『久我山歳時記』(67)。7月7日は何の日と言われたら、日本人の10人が10人は『七夕』と答える。もちろん、七夕でもあることは間違いないが、さらに大概の年は『小暑』である。つまり、暑中見舞の便りはこの日より後に送るものであり、小暑から2日経過しても入梅しない年は『梅雨入りなしの年』となる。因みに立秋(8月7日または8日)を越えると残暑見舞となる。


小暑は梅雨が明け、暑さが本格的になる時期と言われているが、こと今年に関しては6月に真夏日が10日を超えていてすでに暑さは本格的になっている。

七十二侯では『温風至(あつかぜいたる、〜7月11日)』『蓮始開(はすはじめてひらく、〜7月16日)』『鷹乃学習(たかすなわちわざをなす、〜7月22日)』と言われている。



(行田の蓮の花)
しかし、暑い風は既に吹いて、先日、目黄不動尊にお邪魔した時にはバスの蕾も大きくなっており、かなり実際の季節が先行しているように思える。




久我山を散歩するとまず目につく花はアバカンサスの紫色の花。色々な場所に植えられていて一斉に咲くタイミング。ヒガンバナ科(ユリ科と分類されることもある)の植物で原産はアフリカ南部、英名はアフリカンリリーである。手入れも楽で植えたまま毎年咲くので庭の花として人気がある。


少し前からピンクや黄色のササユリは咲いているが、7月に入り咲くのがヤマユリ、花がやや大きく、めしべが大きいのが特徴的である。さらにクルマユリも咲いている。



ムクゲも一斉にたくさんの花を付け、白やピンク、赤紫色など色々か種類が咲き乱れる。ただ、花柄がぼたぼたと落ちるため、掃除が面倒な花である。


毎年日除として植えられているゴーヤも黄色い花をたくさん付けて美しい。よく見ると小さな実がなっていた。

我が家の庭では数年前に買ったキキョウがたくさんの花を付けて咲き乱れていて嬉しい。ただ、買った時は茎の短い種を買ったはずだったのだが、なぜか背が高くなった。


他にもミニヒマワリや日々草、ポーチュラカなども美しい。行燈仕立てのアサガオも紫と赤の花がポツリポツリと咲いている。

花より実を楽しみにしているのはシシトウ、花は小さな白い花だが、確実に実がなり、徐々に大きくなるのを見るのが楽しい。もうすぐすると茗荷の子が顔を出すが、これが庭のどこに顔を出すか、探すのがなかなか厄介である。



(夾竹桃)
33℃を超えると蚊の活動も収まるので水遣りも楽にできるようになる。さすがの蚊も猛暑には弱いようでその分夕方には刺されることが増えた。
後は百日紅(サルスベリ)が咲けば夏の花そろい踏みである。