業務日誌

許せないヤツがいる 許せないことがある
だから倒れても倒れても立ち上がる立ち上がる
あいつの名はケアマネージャー

“ケアマネ難民”考

2006年10月11日 | 業務日誌
今月、ある利用者さんの認定更新の調査をしました。
75歳の女性、アンナさん(仮名)それまでは要介護1でした。
私が行った調査の調査票、特記事項、どちらも大変シンプル。
シンプルというより気持ちよいほどに真っ白け。
だってこの人、どう見ても非該当なんです。
実際、2年前に一度認定を受けたものの非該当になってます。でもこの方はゴネにゴネて不服申し立てをし、再調査をやらせて要介護認定をもぎとったのでした。
そのために毎週主治医のところに点滴を受けに行き、8群をうめたというツワモノです。当時の調査票には区の調査員の苦悩のあとがハッキリ残っています。
「夜間息苦しくて眠れず、死にたいと思うと言っている
とか
「独居のため生活への不安が強く、どうしてもヘルパーに来てもらいたいと強く訴えられ今回再調査となる」
だの、苦しそうな文言満載(笑)。


膝や腰が痛くて屈曲出来ず、右手が少し痺れて震える、家事が出来ないなど日常生活に支障がある。
.................確かに、コップなどを持つと少し震えます。
でも、アンナさんは家事をやらない方です。
調理はせず食事は惣菜で済ます、掃除機すらかけない。
居室には豪華なムートンの敷物を敷き詰めており、ヒマなときに自分で専用ブラシでブラッシング。
腰や膝が痛いのは本当かもしれませんが、この方先月まで和式便器使用だったんですよ。こないだ「介護保険だと据え置き洋式便座が買えると聞いた」と、突然購入したんです。腰痛膝痛で疼痛の看護を受けていたという人が、一体どうやって手すりもない和式便器で用を足していたのか不思議でなりません。
腰痛は去年から始めた出張ハリ治療のおかげでほぼ解消しています。ベッドも自前です(東○西川のファーベッド)、つまり介護サービス不要ってことでしょ?

独居生活に不安が強く、突然泣き出すなど不安定になことがある。
.................ほとんどウソです。というか本人がそう言うだけです。
寂しくてどうにかなりそう、とよく言われますが、今は近所に友達もたくさんいて毎日出かけていますし、突然泣き出すというのも悲しいドラマを見たときだけよと舌を出して笑っていたと聞きました。

アンナさんには現在ひがしのヘルパーが週に2回派遣されていますが
このヘルパーさんたちは毎回話し相手をして帰ってくるだけ。
家事も何も一切していません。
この状態がもう2年近く続いているのです。
ときどき思い出したように、事後承諾の通院受診の介助が実績で上がってきます。私がどんなに頼んでも、決して事前に知らせてくれません。
これは前任のアイリンさんのときからそうで、何度も本人やヘルパーに注意をしたアイリンさんはアンナさんからケアマネをクビになりました。
「ふだんは自分で行っている主治医のところに、どうして今日はヘルパーと行く必要があったんですか?」
と突っ込むと
「体調が悪くて歩けないほどだったそうです」
と返ってきます。
「それじゃどうして帰りに買物に寄って帰れるんですか?しかも自宅からかなり離れた大きなスーパーですよね」
と聞くと
「点滴をされたあと、元気に復調されたんです」
と返ってきます。
「そうですか、わかりました。ちなみに今回はまさかまたヘルパーさんの車に乗せて行ったのではないでしょうね?
と睨むと
「................................」

こいつらは毎回毎回こうなんです!

私は別に、この利用者さんに個人的な恨みがあるわけでもなければ、この担当ヘルパーが特別キライなワケでもありません。
普段自分でどこかに行ける利用者でも、その日に限って介助が必要になることだってあるだろうこともわかっています。
でも、アンナさんの場合は違う気がします。
ヘルパーを便利なタクシー代わりにしていますし、ヘルパーに家事をさせないのだって「うちに仕事に来たときはゆっくりお話したりお茶を飲んだりして行ってね。私はあなたたちヘルパーの理解者でお友達なのよ♪」などと自分に都合のいい相手でいさせるために機嫌をとって、その上に自分は理解があって優しい利用者だと思わせる、損して得とるというかそういうやり方で、介護保険を悪用しています。

この方の認定調査をするにあたり、私はさんざん警告しました。
今回はきっと要支援か、ヘタをすると非該当になりますよ、と。いくら私が調査票にイロをつけても(もちろんそんなことはしません)厳しくなった審査会には歯向かえないし、調査票よりも主治医の意見がものを言いますし、アンナさんには認知症がないし知的だし聡明だし(とゴマをすってプライドを刺激し、間違っても私に『ボケているとウソを書け』などと言わせないように先回りもし)、とにかく今回は少し覚悟されといたほうがいいかも知れませんと。
なんなら区の調査員に調査を返しましょうか、それだと公明正大ですから、とも進言しましたが、アンナさんは公明正大にやってほしいワケではないのでこれは即座に却下。結局南極、私に「うまくやれ」と執拗に言うだけです。
それどころか「私はね、ヘルパー事業所さえ変わらなければケアマネさんはどこだっていいのよ」と私を脅すような発言すら出てくるものだから、私もとうとうブチ切れてしまいました。
切れたと言っても、アンナさんの目の前で怒りまくったりはしません。
私は目には目を、歯にははにわ歯をが身上ですから、その場でニッコリ笑って心得たような顔をし、ウラで期待をすっぱり裏切ることにしました⇒といっても事実をそのままきっちり記載するだけのことですが。

おまえのような利用者なんぞいらんのじゃ。
クビにしたければするがいい。
担当利用者が減ることを、私が怖れているなどと思ったら大間違いだ。
こちとら担当が一向に減らんもんで減れば逆に大助かり!
ゴネ得狙いのずるい高齢者ども、ケアマネをなめるなよ。

調査票はもう提出しまうま。
ちなみに特記は1,2,3群にそれぞれ2行づつ、しかも「できる」乃至「自立」にチェックをしての補足の特記がほとんど。あとはまったくの真っ白です。
これで介護給付になったら奇跡です。

まったく、ケアマネ難民が聞いて呆れるわ。
この方にはケアマネはまだ必要ないと思います。
本当に支援を必要とする真のケアマネ難民リストから除外してもらいたいです。
全国の迷える要支援の方に失礼です。

あ、ひがし区東部包括さん、私もう担当40人超えてますんで、要支援はもう受けられません。他所に回して下さい。