業務日誌

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だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

黒いヘルパー(暫定)登場

2007年01月23日 | 担当者会議
長文です。


正直に言いましょう。

私はデイ勤務時代、認知症の利用者さんに暴力を振るいそうになった経験があります。

決して理由にならないけど、私が暴力的な気持ちを抱いてしまったその方は、暴力行為のある方で、いつも庭箒を振り回し、送迎も入浴もすごい大変でした。
で、ある日いきなりその方が、持っていた庭放棄で私の足を叩いたので、思わずやり返しそうになったというワケなんです。
実際にはその方に向かって自分の右手を振り上げてしまったというだけで、決して振り下ろしてはいませんが。
他にも、異食をする方が手芸レクのときに、側にあったボンド容器を口で吸おうとしていたのを見て思わず
「ダメっっ!」
と、ベチッと手を叩いたこともあります。
咄嗟のこととはいえ、介護福祉士としてより人として恥ずかしいことです。
どんなにカッとしても、決して私のように衝動的な行動を取らないよう、きっちり自分を律している人がたくさんいるのですから、そう思うとやはり私がやったことは冗談で済まされないと思います。
そんな私は、ときどき施設や在宅で、高齢者虐待のニュースが報道されるとき、加害者の気持ちが少しだけ理解できてしまうのです。
そしてその都度、やりきれないというか、自分に対しても怒りが湧いて来ます。
どうしてこんなひどい仕打ちを、と思うのと同時に、自分も同じことをしたかもしれないと考えてしまう。そのことに対してすごく情けなくなってしまうんです。

これからここに書くことは、本当はこんなふざけたブログで公表するべきではないんです。
でも、どうしても胸のつかえというか…息苦しさが。
誰かに話したいという気持ちが抑えられませんでした。
いつも考えていることですが、私のブログを見てとっても不愉快な気持ちになる方も多いと思うのです。
このトピックを書く前に、皆さんにこの場をお借りしてお詫びをしたいと思います。
ふざけてごめんなさい。



前回までのブログに、今ひがしヘルステに臨時のヘルパーが期間限定で在職しているということを書きました。
この臨時ヘルパー、先月まで併設のグルホにいた介護福祉士で、もう10年もひがし会に勤務している正規の職員なのですが、先日私は、この人に関するものすごい噂を耳にしてしまいました。

この臨時ヘルパーの名前を、仮に黒木クロエとしておきます。
クロエは45歳くらい。
グルホの前には本院で看護助手をしていました。
現在ひがし会の福祉分野で働いている職員には、看護助手からヘルパー2級を取得し、介護福祉士になった者が大変多いのです。
ひがし会にしてからがヘルパー講座を持っていますので、自法人の職員のスキルアップをはかった結果、このようなルートの福祉士を量産してしまったんですね。
で、介護福祉士になったクロエはひがし会東部のグルホに介護職として就任しました。

しかし、この2年ほど、グルホでクロエに関する嫌な噂が飛び交うようになったんです。

それは、ある夜勤の日のこと。
うちのグルホは3階立てで、1階ごとにひとりずつの職員が夜勤となるそうです。
つまりひとつのユニット?にひとりの夜勤というわけで、たとえば他の階の夜勤者は上や下の階の夜勤者の状況がわからない状態なわけです。
ところがその日、たまたま最上階の夜勤者が、何か用事があってクロエのいる階に降りてきて、浴室の前を通りかかったと。
そこではどうやらクロエが、入所者を入浴させていたらしいのですが

中から聞こえてきたのは、
何やら命令口調のクロエの声、
お湯をぶっかけるようなザバーッ!という音、
濡れタオルか何かを投げつけるような
ビターン!という音。


当然最上階の夜勤者は驚きました。
でもそのときはまだ、逆に入所者がクロエに対して暴力的な行為を行っているのかと思ったと(それは当然考えられます)。
そこで中に入ってクロエを手助けしようと思い、浴室のドアに手をかけると

浴室には中からカギがかかっていました。

その状況からその夜勤者は、全てを悟ったのでした。

そういえばクロエは、やたらと他の職員を避け、入所者と対面したがる、とか、歩行時転倒しそうな入所者を、まるで「転べ」とでも言いたげな冷たい目で見ているようなことがある、とか、あとからあとからぞっとするようなことを思い出すわけです。

当然グルホにはこの話が広まり、他の職員はクロエを『見張る』ようになりましたが、こういうことって現場を押さえるのがとっても難しいし、以来クロエも警戒するようになってしまった。
職員の中にはそんなクロエを軽蔑し冷たくあたる者も出る、人間関係は悪くなる。
そんな中、ふってわいたようなヘルパー部署からの助っ人要請に、グルホ管理者は真っ先にクロエを差し出したというわけなのです。

鼻くそももとクロエ同様、本院の看護助手でしたので、クロエのことはよく知っていました。クロエはその当時はいい介護職員だったらしいのですが、グルホに来ておかしくなったことを鼻くそは聞いていました。
暫定とはいえ、ヘルパーとして勤務することには大反対したそうです。
現主任の目くそは鼻くそから助言され、やはり反対しています。
今では事務長の耳にもこの話が入り、一対一の密室状態で利用者と接する訪問介護員としてクロエを勤務させることを心配しています。
私はこの話を知っていたので、そのためキャンディさん事例で、フケがキャンディさんをクロエに任せて買物付き添いに出したことがすごくイヤだったんです。
結果クロエは、ヘルパー勤務期間を終えたらデイケアに異動することになっています。クロエが熱心な介護職員だった時代しか知らないデイケア主任が引き取ってくれることになったのだとの噂です。デイケア職員の間にももうすでにこの黒い噂が蔓延中です。

でも、1番いけないのは、やはりクロエではなく法人ではないかと私は思いました。
この法人に10年も在職している、明らかにグルホに来てからおかしくなってしまったクロエを、誰もなんとかしようとはしなかったのでしょうか。
もしかしたら、グルホでの人間関係が、クロエをこんな職員にしてしまったのではないでしょうか。
クロエをこうして部署間でたらい回しにしている、医療法人ひがし会には責任はないのでしょうか。

人を虐待に走らせる原因はなんなのか、その答えは人(職員)それぞれであり、また法人それぞれだといえないでしょうか。