ICANまにらブログ~第二巻~

日本のNGOアイキャンまにら事務所の日記。

路上の子どもたち育成研修①

2010年03月14日 | 路上の子どもたち
さえ@まにら

2日間をかけて、路上の子どもたちの育成研修を行いました。アイキャンはマニラの6ヶ所で路上の子どもの事業を行っていますが、この日は、この6事業地の代表の子どもたち5名ずつ計30名が集まりました。子どもたち自身が現状を変えていくリーダーとなるために、自分たちの抱えている課題、地域の課題を共有し、それに対してどう行動していくか考え示してもらいました。

内容が盛りだくさんなので、数回に分けてご報告させていただきます。

【セッション1】
初めて出会った子どもたち同士、お互いを知るための活動から始まりました。

「今までの忘れられない経験」をテーマに子どもたち同士が共有。多くの子どもたちが悲しい過去の経験を一生懸命話してくれました。中には、「僕、泣いてもいいですか?」と断って、泣きながら話をしてくれた子もいました。





「ロープを見るといつも、父親が私を袋にいれ、縛った辛い経験を思い出します。耐えられなくなって、私は家を出ました。結局話をしないまま父は亡くなってしまいましたが、話をすれば良かったと今では思います。」

「お父さんに怒られて、お兄ちゃんが家を出て行ってしまったことです。去年お姉ちゃんが交通事故で亡くなった時のお葬式でも帰ってくることを期待していたけど、結局帰って来ませんでした。」

「この前お母さんが死んだ時です。僕は、お母さんのために何も出来なかった。結核は、薬を飲めば治るのに、僕はそこまで辿りつけなかった。」

「去年の台風で、すべての家が流されるのを見た時です。」

「お父さんが出稼ぎから戻ってきて、家族に渡したお金がたった500ペソ(約1,000円)のみだったこと。その500ペソは、今でも忘れられません。」

スタッフが子どもたちに聞きます。「自分の話をしてどう感じた?」
子どもたちが答えます。「自分の気持ちを出すことが出来て良かった。」「気持ちが軽くなった。」

辛い気持ちを外に出し、そしてその気持ちを受け入れてくれる人たちがそこにいること。その経験は、気持ちを静め乗り越える助けになっていきます。

未来に向けた行動を考えることが、今回の育成合宿の目的ですが、まずは、自分を見つめること、そこが子どもたちにとってスタートとなります。



(続きます。)

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