その日その時 写真で見る歳時記

気ままに写した写真に気ままな言葉たちの集まり

春隣(はるとなり)

2008年02月20日 | Weblog

 

春隣(はるとなり)

 

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サイコロの目を書き換えて春隣

 

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駄洒落で始まってゆく朝です

 

お隣のおばあちゃん

 

名前を「はる」さん

 

いつもチャイムを押しながら

 

はるがきたよっ!

 

我が家はいつも春隣

 

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手で触れるほど近くにきた春

冬のさなかには

寒さにひたすら耐えているだけですが

だんだんと寒さが緩んで

冬の終わりが見えてくると

かえって春が待ち遠しくなるものです

まして

何かちょっとした春の兆しに

気がついてしまうと

その気持ちはいっそう強まるもの

頬に当たる風も

心なしか柔らかくなり

目を凝らすと土からかすかに

緑色が顔を出し始め

北国では氷柱から滴る

雫の音も絶え間なく聞こえてくるころ

そんな思いを表わす「春隣」は

手で触れるほど近くまで来たという

気持ちは素直に伝わる素敵な言葉です

 

叱られて目をつぶる猫春隣  (久保田万太郎)

 

春も近く

活動的になった我が家の猫

何かいたずらをして叱られてしまった

陽の当たる縁側で

ぎゅっと目をつぶる猫の様子に

春が近づいたなあという思いがこもります

(道行めぐ著「美しい日本語帳」より)

そろそろ山下景子著

美人の日本語もおわりです~

添え書きとして使わせていただいた

美しい日本語も

これからますます消えそうなものばかり

この美しい日本語を消さないように

機会があるたびに使ってゆきたいと思っています