業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

アンタッチャブル!part2

2006年10月29日 | 業務日誌
※ 画像は“おたんこナース”。ハリケンは以前某高校の高看進学コースにいました。

ヘルパーだって自分の身を守らなくてはならない。
ヘルパーにも真実を知る権利がある。
興奮しまくっているマリリンさん。
「マリリンさん、とにかく落ち着いて下さい。一体どうしてそんな話になってしまったのか私にはわかりません。もう一度ちゃんと説明してもらえませんか?」

マリリンさんの話はこうです。

私は5月、リンダさんのサービスが始まったときからの担当だが、つい最近までリンダさんがHBsなんたらという感染症を持っていることを知らなかった。(※ついでにこのHBs抗体についても詳しいことは知らないようです)先月ひがしヘルステを退職した常勤ヘルパーさん(※鼻くそと合わずに辞めたマトモなヘルパーさん)が、辞める少し前にリンダさんのカルテを見せてくれて初めて知った(※カルテ=この場合は、医療機関からの情報連絡票)。ヘルステ主任も他の誰も、リンダさんのケアをするときにグローブや消毒薬を使えとは教えてくれなかった。マスクもしないし予防衣ももらってない。
もしかしたら私にも、もうリンダさんの病気が伝染っているかも知れない。そうなったら私はこのヘルステやひがし会を訴えるつもりだ。

リンダさんがかなり昔B型肝炎キャリアだったことは、リンダさんに関わるサービス関係者は当然知っていました。ケアマネはもちろん、ヘルステにだって同じ情報が渡してあります。
私の乏しい医学知識では、HBs抗体が陽性(+)であることは過去の感染を示すもので、臨床的には治癒としてもよいはず…。
それに、利用者がどんな病気を持っていようといまいと、便の処理をしたりキズに触れたりするときには使い捨てのグローブをつけ、手指消毒を徹底するのは当然のことのはずです。
どこかで話がズレている、私はそう思いました。
これはケアマネでなく、ヘルステ主任つまり鼻くそが対処すべきことではないのでしょうか。

私は、言いたいことを訴え終わって少し落ち着いたマリリンさんに、
「よくわかりました。マリリンさんがそんな不安の中でリンダさんのサービスをやってくれていたことを今まで全然知らなくて申し訳ない。これからすぐ私はもう一度、透析ルームの主任やヘルステ主任と話をして、実際リンダさんの感染症はどんなものなのかを調べます。そこでわかったことは必ず、どんなことも隠さずにマリリンさんに伝わるようにします。だからもう少しだけ時間を下さい、それでいいですか?」
マリリンさん納得。

その日の午後、すぐに透析ルームへ。
たまたま主任の席にいらした森師長(このときはまだケリーさんの一件の前でしたので)に、私は超びくびくしながらも
「実はリンダさん宅のヘルパーが、リンダさんのHBs(+)について感染の怖れがあるのではないかと言われるのですが、お恥ずかしいことに私ではヘルパーさんを納得させられる説明が出来ませんでした。そこでこれからきちんと調べて答えてあげようと思ってこちらに伺いました。」
と、お時間を少しだけいただきたいと申し上げました。
すると森師長は呆れたように
「それはヘルステの主任の仕事でしょう?」
と言われました。
「一体そのヘルパーさんは何を怖がってるの?え?自分も肝炎になりはしないかって?素手でキズに触ってもいいかですって?まったく…無知ゆえの恐怖というヤツですね。バカバカしい。」
…私は自分に言われているような気分になってそこから逃げ出したくなりました。
「とにかく、この法人は安全委員会も機能しているし、感染症についての職内研修も何度もやっているし、ガウンテクニックだって教育しています。それで感染したらと言われても個々の責任でしょうと言う他ないわよ。これはヘルステの主任に話してみて下さい。その上で再教育が必要だと判断したときには、職域会議にかけてみましょう。」

やっぱり鼻くそと対決するしかないようです。

リンダさんの肝炎は今後、並大抵のことでは感染したりしない。
少なくともマリリンさんが考えているように飛沫感染空気感染などしない。私はともかく、このひがし会で10年も仕事をしている鼻くそがそれを知らないはずはない。だったら自分とこのヘルパーに、そう指導するのは鼻くその役目だよ。
サービス提供責任者なんだから、文字通りサービスの提供責任をとってくれ&果たしてくれ。

私、その足でヘルステに向かう。

つづく