敗はOsa氏が付けたものだった。さすがOsa氏というところだが、私はOsa氏に3連勝中ということを、こっそり記しておく。つまり、私も青年に勝てる要素はあるということだ。
ちなみに、0勝は私のみ。Kan氏に「名前呼ばれてない人……」と言われ、手を挙げたのが私だけだった。
今回は懇親会がないので、これで散会である。しかし有志で打ち上げに行くことになり、私も残る。
近くに加藤結李愛女流初段がいた。加藤女流初段はこの時点で女流順位戦D級で6勝0敗。昇級はほぼ確定という状況だった。
なんとなくおしゃべりしたのだが、加藤女流初段は米長邦雄永世棋聖の将棋を勉強しているという。
「私は『米長将棋勝局集』が好きでしてね、あれは名著だと思っています」
「私も読んでます!」
まさか46年も前の著書で盛り上がるとは思わなんだ。泉下の米長永世棋聖もよろこんでいることだろう。

飲み会は12名が参加した。席の関係で、私とKan氏だけが僻地で飲むことになった。ただ、これはこれで面白い。元中学校教師のKan氏から、修学旅行についての裏話を拝聴したが、いろいろ唸らされた。
その後、A氏とAku氏が合流し、楽しい席になった。
来年の開催も楽しみにしている。
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