業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

働きマンにはなれません

2007年01月08日 | 重要事項説明書
正月休みが6日間。
そのあと3日間働いて、また2日間の休み。
おかげで超ダルダルというか、なんというか。
ま、休みとはいえ、やっぱり仕事を持ち帰っており(去年末の新規利用者のケースファイル作りと6表記入です)カタトキも仕事から離れられない生活を送っております。
画像は弟が持ってた「働きマン/安野モヨコ」という漫画の1巻の名ゼリフ。
流行っていますのでご存知の方も多いと思いますが、主人公の松方弘子が
仕事したなーと思って死にたい
というこのひとことに、読むたびいつも
勝手に死ねよ
と突っ込んでしまう私です。
でもねえ、この漫画は大好きなんです。
ヒロインの松方弘子は仕事が好きなんですよね。
仕事をするのがスキな人が過労で死ぬのは本望でしょうから、別にいいんですけどね。どうせなら、私もこのヒロインのように、仕事を好きになれたらいいのになと思ってしまいます。
あれれ、私って、ケアマネになりたくてなったのではなかったのか?


先日の元旦(元旦というのは元日の朝限定の言い方だそうです)、アイリン女史の担当する男性利用者の奥さんが、自宅から有り金全部持って家出してしまいました。
アイリン女史宅に地元の警察から電話があったそうです。
ええ、元旦に。
「○○さんが警察に来て、奥さんが出て行ったと言ってわめいてるんですがどうしたらいいんですかねえ」
それを聞きたいのはこっちのほうですとアイリン女史は答えたらしい(笑)。
とりあえず、ひがしのヘルステに連絡をして事情を話し、様子だけでも見に行ってくれないかと頼んだらしいのですが、目くそは
「出来ません」
ととりつくシマもなかったと。
まあ元日ですからヘルパーにも諸事情があろうとは思いますが、それだけではなく、目くそとアイリン女史のあいだにはもう決定的に溝ができてしまっているので
「まるで『あんたの利用者なんか知ったこっちゃない』と言われているような気がしたのよね」
とアイリン女史は言いました。
で、アイリン女史は、もう目くそたちをヘルパーと思うこと自体をやめてしまいました。
つまり、もう仕事を頼まないことにしたんです。
新規の仕事をふらないだけでなく、現在クレームのある利用者に関しても事業所を変えることにし、うまくいっているケースに関してはそのまま派遣続行してもらうが、環境整備だの臨時派遣だのがあった場合にはアイリン女史自身が対応することにしちゃったんです。
実際アイリン女史は、ヘルパーに断られた買物(売っている店が遠かったり)をやってあげたり、ヘルパーが出来ないところの掃除(押入れとか玄関の外とか)をやってきたりしています。
でもねえ、これって絶対によくないと私なんかは思うのですけど。

年末に、ナース河合が担当している、障害をもつ利用者さん宅で
「うちにくるヘルパーさんが、誰も頼んでいないのに勝手に団地の掃除当番を引き受けて来てしまった」
という事件が起こりました。
各県市町村の公団の事情は、ケアマネ諸氏もよくご存知のことと思いますが、団地居住の障害高齢者にとって大変な負担になっている、掃除当番とか自治会の役目とかのアレです。
ナース河合のその利用者さんは、これまで1度だってヘルパーさんに自分の掃除当番をやらせたことなんかありませんでした。
団地によって違いはありますが、毎回「掃除に参加協力できない場合の罰金(免除金)2000円を支払ってごめんなさいでうまくいっていたのです。
たまたまヘルパーがいるときに、団地の自治会長さんが
「来週のゴミ置き場の掃除当番の件ですがどうしますか?」
とたずねて来られ、対応したヘルパーが簡単に
「掃除なら私がやりますよ」
と即答してしまったのでした。
ご存知のように、介護保険のヘルパーは、他者との共有部分の掃除は出来ません。
なのにこのヘルパー、この利用者に限ってこのような返答をされては、結局のところヘルパーも、事業所も、ひいては利用者自身も困ることになります。
もっと大きな見方で言えば、介護保険制度上の訪問介護のあり方に関わる問題です。
当然モメました。
勝手に引き受けたヘルパー自身が「私は人助けのつもりで申し出たのに、なぜ咎められなくてはならないのか」と抗議したからです。
私は「だったらボランティアでやっていただけるんですね、とすまして実績から外せばいいじゃないですか」とナース河合に笑って言いましたが、団地からは
「この利用者さんはどうして介護保険で団地の掃除をさせるのか」
と非難され、利用者からは
「まるで私が不正利用をしているかのように思われてしまった」
と苦情を言われるナース河合にしてみれば笑うどころの話じゃなかったんです。

危機に陥った高齢者に対する温情のカケラもないのかと思えば、人助けのつもりでと仕事をして、それで有難がられなかったら逆ギレか。

今ひがしヘルステでは、内部抗争が起きています。
そのおかげでまあ、なんというかケアマネの仕事が増えているというかそんな状態が相変わらず続いているんです。
今年こそはこの状態をなんとかしよう、少なくとも私だけは、たとえこんな事業所でも、私の利用者さんのところでは誇りをもって仕事のできるヘルパーになってもらう手助けが出来たらと思うのですが、道は相当に険しそうです。

仕事のできるヤツになりたいと、それはホントに思います。
でも、たいして仕事を好きでもないのにそれって可能でしょうか。
それとも、いいオトナのくせして
「仕事をもっと好きになりたい」
なんて思うことが間違いなのでしょうか。

あ、いかん。
明日も休みたくなってきた。