ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

路上の子どもたち育成研修②

2010年03月23日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

【セッション2】
「路上の子ども」を広く理解し、自分の状況と照らして考えるセッションです。
アイキャンスタッフが、スクリーンを使って、フィリピンの「路上の子ども」の状況を、統計等を通じて紹介しました。




「フィリピンには、25万人の路上の子どもたちがいます※1 。食べる物がなく、住む場所もありません。犯罪、虐待、ドラッグ、ラグビー(シンナー)等、様々な危険に晒されています。人身売買の被害にあうケースもあります。400万人の子どもが路上で働き、そのうち40%の子どもが小学校を終えることが出来ません※2。子どもたちの状況は、社会の鏡です。あなたは今どんな状況にいますか?そしてどこに向かおうとしていますか?」


次に、この問いかけに対して、子どもたちはお互いに距離を取り、1人になって静かに自分の状況を見つめます。

  

「僕の家族も含めて、ラグビー(シンナー)を含めてドラッグ中毒になってしまっています。そして、みんな15歳や16歳で子どもを産みます。」

「どんなに勉強したいと思っても、家族にお金がないこと。私は、サンパギータを売って親を助けているけど、それでも勉強する余裕がありません。教育が子どもたちには足りてないのです。」

「ぼく達の課題は、路上にあるマリファナやラグビーや抗争からどうやって遠ざかり、そして、どうやって路上で物売りをして家族を助けるかということです。僕は路上でキャンディやタバコを売っています」

「ぼく達路上の仲間は、いつも問題を起こします。盗みをしたりやラグビー(シンナー)を吸ったり、ケンカをしたり。そして、警察に連れて行かれて、同じように捕まっている人や警察から暴力を受けることもあります。」

「私の家族は、いつも食べるためのお金がないから、言い争ってばかりです。時には殴り合いのケンカにもなります。」

教育、早婚、ドラッグ、抗争、家族との関係、子どもたちは自分たちの課題を素直に話してくれました。社会の負の集まる路上で多くの時間を過ごすために、子どもたちは、犯罪や暴力、ドラッグに巻き込まれやすくなります。その状況でも必死で自分をそういったものから遠ざけようとがんばっている子、すでに関わってしまっている子、それぞれの状況が見えてきます。(続きます。)

※1 Lamberte, Exaltacion,2000 Ours to Protect and Nurture: The Case of Children Needing Special Protection, Dela Salle University – Social Development Research Center; National Project on Street Children, UNICEF Manila
※2 NSO(National Statistics Office)の2001年度の調査数字
http://www.census.gov.ph/data/pressrelease/2002/ch01prtx.html


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