吉祥寺のカレーの名店といえば『まめ蔵』『モンタナ』『くぐつ草』『武蔵野文庫』あたりがいわゆるインド料理でないお店であろう。その中の『くぐつ草』に本日はお邪魔する。
この店は商店街の外れ、安売りで有名なロジャースの向かいを地下に降りたところにある。入口からかなりムードが漂っており、地下に降りると洞窟のような造りになっている。
喫茶店ではあるが、店の名物は約10種類のスパイスを使用したくぐつ草カレー。今日はビールとのセットをお願いする(1860円)。
まずはビールが運ばれてくるが、レーベンブロイの小瓶と冷えた厚手の金属製グラス。注ぐと良く冷えていて旨し。
5分ほど経ってカレーなどを載せたトレーが運ばれてくる。ライスとカレーは別盛り、それにミニサラダと薬味が添えてある。カレーを半量ライスに掛けてまず一口。ホロホロの牛肉が3つ入っている。
カレーは辛味はあまりないが、特にコリャンダーが後味に残る。ライスのレーズンとも相性が良く、さすが1979年創業の老舗のカレーである。
おとなしい中にしっかりスパイシーな味には野菜や肉が溶けており、そしてこの複雑な味わいを構成しているのだろう。
ゆったり時が流れる店の中はジャズがかかっている。聞くとあやつり人形劇団結城座の劇団員により開店した店であちらこちらに劇や演劇のパンフレットが置いてある。
他にもオムカレーやワインのつまみなどもあり、少人数で語りながら過ごすのにもってこい。
ただ、この店のもう一つの名物コーヒーは味わうべきであったが、今日はビールの誘惑に負けた。
この幻想的な雰囲気の喫茶店は一度足を運ぶ価値がある。もちろん、カレーも絶品である。
くぐつ草
武蔵野市吉祥寺本町1ー7ー7 島田ビルB1
0422218473