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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

立秋すぎて菓子「観世水」の銘は『解夏』

2018-08-22 06:50:30 | 主菓子とお干菓子

先日のお稽古の中で、茶杓の銘に「げげ」とおっしゃった方が
「げげ」って何でしょうとお聞きすると
茶道手帳に『解夏』(げげ)とありましたと、

夏が解けるとは、素敵な比喩ですが、
音で聞くと「げげ」とはなんか耳ざわり
でも『夏解ける』っていいですね。
夏の暑さから解放されるという事ですかね。


そこで『解夏』とは何ぞやと調べてみますと
 仏教の僧が夏に行う安居という修行が終わる時をいう。
 対語は結夏(修行が始まる時)。

因みに『解夏』(げげ)は、2002年に刊行されたさだまさし著の
短編小説集、またその表題作でもありました。
表題作「解夏」は2004年に映画化、テレビドラマ化もされており、
その中で失明を告知をされた主人公が、故郷で出会った老人から
「解夏とは、失明する恐怖と闘うあなたにとって、
      失明すると同時にその恐怖から解放される日」
であると言葉をもらい・・・・心の自由を得る?
 
ウイキペディアからの一部引用でありますが
『解夏』にはこんなに深い意味がありましたね。
茶杓の銘として『解夏』を選びお勉強してくださった○○さんに
感謝、呉音の『げげ』という響きも好きになりました。

このお菓子の銘は『解夏』にいたしましょう。

完熟梅あんの葛まんじゅうを

2018-08-07 21:35:32 | 主菓子とお干菓子


完熟梅で梅シロップを作りましたところ、残った梅がとても
柔らかく、その上綺麗なオレンヂ色でしたので・・・、
梅ペ-ストにし、白餡を加えて「完熟梅あん」に加工しました。
 

ぷるんーとした葛の舌触りと、梅あんの酸味がよく合うのでは
と思い「葛まんじゅう」に。
ところが葛菓子は冷やしすぎると白く濁って固くなりますし、
味ももちろん落ち、冷凍保存もできないのです。

そのため、稽古当日に、早起きして一生懸命心を込めて葛を
練り上げ、まんじゅうにして蒸しました。
  

それを、流水で冷やし・・・、
さらにお稽古前30分ほど冷蔵庫で冷やせば、出来上がりです。
出来たですので・・・
 
 
お稽古にいらっしゃった方に「和菓子屋さんにもなれますね」
なんて・・・言われて、悦にいっております。
次は・・・考えることは、愉しいし、ボケ防止に役立つかも。

観世水は黒豆とラズベリ-の赤

2018-07-24 08:17:30 | 主菓子とお干菓子

今週のお菓子は『錦玉かん』、でも
フランボワーズもしましたし・・・
今回は『丹波黒しぼり豆とラズベリー』を入れて
観世水の型に流して、冷蔵庫で冷やし、ひっくり返すと


食せば、ラズベリ-の酸味と黒豆のコクのある甘さが・・・
つるっとした錦玉かんに包まれて
夏に心地よい観世水になるはず。


干菓子は、うちわの干菓子盆で涼んでいただきましょう。
お稽古にお見えの皆様に喜んでいただけるでしょうか?

祇園さん宵山は『行者餅』

2018-07-22 22:16:24 | 主菓子とお干菓子

先日のお稽古で先生が皆さんの無病息災を祈って
『行者餅』を用意してくださいました。
初めての行者餅に感謝です。
京都は、奥が深いですね。知らない事がいっぱいです。
これは、家族にも食べてもらわなくてはと
家に持ち帰り、夫と半分づついただきました。


行者餅は餅を薄く焼いた生地に粉山椒を混ぜた白味噌を包んだ
もので、クレープ様の焼皮にトロッとした白味噌餡と、求肥が
コロッと入っており、ほのかに爽やかな味、山椒味がして夏の
お菓子として食欲を誘います。
なお現在「祇園祭」は前祭りと後祭りに別れて開催されており、
行者餅は、後祭りの役行者山には23日お供えされますが、
以前同様一般に販売されるのは前祭りの宵7月16日1日限定に。

「行者餅」のいわれは、
文化3年(1806年)の夏に京で疫病が流行し大混乱、そのおり、
奈良大峰山で修行中の柏屋4代目利兵衛が夢で『役行者』から
「行者姿に見立てた菓子を祇園祭の山鉾の『役行者山』に
 お供えして配れば疫病から免れる」
とのお告げを受けて造り、お供えされたの後、配られると、
疫病から免がれ、無病息災の霊菓とされた。

茶道サ-クルのお菓子は「わらびまんじゅう」

2018-07-12 07:18:47 | 主菓子とお干菓子
長雨が上がった朝、
空がこんなに青かったとは・・・


それだけで幸せな気分に
それもつかの間、気温がどんどん上がり真夏日に
今月の茶道サ-クルは暑~い昼下がりにありました。



お菓子は「わらびまんじゅう」にしました。
わらび餅は、作りおくと堅くなりますので・・・
当日午前中につくりましたよ。

プリンとした弾力のある喉越しがこしあんと
相混ざって美味しくできました。
若い方からお年を召した方まで絶賛でした。

後で、ワラビ粉の裏を見ると、
甘藷澱粉と書かれているではありませんか。
特にスーパーなどに置いてある日持ちする「わらび餅」、
馬鈴薯澱粉の「わらび粉」で作られております。

本ワラビ粉の製造量は非常に少なく、
本物のワラビ粉で作ると日持ちはしないそうです。
鑑別点として、色味が黒味や黄味を帯び、さらにお高い。
でも値段に見合う美味さになりますね。

ただ、馬鈴薯澱粉や甘藷澱粉が使われていても、
ワラビ粉として流通する、
日本の商品名は非常にややこしい限りだと思いませんか。

フランソワーズの観世水を

2018-07-10 21:20:02 | 主菓子とお干菓子
七夕の日、朝から死刑の執行のニュースに続き、大雨いえ豪雨で
夜の愉しみ、七夕の逢瀬は見えませんでしたね。
それにしても平成最大の豪雨災害となり、まだまだ全容が見えず、
ただただ驚くばかり、力は貸せませんが、募金はさせて下さいね。

でもちゃーんと、七夕のお菓子は作りましたよ。
糸巻の金団?それとも・・・
悩んだ結果、『観世水』にすることにしました。


夏は透明な錦玉かん つるんとした喉越しもいいですよね。
五色の糸をイメ-ジしたフランソワ-ズの錦玉を作りました。


寒天にグラニュー糖で錦玉液を作り
黄、緑、青、紫で四色の錦玉液を作り、それにラズベリ-の赤
糸を引くようにして五色の糸を
・・・・そんなに上手くいきませんでしたが、



”とっても綺麗で、ラズベリーの酸味と錦玉かんの甘さが絶妙”
と言っていただき、
「そう、よかったわ」といいながらも、こ踊りしたい私でした。

今回、いただく機会がなかった方も、まだまだチャンスはあります。
新暦に1ヵ月を足した暦である中暦の七夕8月7日と
旧暦の七夕、8月17日です。
特に旧暦の方が天の川が天高くかかり、
織姫と彦星は逢瀬を、十分に愉しめそうですね。

実は、太陽暦になって腑に落ちないと思っている私なのですが、
新暦、中暦、旧暦と何回も行事を楽しめる『日本が好き』。

浮島って和菓子?

2018-06-19 08:42:27 | 主菓子とお干菓子
昨日、7時58分大きな揺れが、
ここは、震度4で何一つ倒れるものは、なかったですが
大阪北の方では、大変な被害が・・・
災害は忘れた頃にやってくるって本当ですね。

一昨日お稽古が終わって、
缶に残った少量のお抹茶、
薄器に入れるには、ちょっと少ないし
新しい抹茶と一緒に混ぜたくないと思い
家族に振る舞い、まだ残っていたので
抹茶の浮島を作りました。
卵色と濃い緑の浮島ができました。

早速今日のお稽古でお出しすると
美味しいです。と言ってくださいましたが、
「これは和菓子ですか」
と質問を受け
「和菓子教室で習ったお菓子ですし、
白餡と米粉と卵で作ったので、
正真正銘の和菓子です」
とお答えすると
「なんというお菓子ですか」
「浮島ですよ」
名前の由来は、蒸しあがった様子が
水面に浮かび上がった浮島のように
見えるところからだそうです。
別名「蒸しカステラ」ともいわれますが、
材料と作り方に差があり、あんこ好きには・・・

私も初めて食べた時その美味しさに
感激しました。蒸しケ-キみたいけど
どっしり、しっとりしていて
軽やかで、甘すぎず、餡の味もしっかりして・・・


浮島だけに、どんな地震がきても大丈夫そうですね。

嘉祥の日のお稽古

2018-06-16 21:30:33 | 主菓子とお干菓子
今日は、五月晴れ、嘉祥の日(和菓子の日)です。
6月16日に16個の菓子や餅を神に供えて
お下がりを食べると疫病を払うとされるそうです。

朝から自宅稽古でしたので紫陽花金団を作って
神様に供え、お下がりを
お稽古でいただきました。
嘉祥の日にお稽古にいらっしゃった
ラッキ-な方
病知らずの一年になりますように。

本葛水無月に挑戦

2018-06-13 18:01:05 | 主菓子とお干菓子
今月は、お稽古茶事として飯後の茶事をいたします。


中学生からお稽古始めた〇〇ちゃん
学校の行事にも、運動クラブにも積極的で、
その上お茶が大好きで、学校の隙間に
お茶のお稽古も頑張って来てくださってます。
早いものでもう高三、大学受験です。
7月からは、お稽古をお休みされます。
お休み前に是非お点前披露をしましょう。


主菓子は、夏越しの祓に「水無月」を
小豆の蜜煮を作り、本葛で挑戦しましょう。
本番前に作ってみました。ちょっと甘すぎるかな?
孫三人と夫に試食してもらったら、皆美味しいと
大事そうに食べてくれました。
さて もう一つ問題が、葛菓子は、冷蔵保存できません。
蒸し暑い季節なので室温に置いておくのも心配です。
やはり当日朝から作らなければいけないかなと
思っていたのですが、なんとワインク-ラ-14度で
24時間保存で美味しくいただけました。
水無月の課題は、何とかクリア-できそうです。

菓子は「卯の花垣」で

2018-06-07 12:25:00 | 主菓子とお干菓子
昨日はよく降りましたが、今朝は時折り薄日の射す曇り空、
梅雨はもう一服?

五月下旬からお出ししていた菓子に『卯の花垣』があります。
 一回目5/27

ヤマノイモの根をすってしん粉と砂糖を加えたものを皮とし、
あんを包んで蒸したまんじゅうを薯蕷饅頭(大辞泉より)といい
それの表面に緑色の色素で若葉とし、焼いた火箸などで焼印を
して垣根で、白の地肌が花を表したのが「卯の花垣」に・・・

この薯蕷饅頭、何度も作ってはいるのですが、上手くいかず、
山芋の摺り方に問題があるのではと考え、市販の冷凍山芋を
使いだしました。今回一回目は、まあなんとか・・・


6月5日の夜に再度挑戦、終わる10時過ぎに春日奥山に月が
6/1
薯蕷饅頭は何とかコツをつかんだみたい?
 二回目
出来上がりは、次回お楽しみに!。

ほととぎす空に声して卯の花の垣根もしろく月ぞ出でぬる
               永福門院 玉葉集

さて卯の花垣の「卯の花」は『空木‣ウツギ」の別名ですが、
白い「おから」が5月中旬から6月にかけて咲く空木の白い花の
様に似ていることで「卯の花」と呼ぶようになったと
一般的には言われますが・・・、
「ウツギノハナ」が短縮されて「ウノハナ」となった、と
いう説が有力だそうです。
*小石川植物園の・・高橋俊一より、理由は明示されず
バイカウツギ5/8

また【】という漢字、語源由来辞典によると
卯の本来の読みは「ぼう」。 門を無理に押し開けて中に入り
こむ様を表した文字で「冒(おかす)」と同系の語。
「漢書・律歴志」では「おおう」を意味する「昌」で、
草木が伸び出て地面を這うようになった状態を表すと
解釈されている。
「史記・律書」では「茂(ボウ・しげる)」の意味で、
若葉が茂ってきた状態としている。
『春すぎて 夏来にけらし 白妙の 衣ほすてふ 天の香具山』
             持統天皇(2番)新古今集175
この歌は山一面に卯の花(ウツギ)が咲く様を表すとも?

卯の花の過ぎば惜しみか霍公鳥
        雨間も置かずこゆ鳴きわたる

                大伴家持 万葉集
梅雨の季節、雨でホトトギスの声も小さめですが・・・