業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

無題

2007年01月05日 | 事例検討
※ 画像と本文はまったく無関係です。あまりにも怖い絵で、自分だけが怖いのが怖いので、いつかブログで使おうと思って拾ってきたのですが、まったく使えないのでこの際、と思って…。すみません…

ずっと前に、秘かに尊敬していたもとの職場のSWが、とあるシンポジウムに参加したときの話を聞かせてくれたことがありました。
そのシンポジウムでは、これからの高齢者問題を考える、的なお題目だったらしいのですが、地域では有名らしいある人が
『今後の高齢者福祉の問題を一挙に解決するすごい策がある。
それは、独居高齢者にヨメをあてがうことだ
と発言したとか。ちなみに会場はドッと笑いが起こったそうです。
職場のSWは、
「高齢者問題を考えるという真面目な席で、そんな発言をするヤツも信じられないが、ヨメをとらせて問題を解決できると思っているのも信じられない」
と大変憤慨していました。
その話を聞いて、私もすごく嫌なカンジがしたのを覚えています。
介護保険制度は、高齢者介護という大変な仕事を家族任せにせず、社会全体の問題として支えあおうという制度です。その問題を話し合う席で、たとえ冗談であっても『独り身になった高齢者にはもう一度結婚させて介護をさせればいい』なんて発言が出てくるなんて
不謹慎極まりないことです!!


さて、トシオさんとリリーさんですが、めでたく復縁されました。

内心ホッ←不謹慎。


年が明け、私が出勤していることも知っているはずのトシオさんからいっこうに電話がない。
私やトシオさんのナマホ担当相談員は、年末ギリギリに区のナマホ課に提出した情報連絡票のことですったもんだしていました。
私が提出した情報連絡票には、
同居の婚約者が出て行ったのでヘルパーを派遣してくれというトシオさんの依頼に対し、すんなりヘルパーをプランに組んでもよろしいか。
また、
在留特別許可を取得するためにトシオさんと入籍しようとしているリリーさんを、トシオさんの婚約者⇒同居家族として、「同居家族がいる居宅への生活援助ヘルパーは出せない」と説明した私は誤っているのではないか。
________トシオさんのナマホ担当相談員として、どうか相談に乗ってほしい。

と書いたのですが、これが区のナマホ課でちょっとした問題になっちまったらしく。

トシオさんのナマホ担当はまだ若いフレンドリー吉田さん(仮名)。
私の情報連絡票をみた吉田さんが上司に相談。
上司の方は絶句だったそうです(笑)。
で、吉田CW(ケースワーカー)から
「ハリケンさん、トシオさん宅にまたヘルパーを派遣できるかどうか、という問題に関して、また、リリーさんをトシオさんの同居家族として扱うべきかどうかに関しては、是非私と上司をまじえて話し合いの場を持ちたいと思うのですがどうですか。トシオさんの居宅で話し合いをすると、どうしてもトシオさんのペースになってしまうので、区役所の相談室でどうでしょうか。」
とのお申し出です。
ありがとうございます吉田さん、是非その方向でお願いします。
早速これからトシオさんに電話して、その後リリーさんとはどうなったのか、また、リリーさんが出て行ってしまったあと、トシオさんはどんなお正月を過ごしていたのか(私、すごく気になっていたので)聞いてみて、それからまたご連絡します。

しかし1月4日、お昼前に電話してもトシオさんはいない。
病院にでも行ってるのかと思い、午後はつい電話をかけ忘れてしまった。
(※トシオさんは夕方17時頃にはもう眠くなる人で、16時以降に電話するとチョー不機嫌なので午後はかけづらいんです)
翌日1月5日、つまり今日もトシオさんからの電話はない。
おっかしーぞー。
いつもならとっくに電話がかかってきてもいい頃なのに。
私は14時頃、トシオさんに電話をかけてみました。
トシオさん、やっと電話に出た。

ハリケン
「ああよかった、トシオさん。今年もよろしくお願いしますね。
ところでリリーさんと、あれからどうなりました?」

新年の挨拶もソコソコに、トシオさんに聞いてみた。

するとトシオさん、
「ああ(照れ笑い)戻って来たんじゃい!
あの女め、わしがいくら『出てけ』と言っても結局そうして帰って来るんじゃい、行くところが他にないせいなんじゃい!だっはっはっはっは!」


…テメェが泣いてすがりついたんじゃないんかい!
と言いたいのをぐっと堪えて、それはよかったですねとかじゃもう心配ないですねとかテキトーなことを言いながら、アタマの中でぐーるぐる、
いつこのエロジジィを区役所に呼びつけたろか
と考えていた私でした。

リリーさん、目を覚ませ。
いくら日本国籍が欲しくても、こんな人と入籍なんかしちゃいけないよ。
…でも、同居はしてほしいなーと思ってしまう私というケアマネのジレンマ…

こんな私にケアマネの資格はなかろう。