『東京の坂、江戸の坂』その90。凧坂からの道を左折、松原駅に向かう。相変わらず道は広くなったり、狭くなったり。左側にはブドウ畑、房には袋掛けがされ、ぶどう狩りの説明書きも。23区にもぶどう狩りの楽しめる所がある。
その先のオオゼキではパイナップル1本68円が目玉らしい。面白いのは警備員が安いのに驚いている。
その先には東急世田谷線松原駅。今は車両も300形に統一され、カラフルな10色で反対側にはモーニングブルー、我々が乗り込んだ三軒茶屋行きはブルーイッシュラベンダー。車内はクーラーがよく効いて心地よい。
山下駅は小田急豪徳寺駅乗換えで多数の乗客が下車、そして次の宮の坂駅で私も降りる。
反対側には今度はアルプスグリーンの鮮やかな車両が入線。また、この駅前にはかつて玉電や江ノ電で活躍していた601号が静態保存されている。
駅を降りてすぐの所に世田谷八幡宮があるが、線路との間の道が駅名にもなっている『宮の坂』である。これも緩い坂で途中からは線路からも見える。
世田谷八幡宮の起源はやはり他の八幡宮同様に源義家が後三年の役の帰途、豪雨のため天候回復を待った場所に宇佐八幡の分霊を勧請して祀ったとされる。
奉納相撲の勝敗により吉凶を占ったり、豊作に感謝したりしたため、境内には土俵や力石がある。今も秋の例大祭では農大学生による奉納相撲が行われている。まあ、とにかく境内も広く、立派な神社である。
世田谷区でもこのあたりの坂は緩くてゆったりとした坂が多いという印象であった。まあ、夏には汗がどっと出なくてこんな坂巡りのほうがいい気がする。