その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

おみなえし

2011年08月29日 | Weblog

 

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おみなえし

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「萩の花尾花葛花なでしこの花

またおみなへし藤袴朝貌の花」

秋の七草は「万葉集」に詠われた山上憶良の歌がもとになっている

子供の頃 このおみなえしだけ見たことがなくて

どんな花だろうと空想していた

家には七草を求めて野をさすらう女の人を描いた

美しい絵本があって 日本画家が子供のために

描きおろした絵で見るおみなえしは

黄色で小さな雲のようで いつの日か出会うことを

楽しみにしていたが、初めての山で見つけた

おみなえしはこれといった華のないやせた黄色い花でした

なんと地味な花だろうと少なからずがっかりした

大人になってようやくこの花の持つ何気ない優しさ

この花を愛でた万葉の人々の気持ちを

少し理解できるようになりました

女郎花(おみなえし)

学名 Patrinia scabiosaefolia  英名 patrinia

別名 オミナメシ メチグサ アワバナ

名前の由来は オミナ(女) メシ(飯)で

小花を粟飯に例えたなど諸説あります

花ことばは・・・親切

 

歳時記では秋の花

「ひょろひょろと猶露けしや女郎花」 芭蕉

「女郎花の中に休らふ峠かな」 正岡子規

「女の香放ちてその名をみなへし」 稲垣きくの

 

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