テレビ朝日で木曜夜9時から放送中の「グレイトギフト」が面白い。
大学附属病院に務める病理医・藤巻達臣(反町隆史)は、元総理大臣の急死を受け、病理解剖を行った。藤巻は遺体の首筋にホクロ大のシミを見つけ、子細に調べると、「殺人球菌」であることが判明した。
藤巻は理事長に相談すると、「すぐに犯人を見つけろ」と高圧的に指示された。
ところがその理事長も、教授会の席で急死してしまう。死因はやはり、殺人球菌「ギフト」によるものだった。
この存在は白鳥教授(佐々木蔵之介)も知るところとなり、藤巻は白鳥に脅され、ギフトを培養することになってしまう。藤巻の妻は拡張型心筋症を患っており、この病院が頼りだった。よって藤巻は白鳥の要請に従うよりないのだった。
白鳥はさらに行動をエスカレートさせ、ギフトでビジネスを始める。そのために、邪魔になった者を容赦なく殺していった。
ここまで不審死は11人に上っていた。藤巻は友人の警察官・神林(尾上松也)に相談するが、土壇場で裏切られてしまう。神林の娘も難病で入院しており、白鳥の手術を必要としていたからだった。
そんな中、ギフトの創造者から、藤巻に電話が入る。どうする藤巻、白鳥!? というところで29日放送の第7話となる。
本作、主演の反町隆史はこれまでの颯爽としたキャラを封印し、小心者の講師を巧みに演じている。そして白鳥教授役・佐々木蔵之介の怪演も光る。佐々木蔵之介は刑事役もいいが、どこか違和感があった。今回は適役で、こうした影の黒幕をやらせたら、佐々木蔵之介の右に出る者はいない。
さらに、正月の松本清張ミステリー「ガラスの城」のヒロインと似たキャラの波瑠、小悪魔的な倉科カナ、腰巾着キャラの筒井道隆など、脇役もしっかりしている。
今回の設定によく似た小説に、赤川次郎の連作短編集「毒」がある。どこから出てきたか分からない「毒」がさまざまな人の手に渡り、さまざまな人間模様が活写されたいた。さすがに赤川次郎、読ませる、と思ったものである。
また、物語の中盤で「真犯人」が出るあたりは、日本テレビ「CODE-願いの代償ー」にも構造が似ている。
が、本作の脚本は黒岩勉で、オリジナルである。黒岩勉は「謎解きはディナーのあとで」「グランメゾン東京」「TOKYO MER~走る救急救命室~」「マイファミリー」「ラストマン 全盲の捜査官」など、名作が多い。いま、ノッテいる脚本家のひとりであろう。今回もハチャメチャな設定ながら、力づくで視聴者を引き込んでいる。
最終回は、私たちの考察を越えた収束を期待したい。
大学附属病院に務める病理医・藤巻達臣(反町隆史)は、元総理大臣の急死を受け、病理解剖を行った。藤巻は遺体の首筋にホクロ大のシミを見つけ、子細に調べると、「殺人球菌」であることが判明した。
藤巻は理事長に相談すると、「すぐに犯人を見つけろ」と高圧的に指示された。
ところがその理事長も、教授会の席で急死してしまう。死因はやはり、殺人球菌「ギフト」によるものだった。
この存在は白鳥教授(佐々木蔵之介)も知るところとなり、藤巻は白鳥に脅され、ギフトを培養することになってしまう。藤巻の妻は拡張型心筋症を患っており、この病院が頼りだった。よって藤巻は白鳥の要請に従うよりないのだった。
白鳥はさらに行動をエスカレートさせ、ギフトでビジネスを始める。そのために、邪魔になった者を容赦なく殺していった。
ここまで不審死は11人に上っていた。藤巻は友人の警察官・神林(尾上松也)に相談するが、土壇場で裏切られてしまう。神林の娘も難病で入院しており、白鳥の手術を必要としていたからだった。
そんな中、ギフトの創造者から、藤巻に電話が入る。どうする藤巻、白鳥!? というところで29日放送の第7話となる。
本作、主演の反町隆史はこれまでの颯爽としたキャラを封印し、小心者の講師を巧みに演じている。そして白鳥教授役・佐々木蔵之介の怪演も光る。佐々木蔵之介は刑事役もいいが、どこか違和感があった。今回は適役で、こうした影の黒幕をやらせたら、佐々木蔵之介の右に出る者はいない。
さらに、正月の松本清張ミステリー「ガラスの城」のヒロインと似たキャラの波瑠、小悪魔的な倉科カナ、腰巾着キャラの筒井道隆など、脇役もしっかりしている。
今回の設定によく似た小説に、赤川次郎の連作短編集「毒」がある。どこから出てきたか分からない「毒」がさまざまな人の手に渡り、さまざまな人間模様が活写されたいた。さすがに赤川次郎、読ませる、と思ったものである。
また、物語の中盤で「真犯人」が出るあたりは、日本テレビ「CODE-願いの代償ー」にも構造が似ている。
が、本作の脚本は黒岩勉で、オリジナルである。黒岩勉は「謎解きはディナーのあとで」「グランメゾン東京」「TOKYO MER~走る救急救命室~」「マイファミリー」「ラストマン 全盲の捜査官」など、名作が多い。いま、ノッテいる脚本家のひとりであろう。今回もハチャメチャな設定ながら、力づくで視聴者を引き込んでいる。
最終回は、私たちの考察を越えた収束を期待したい。
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