その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

落し文

2012年08月06日 | Weblog

 

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落し文

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俳句の季語に使われている落し文とは

オトシブミ科の昆虫の総称です

体長は6~10ミリ程の小さな虫で約90種類ほどが

日本に生息しています

産卵時の珍しい習性からこの名前がつきました

多分林や山歩きされる方は

器用に丸められた緑の木の葉が落ちていたり

葉がまだ枝についている状態をご覧になってるはずです

この正体はオトシブミが楢(ナラ)や檪(クヌギ)などの葉に

切れ目を入れて丸めた「ゆりかご」といわれるものです

この中に産卵して落し、卵は孵化し幼虫になると

巻かれた葉を食べて育ちます

鳥が落とした手紙のように見えることから

「ウグイスの落し文」などといわれ、転じて虫の名前に

昆虫のゆりかごを作る行為は

人が持つ母性本能を思わせますね

 

「恋愛と全く無縁落し文」 阿波野青畝

「落し文拾ひて渡る思川」 松尾ふみを

「落し文ふと裏径にそれし時」 高浜年尾

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