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落し文
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俳句の季語に使われている落し文とは
オトシブミ科の昆虫の総称です
体長は6~10ミリ程の小さな虫で約90種類ほどが
日本に生息しています
産卵時の珍しい習性からこの名前がつきました
多分林や山歩きされる方は
器用に丸められた緑の木の葉が落ちていたり
葉がまだ枝についている状態をご覧になってるはずです
この正体はオトシブミが楢(ナラ)や檪(クヌギ)などの葉に
切れ目を入れて丸めた「ゆりかご」といわれるものです
この中に産卵して落し、卵は孵化し幼虫になると
巻かれた葉を食べて育ちます
鳥が落とした手紙のように見えることから
「ウグイスの落し文」などといわれ、転じて虫の名前に
昆虫のゆりかごを作る行為は
人が持つ母性本能を思わせますね
「恋愛と全く無縁落し文」 阿波野青畝
「落し文拾ひて渡る思川」 松尾ふみを
「落し文ふと裏径にそれし時」 高浜年尾
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