毎年、『冷やし〇〇』の食べ比べをしているが、今年は『冷やし担々麺』に決めた。以前にもお邪魔したことがある『好来酒場』という個室中華のお店に伺う。この店は前回の時も書いたが、昭和通り沿いの至便なところにあるが、それが災いして高級スポーツカーが店に飛び込み、しばらくお休みをしていた店である。

名物は『刀削麺』、簡単に言うと小麦粉で作った大きな塊を持ち、目の前でお湯が沸たぎる鍋に薄くスライスして落としていく、という技術を持った料理人しかできない料理である。店の前を通ると『刀削麺』と並んで『冷やし担々麺』『夏だけのメニュー、当店だけのクセになる味をお試し下さい』というポスターが貼られていた。


店に入ると元気の良いアジア系の女性が席に案内してくれる。まだ、時間が早いので殆どの席が空いている。テーブルにQRコード、この店もいよいよこのシステムを導入したか、と思ったらお冷を持ってきてくれ、オーダーを聞いてくれたので、『冷やし担々麺』(980円)を注文した。


12時が近づくにつれ、だんだんとお客さんも増えてくるが、注文は冷やし担々麺が大人気、ほとんどの人が頼む。外は34℃、まあ当然であろう。

出された麺は平皿に山と盛られていて底に麺、上にはモヤシと貝割れ菜、たっぷりとソースかかけられている。スプーンが付いているのでスープをひと匙、胡麻の香りが強く、甘酸っぱい。

中にはピーナッツなどのナッツ類がたっぷり、豚肉も挽肉ではなく、包丁で叩いたもの、小片ではあるが、しっかり肉の味がする。

麺の上のモヤシが実に美味い。きゅうりなどは全く入っておらず、モヤシと麺。麺は冷水で締められていてコシもある。辛味ははじめは大したことがないように感じたが、だんだんと舌が痺れてくるので唐辛子やラー油だけでなく、山椒(花椒)もたっぷりと入っている。

シャキシャキしたモヤシと締まった麺にたっぷりのソースを絡めて頂くがこれは美味い。途中で味変を目論み、テーブルにあるラー油も加えたが、かなり辛くなって美味い。


冷たい麺だから汗をダラダラと掻くこともないが、スパイシーなソースは食欲を掻き立ててくれた。1ヶ所目からあたりであった。日本橋を中心にまずは5、6軒は回ってみたい。ご馳走さまでした。
好来酒場
千代田区神田紺屋町11
05055713091