冷たい風のような火

メモ書きですが、それにしても何で公開の場で書くんでしょうね。

秋の夜長にDVDで映画鑑賞 リドリー・スコット監督作品を2つ

2017-09-26 21:39:58 | 息抜き
英国人映画監督のリドリー・スコット(Ridley Scott)。エイリアンやブレイドランナーなどの往年のSFの大名作や、松田優作、高倉健らが出演したブラックレインなどで知られるハリウッドの大監督です。が、こういったある意味で古典と言えるような作品だけ終わっているのではなく、最近までずっと作品を作り続けている人でもあります。それでも、昔の作品に比べるとそこまで話題性もなかったせいか、この15年くらい彼の作品を見ていませんでした。映画館でもDVDでも。それが、今年は2作品をDVDで見ました。まあ、たまたまなんですが。1つは「オデッセイ」(原題 The Martian) でもう一つは「テルマ&ルイーズ」 (原題 Thelma & Louise) 。オデッセイの方は2015年の作品で、DVDになってからまだ時間もあまりたっていません。アカデミー賞にもノミネートされ、興行的にも成功した作品です。こっちが話題になっていたのでレンタルで借りて見て、良かったので全然違うモチーフの作品なんだけど有名なテルマ&ルイーズも後から借りてみたというわけ。結論的には、両作品ともお勧め。秋の夜長に見てもよいと思います。

オデッセイは、マット・デイモン主演の映画で、私の評価としては彼の好演というか彼の役がとてもよかったと思う。絶望的な状況設定なのですが、常にポジティブというかしぶとい。リドリー・スコットのSFにはこうした人が映えるような気がする。また、テンポがよい。NASAなどの大組織の論理や国際関係、科学者の立場やチームワークなど、どれも古典的というかありふれた要素が詰め込まれていて、ともすればありきたりのストーリーで退屈になってしまうところだと思う。が、そこはテンポよく、小気味いいセリフなどで話がダレることなく進む。アメリカ映画なのでハッピーエンドを約束されていると思いつつ、最後まで飽きさせない。エイリアンやブレイドランナーの時代に比べると、流石に科学に対する理解も現代的で、少なくとも科学者ではない私にとっては十分楽しめた。そして、基本的に本当に悪い奴が登場しない映画。これは精神衛生上とてもよろしい。

テルマ&ルイーズは、SFとは関係ないアメリカ人女性二人のロードムービー。しかも別に若くはない。アーカンソーいう南部のド田舎に住む二人の女友達。おっとり型の主婦テルマには相性の良くない夫がおり、現実派のルイーズはある理由もあって独身。一晩二人でバケーションに出たらアクシデントによって殺人を犯してしまう。そして、出頭せずに逃避を選んだことでさらにアクシデントが重なる。その過程で二人の言動にも変化が出てくる。これもとてもテンポがよい。あり得ないような話だけど、十分あり得るアクシデントなので臨場感がある。ちなみに、若い時のブラッド・ピットが出ていて、女性から見るとお宝映像らしい。私としては、ハーヴィ・カーテイルやマイケル・マドセンが重要な役で出ていて嬉しい。登場人物は多くないのに、とても印象に残る役が多いと思う。91年の作品とは思えない。心理描写は全然古くない。ラストシーンは伝説になったのだと思う。DVDでは、監督自身の解説を踏まえた映像があるので、それを見るといろいろ考えさせられて面白かった。

一応、Amazonのリンクを以下にのっけておきます。

オデッセイ


テルマ&ルイーズ


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