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気軽に茶道をしてます。

日々のお稽古とともに、できるだけ手作りのお菓子で
お茶を楽しんでいる様子や、四季折々の変化もお伝えします。

ねじばな(捩花)で、祈るばかり

2016-06-24 18:40:59 | 季節の花々
朝は晴れ渡っていたのが、昼過ぎから雨が降り始め
お稽古が始まる2時過ぎからは、急に土砂降りに
めげずに、立礼にて
帰えられる頃には、少しこの辺はましになりましたが
京都では警報も出されておりました。

今日の英のEU離脱の動きと
同じ!
株安、円高で、
日本経済には警報発令かもしれません。

また負のスパイラルに逆戻りは嫌ですね。

ネジバナよ みぎにひだりに 目くらまし
 
あわよくば
『ネジバナの 螺旋のぼりを 願うのみ』
 
ねじばな(捩花)って、ラン科なんですね。
別名・別読みは、ネジリバナ、モジズリ(捩摺)
昨日の『ネジバナ」はこんなにもきれいに咲いていたのに
ねじり方は左右どちらもあるそうで、
さて、どちらのねじりに日本はなるのでしょうか。

奈良今御門町の店先に咲く紫酢漿草(カタバミ)に誘われて

2016-06-08 11:58:11 | 季節の花々
先月末、夕暮れの猿沢池を散策したおり、
こんな面白い一本の路地を見つけました。

奈良猿沢池の南に、全盛期は200人の芸舞妓さんの花街
元林院町(がんりいんちょう)があります。
でも今はすっかり寂れてしまいました。
狭い路地の中には名残が漂っているのか、もう夕方で、
なかなか入り込みにくい雰囲気、通り過ぎます。
その南側の今御門町通りから思い切って一本入り込み、
やや不安げに、ブラブラしておりますと、
紫色の小さな花が咲いている新しいお店が、ほっと。
←開店時
お店から女性が如雨露を片手に出てこられました。
 
花の写真を撮っているのを見られて、
ムラサキカタバミ(紫酢漿草、紫片喰)、別名オキザリスとも』と
(家にもある雑草で、増えて仕方がないのになあー)
(でもこうするのも、いいものですね)
『あちこちを ピンクに染むる カタバミかな』愚作
 
二言三言でしたが、
気さくな『ギャラリーカフェ Takeno』の奥様でした。

その路地を進むと隣から
突然、三味線の音が聞こえてくるではないですか。
お茶屋『つるや』さんです。
HPでは、芸妓“菊乃”さんの会員制のお茶屋バーになっており
舞妓さんの復活など、精力的に活躍されているそうです。
 
玄関先の提灯に下に赤いぬいぐるみが目印ですね
これは「身代り申」と呼ばれ「庚申さん」のお使いの申を
かたどったお守りで、魔除けを意味し、
家の中に災難が入ってこないように吊るされています。

次に進むと、『つるや』の隣にも一軒の古い町屋が。
ゲストハウス枕』との暖簾が
ドミトリー形式の部屋(男女別)で、個室もあるそうです。

昭和初期に建てられた町屋で、前は居酒屋だったらしく、
カウンターが残されており、梁や急な階段などはそのままで、
若いご夫婦が、ゲストハウスに改装されたそうです。
インバウンドの影響もあり、宿泊客が増えるのは、
奈良の活性化に繋がります。

この辺りはあまりよく知らなかったのですが、
夏の奈良の町並み、夕暮もなかなか良いものですよ。

「ささゆり」の咲く大和文華館と率川神社のササユリ祭りの紹介

2016-06-02 17:45:57 | 季節の花々
大和文華館の門を入ると赤松の廻りで、
もう「ササユリ」が迎えてくれました。
 
本館の前にもササユリの鉢が
 
本館右手の梅の小径を下ると、右斜面の笹薮の中には
ササユリの群落を見ることが出来ます。
前回訪れた時(5/11)にはまだ蕾で、
17日と開花を予想しましたが、昨年同様19日。
昨年よりも多く見られるようで、
 
たくさんの方がカメラを向けられていました。

笹の中に、さらに遠目にも、吹き抜ける風には
笹のザワザワの音とともに、そよいでおります。
   
細い茎に大きな花をつけ、風にそよぐ姿をみるにつけ、
乙女の微笑みのように、そして優美な人にも思えませんか。
万葉集では、
『道の辺の 草深百合の 花笑みに
     笑みしがからに 妻と言ふべしや』作者不詳
その姿を優美な人として擬人化させておりますね。
大伴家持は
『夏の野の さ百合の花の 花笑みに
     にふぶに笑みて 逢はしたる』

また笹百合は古名を「佐韋(さい)」といい、
神武天皇が奈良三輪山の麓の狭井川のほとりに住まれていた
後の后の「媛蹈鞴五十鈴媛命」と出会わられ、夫婦の契りを
笹百合の咲き匂う狭井河の辺りで結ばれたそうです。
      『古事記』の「神武天皇のお妃選び」より
この姫を御祭神にされているのは、奈良市にある
三輪神社の摂社の率川(いさがわ)神社
この縁故により後世、姫神様にお慶びいただくため酒樽に
三枝(さいくさ)の花(笹百合の花)をもってお祀りし、
 HPより
百合(笹百合)を手にした四人の巫女の「百合の舞」が
HPより
奉納される「三枝祭」として、6月17日に開催され、
前日の16日には、ささゆり奉献神事として、三輪と
奈良市内の巡行も行われます。

「じゅうやく」は「ドクダミ」

2016-05-27 09:45:07 | 季節の花々
十薬や 蕗や茗荷や 庵の庭
          正岡子規
蹲踞の隅には、「花茗荷」「雪ノ下」以外にもうひとつの花が、
ドクダミ』です。
この句の『十薬』は私も知っている有名な民間生薬ですが、
これと『ドクダミ』が同じものとは知りませんでした。
貝原益軒が著した『大和本草』に、馬に与えると
「十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云」と書かれており、
ドクダミの万能薬ぶりを示しております。
著名な植物学者・牧野富太郎(1862~1957)は著書の中で、
「ジュウヤクとは実は中国名から来た名である」としています。
なおドクダミという和名の由来は、
・「毒を矯める・止める」という意味を持つとか、
・「毒や傷みに効能がある」という「毒痛み」に

なおこれら以外に多くの名前を持つており、
「しぶのき」「しふじこん」「ぎょせいさい」「こうじょ」等

庭のドクダミですが、一週間前に、白い蕾がでており
 
その二日後には慎ましやかに、白い花が
清々しく、はっとさせられました。 

その側には、反射した光に浮かぶ「シダ」も
葉の裏側には胞子嚢がたくさん見られ、
気持ちわるい・・・・
←4/11

今日の「ドクダミ」は、これで満開でしょう。
4枚の白い花びらに見えるのは「苞」で、
真ん中の棒状のところに黄色い小花が密生しています。

実は、あまり良い印象がありません。というのも
湿った暗い路地一面に生えており、何かに匂ってきませんか。
匂いの元は「デカノイル‐アセトアルデヒド」という物質で、
踏みつけようものならもっと匂うそうで、道理で
子供でしたから、無邪気に踏みつけておりました。
でも不思議と、陰干しすると匂わなくなります。
こうして陰干しされたものをどくだみ茶』になります。
カフェインも含まれないので、
寝る前にも良いかもしれません。

鴨足草(雪ノ下・虎耳草)咲きて、二枚舌でぷんぷん

2016-05-26 14:46:13 | 季節の花々
この日曜日の「初夏の茶事」に備えて、
この小庭の掃除中、
蹲踞の隅で、十日程前から可憐に咲きだした花、
ユキノシタ」すでに萎れかけている株も見られ、
もう数日、咲いていてくれると、ありがたいのですが。
5/10⇒5/14⇒5/26
この小さな花を眺めていると、時間を忘れ
心が和み、癒されます。
白もまた 昂りのいろ 鴨足草』   
             片山煕子
「鴨足草」は「雪ノ下」と同じ季語になり、由来は
花の形が鴨の足に似ているので「鴨足草」と字があてられており、
「雪ノ下(ユキノシタ)」という和名は、諸説あるのだそうで、
・雪が上にあっても枯れずに、下に常緑の葉が見えることから、
・白い花を雪虫に見立てたから、
・葉の白い斑を雪に例えたから、
・平安時代の貴族の装束の表が白、裏が紅の色から
・長く伸びた花弁を舌に見立てた「雪の舌」と

小さな白い花ですが、紅色や黄色の斑点が見られます。
花びらは5枚で、上部にある3枚は短く、
下部の2枚は長さが1~2㎝の大きさという独特の形ですね。
 
庭めぐるに 人知れず咲く 雪の下
              松崎鉄之介

この緑葉は、丸い腎臓形で全体に繊毛が密生しており、
幼い頃、母がこの葉を揉んで傷口に貼ってくれたことを、
思い出され、民間薬の生薬としてもよく利用されております。
 
生薬名としてとしては、
・葉の形が虎の耳に似るため、
「コジソウ(虎耳草)」とも呼ばれます。
虎耳草 白ちらかして 唾のむ
              日吉わたる

このようにユキノシタは多くの名前をもっておりますが、
他にもこのような呼び名が挙げられます。
・花が二重で鳥の舌や牛の舌に似るから「二枚舌」、
(マスコミをにぎわしているどこかの知事も何枚舌?)
・「奇人草」とも(人間的にはこれですかね?)
・「人字草」「岩蔓」「金銀草」「井戸草」「岩蕗」などと
英名は
・「Beefsteak geranium(ビーフステーキ ゼラニウム)」
・「Mother of thousands(マザー オブ サウザンズ)」と。

三つ葉の花

2016-05-25 08:13:52 | 季節の花々
三つ葉(ミツバ)に、花が咲きだしました。
三つ葉と言えば、旬は春から初夏になり、
爽やかな香りが特徴の香味野菜ですね。
おひたし、和え物、吸い物、鍋物、丼物の具などに
私も良く使い、店頭では一年中出回っております。
爽やかな香りで、安らかな気持ちと伴に食欲も増しますが、
クリプトテーネンや三つ葉エンという成分のためだそうで、
その他には、カリウムやβカロチンを豊富に含んでおり、
健康に良いのだそうです。

本当に小さな花で、見逃してしまいそうですが、
5枚の花弁をもち、なんともいえない風情。
私のカメラではこれ以上近寄れず、残念。
 
本来、三つ葉などセリ科の花は花の付く枝が放射状に広がり、
その先端に沢山の花を付け、唐傘花と呼ばれるそうですが?
三つ葉は・・・?
せり科と言えば、イタリアンパセリとパセリも庭で、
可愛い蕾をつけております。
 
イタリアンパセリ  パセリ
蕾でも、唐傘花がよく分かりますね。

でもミツバに花が咲いてしまいましたから、
ミツバの由来の三枚の葉も、こわごわとしており、
茎も葉も堅くて、この日曜日予定しております
「初夏の茶事」の席には出せませんよね。

使えるとしたら・・・
先の新芽と花
献立のどこかに、使えるかもしれません。

鬼田平子に囚われた昆虫?

2016-05-24 08:51:44 | 季節の花々
今朝も寒暖計がぐんぐん上昇し、まだ皐月なのに
TVからは、京都で4日連続の真夏日になると・・・、
ここ奈良も真夏日予想、体調管理が大変になります。
私の着物はまだ合わせですが、長襦袢は夏用にしており、
このように夏に向け、帯そして、6月からは単衣へと
徐々に替えるのがよいと京都の着物さんに教わりました。
さあ自宅稽古に二人がお見えです。


こんなありふれた雑草花の夏の装いを紹介します。
いつも通っている公園内の道端に咲く花。
4/12
4月中頃、曲がりくねった茎に咲いた花のワンショット、
他の茎は真直ぐ立っているのに、この花だけ面白い形。
この雑草、どのような名前の花なのかを調べるつもりが・・・
一月経ち・・・
先日、公園内に10年前見つけた山百合を探しておりました。
数日後には取られたらしく、また咲いてくれないかなーと 
希望を胸に探していると、偶然、この花の場所と直ぐ近く
であることに気がつき、撮ることが出来ました。
 クリックで拡大
あの曲がった茎は、今は真直ぐ伸びております。
一部を除き、花は綿毛に変わり、そしてほとんど抜け落ち、
もう少し早ければ、黄色の大きな花の集まり、そして
白い綿毛に包まれたボール状に見えたのかもしれません。
よく観察すると、なんと昆虫(カナブン?)がおり、
籠の中に捕えられたかのようです。

(私は現在、初夏の茶事の虜ですかね。フフフ)

帰って調べてみました。
『鬼田平子(オニタビラコ)』というそうで、
同じキク科なのですが、属が違う『田平子(コオニタビラコとも))』の
葉が無毛であるのに対し、鬼田平子は短毛が生えており、
また花の一つ一つは『タビラコ』より小さいのですが、
固まって沢山つけるため、全体像が大きくなります。
それで『鬼田平子オニタビラコ』の名が付けられている。


なお、タビラコの名の由来は葉が放射状に伸び、
田に平らに張り付くように這う事から、
田平子(タビラコ)となったとされます。
またこれを春の七草の「ほとけのざ」とされておりますが、
「仏の座」という植物は分類的に別物だそうです。 
他には藪(ヤブ)に咲くヤブタビラコも。

いただいた山法師を経筒にて

2016-05-21 15:35:10 | 季節の花々
昨日の夕方、約束の時間を過ぎても帰らぬ孫を捜しに、
近所の公園に行く途中、
稽古に来られている方がお庭の手入れに出てきておられ、
ご挨拶のなかで、「ヤマボウシ」の花に目がとまり、
”今年初めて咲いたのです”とのこと、
なんとこの「ヤマボウシ」を一枝切って下さり、
寂しいからといって、二種類のバラもくださいました。
早速帰って、明日のお稽古の花に活けさせて頂きました。
玄関には、バラを
品のある、あまいー香りが、一気にひろがります。
 
広間には、「ヤマボウシ(山法師)」を経筒の花器で
凛(りん)とした端正な雰囲気を醸し出しており、
 
山法師 大前に花 平らなり
           大橋敦子
名前の由来通り、
頭巾をかぶった法師に見ようと思えば、見えますが?
頭巾と見間違う四枚の先端の尖った真っ白い花びら?
なんと総苞(そうほう)と呼ばれる葉に近いものだそうで、
花本来は中心にある黄緑色をした球形の部分にあたります。
 

季節が過ぎ、
秋の紅葉もきれいだそうで、
ということは輝葉として使えそうで、わが庭にも一木。
タネを頂き、一から植えてみましょうか。
いつ咲くのか待つのも、楽しみに繋がりますね。

ヤマアジサイが咲き

2016-05-19 07:02:45 | 季節の花々
いつも拝見させていただいているブログ(うたことば・・)に
『あぢさゐ』が、勉強になります。
私も、「あづさゐ」よりも正仮名の「あぢさゐ」の方が
やまとことば?として品があり、好ましいですね。
この「づ(du)」「ぢ(ji)」の違いについて検索しておりますと
アジサイの語源として二説あるのだそうで
興味深く拝見させていただきました。 
①鳬障藍(アヂサハフアヰ)説
 アヂ鴨が網に懸ったように藍色の花弁の群がる花
②集真藍(あづさあい)説・・・語源由来辞典にも詳しく
 
よく分かりませんが、日本語の仮名って面白いものですね。

初夏を迎え、葉が生い茂り、小籔のような小庭にも
昨年に続き、「ヤマアジサイが」が咲き始めております。
紫陽草や 藪を小庭の 別座鋪』 
             芭蕉
同じ花を日を追って撮ってみました。
色が変わるのは、花の成分のアントシアニンと補助色素が、
土中のアルムニウムと作用して、七変化になる土壌のpH説と
花の老化説の相互作用と思われますが、
(昔仕事場で金属イオンとのキレート結合で・・忘れましょう)
どう思われますか?
5月9日(月)

5月14日(土)
クリックで拡大(小蠅が)
5月16日(月)

5月17日(火)
蠅?が蜜をクリックで拡大
5月18日(水)

その他にも、いろんな色で楽しめますね。
同じ株なのに???
 

違う場所の株ではこんなにきれいな白色が

これからの株も


でもアジサイ(紫陽花)はもう少し後からになり、
関西有名社寺でのアジサイ園の開園は、
奈良の矢田寺は6月1日から7月10日、500円
京都の三室戸寺でも6月1日から7月10日で、500円
  夜間ライトアップ(土・日19時から21時まで)も。
待ち遠しいですね。

花茗荷が咲き、茗荷との関係は?

2016-05-17 06:25:16 | 季節の花々
庭の片隅で、紅色の鞘を付けた茎が出ているのに
連休が過ぎてから、気付きました。
 
なんの花目なんでしょうか。
記憶をたどりますが、
どこかの山の中から、持ち帰ってきたことは思い出しました。
「花茗荷はなみょうが」だと一緒に散策した方から伺っており、
でも、どこの山から持ち帰ったのでしょうか?
「ミョウガ」は食べ過ぎると”ぼける”
嫌ですね、年のせいなので、困ったものです。

数日後、雨が上がった日に、なんと小さな花が
紅白のコントラストで、蘭の花に似ていませんか?
花茗荷 水撒くごとに 開きくる
             火村卓造 
季語としては「花茗荷」は、になります。
植物辞典によると
”ショウガ科、常緑の多年草で、葉や茎がミョウガに似ており、
 花をつけるので花茗荷され、花は5~6月頃、
 ひとつの花茎に20~30個の紅白の花を咲かせます。”と
 

薬味とかに用いる「ミョウガ(茗荷)」は、
初秋に地面から出てくる茗荷の花穂の部分で、
内部に数個の蕾があり、「みょうがの子」とも呼ばれます。
昨年秋自宅庭で
その後、花穂の先から白い花が咲きだし、これを
みょうがの花」とされ、食べることもできるそうです。
(俳句の季語としては、ですね。)

なお5月頃には地面から茗荷の若葉が、小さな筍の如く現れ、
「みょうがたけ」として、湯掻いて食べられるのだそうで、
自宅の庭にも、若葉の開いたミョウガが出ておりました。

もう時期が過ぎてしまいましたね。

最後に「みょうが」の名前のつく植物として自宅庭に
藪みょうが」もあります。
昨年の9月末には、白い花を咲かせておりました。
 
これはツユクサ科なのに、
名前に混同してしまいますが、葉が違いますね。