青葉闇(あおばやみ)
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その人は
幾千の羨望を浴びながら
どこか苦しそうな
微笑を見せた
光が強くなるほどに
闇は暗くなる
闇の深さは
きっと誰にもわからない
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大自然のふところ
「青葉闇」「木下闇」「木闇」「木の暮れ」「木暗し」「茂り」
枝を伸ばし 葉をいっぱい茂らせた
大木の下は 昼間でも暗闇です
でも、恐ろしい闇ではありません
焼け付くような厳しい陽射しも
ここまでは届かない
ひんやりと 居心地よく包んでくれる空間
大自然のふところに抱かれているような
そんな落ち着きを感じます
人はこの闇に抱かれて
遠い遠い昔
母の胎内にいた頃のような
記憶を呼ぶのでしょうか
やがて
静かに満ちてくる安らぎの中で
疲れた心も癒えて
ふたたび歩き出す英気を養うのです
ただ、青葉闇も
大きく生い茂る木があってこそ
その大木は何十年 何百年掛けて育ったものです
私たちを包んでくれる優しい闇を
私たちは
私たちの手で守らなければいけないと思いますね