hokutoのきまぐれ散歩

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切手でめぐる昭和30年代のインフラ整備(3)

2016-02-10 05:00:19 | 日記

『切手シリーズ』その54。1963年7月には名神高速道路開通記念の切手が発行された。これは日本の本格的高速道路網の嚆矢であり、小牧~西宮間で1957年に着工、1963年7月16日に栗東~尼崎間71.7kmが完成。さらに1965年7月には全通したが、高速道路自体がなかった時代であり、高速道路自体が観光名所で路肩で弁当を広げ、疾走する車を見る人がでるほど。何しろ初めて100km/hで走れる道路の完成であった。

ちなみに東名高速道路の全通は1969年5月のことである。

ついで1964年8月には首都高速道路開通記念の切手が発行。東京オリンピックまであと2ヶ月という所であった。実は首都高速道路の初の部分的には1962年12月の京橋~芝浦4.5km、翌年12月には本町~京橋、芝浦~鈴ヶ森、呉服橋~江戸橋JCTが開通していた。しかし、1964年8月には鈴ヶ森~空港西、汐留~新橋、神田橋~初台、呉服橋~神田橋が完成し、羽田空港から都心への高速道路が開通したことになる。

そして1964年10月には東海道新幹線開通記念切手が発行された。東京~新大阪間を最初は4時間(その後3時間10分)で結んだが、1956年には7時間30分かかったものが、わずか8年で半分以下になる驚異の高速化であった。

そしてその9日後である1964年10月10日には東京オリンピックが開催され、大成功を収めた。敗戦から19年、3回に渡り記念切手を見ながらその足跡を辿ってみたが、如何にスピードをもってダム、橋、道路、鉄道、トンネルといった社会インフラの整備を行い、これがその後の高度成長に繋がったのかは論を待たない。また、国家的なプロジェクト完成の度に切手が発行されていたのかもよく分かる。