気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

雁来紅

2016-08-05 13:38:16 | 季節の花々
ここ数日奈良南部では警報も出るくらいの急な雨なのに、
奈良市付近では黒い雲が一時かげるのみ、一雨ほしい。
若草山遠望
というのも、屋根が焼けているのか、外の気温が高いのか
午後10時窓全開の寝室は30℃から下がらず、
この夏初めてエアコンをON、とうとうしてくれました。
(私は腰湯をしているので、すぐ眠れるのですが)
朝起きたら、だるーい
なにもしたくありませんーーーが
こんなにも暑いのはイヤですが、梅干しにとっては最良!
梅干しの土用干し、梅をひっくり返さなくては
一つ一つ丁寧にカビがないかを確認し、裏返しをします。

浮き出た塩の結晶がひかり、色も濃くなり一様に。 
8/5⇐7/30
梅酢につけ直して、そろそろ終わりですかね?。
梅干の稍々皺出来て干されけり』 
                  虚子
この梅干しの色を見ていて、思い出しました。
なかなかこの色まではできないでしょうが、

この花は雁来紅(がんらいこう)という漢名で、和名では
葉鶏頭(ハゲイトウ)、鎌柄(かまつか、かまづか)
開花時期は7~10月で真紅の花を咲かせます。
その「かまづか」から始まる歌碑の拓本を、元上司との
楽しかった会食のおり、頂いておりました。
嬉しいことに、116基もある淡路島の「文学の森」の中から
奈良を愛された『会津八一』の歌碑の拓本です。
(私が八一好きなこと御存じだったんですね)
八一は、この雁来紅の丈が高く、鮮やかな紅色を好み
ご自分でも栽培されており、そして亡くなるまで
山行集の「雁来紅」のこの歌を愛吟し揮毫もされております。
作品は1998年の淡路島「文学の森」への拓本旅行時のもの
なんと、ご自分で額装・軸装までして頂いております。
 
雁来紅第8首
かまづか の したてる まど に ひぢ つきて
      よ を あざけらむ とごころ もなし

かまづかの下照る窓に肘つきて世をあざけらむとごころもなし
意味としては
”葉鶏頭が赤く美しく照り映える窓に肘をついて、
 世間を嘲笑うような鋭いしっかりした心は今の私にはない”
当時の厳しい世情のなか、穏やかになられた61歳の心境が
うかがえる歌ですね。
 
でもなぜ中国では『雁来紅』と名付けられたのでしょうか?
が飛してくる秋になると、
その葉が美しい色に染まるところからだそうです。
『枕草子』で清少納言は、
「かまつかの花 らうたげなり 名ぞうたてあなる
       雁の来る花とぞ 文字には書きたる」と
明後日八日は「立秋」です。
こんな風景がみられることでしょう。
『炎ゆる葉を垂れて日暮の雁来紅』青柳志解樹
少し早い?ですが、頂いた嬉しさからフライングに。

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