ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

みんなの職業訓練

2010年01月27日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

路上の子どものお母さんたちが、生計向上のための職業訓練を去年の10月から開始しました。路上の事業地の1つ、去年台風で大きな被害を受け、現在も道路の真ん中で暮しているコミュニティのお母さんたちです。

職業訓練を始めるにあたり、まずどのような訓練をしてどう生計向上に結び付けて行きたいかを話し合うところから始まりました。お母さんたちが得意で興味があるのは、やはりお料理でした。今まで、ロンガニサ、シュウパオなどのフィリピンのお肉料理、ポルボロン、パスティラスというフィリピンのお菓子などのトレーニングをしました。現在は、商品化するにあたっての、パッケージングやコスティングについて学び、徐々に販売を始めています。



ここまでの道のりは、一見簡単そうに見えますが、かなり大変なものでした。最初の頃(台風直後の頃)は、お母さんたちの置かれている状況が状況で、みなとても不安定な時期でした。翌日の見通しも持てず、精神的にも限界まで追いつめられた日々が続きました。食べ物を扱う上での衛生管理についても、手の洗い方から省みることから始まりました。職業訓練を担当している路上のスタッフ、カービーは、お母さんたちより遥かに年下ではありますが、その一生懸命さでお母さんたちの信頼を少しずつ得て、関係を築きつつあります。

今日のセッションでは、遅刻をして来る人、前回欠席してしまった人がおり、カービーはお母さんに話をします。「僕は、この訓練真剣にやっています。訓練に参加したりしなかったりすると、みんなの知識や意識もばらばらになってしまいます。みんな自分の役割を持ってやっているのに、それを把握することも難しくなります。僕は、お母さん達よりも年下で躊躇する気持ちもあるけど、でも少し怒っています。」

ミラお母さん(仮名)が言いました。「カービー、あなたはもっと年齢を気にせず、思っていること言えばいいのよ。私たちは、あなたを信頼しているし、尊重もしている。この職業訓練は、私たちのものであると同時に、あなたのものでもあるのだから。一緒に作り上げて行きたいの。」

訓練の様子を見ていても、以前よりとても落ち着いた雰囲気で、みな真剣に商品を作っていました。と同時に一緒にみなが集まり、一緒に作り上げていることをとても楽しんでいる様子でした。今回の一番最初のお客は、私。1つ2ペソ(約4円)でポルボロンを頂きました。出来立ての小麦粉で出来たお菓子は、まだ温かくとてもやさしい味がしました。




【出来立てのポルボロン】

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