逢瀬(おうせ)
***
夜風を受けて
船の灯りが
沖へ 沖へと
滑ってゆく
ねぇえ~
ありふれた幸福が
ふたりには
なぜ こんなに遠いのかなあ
見上げる空には
下弦の月
半分だけの 光が哀しい
・・・
***
愛し合う男女が逢うこと
逢瀬(おうせ)
愛し合った男女が逢う場合に
逢瀬(おうせ)という言葉を使います
ただし
何の翳り(かげり)もなく
いつでも会えるハッピーな二人の場合は
あまりこの言葉は使いません
七夕の牽牛と織姫のように
一年にたった一回しか逢えないとか
あるいは人目をはばかる恋人同士
日ごろ思うように逢えなくて
思いが募り募って・・・
という背景があるほうが
この言葉はよく似合います
忍ぶ仲で 密かに会うということで
逢瀬の意味合いがより深くなります
逢瀬の後には またドラマが続きます
逢えばなおさら別れがつらい
人目逢えたあの日が忘れられない
逢ってますます思いが募る
面影が目に浮かぶ・・・・
だからこそ
恋人の逢瀬は
小説でも舞台でも映画でも美しく
見る人の心を震わせるのでしょうね