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労組書記長(←元)社労士 ビール片手にうろうろと~

労組の仕事している勤務社労士がもしや誰かの役に立ってるんかな~と思いつつ飲んだくれて書いてるっす~(* ̄∀ ̄)ノ■☆

パートが健康保険料・厚生年金保険料払ったら得?損?

2006-11-16 | 書記長社労士 法改正 社会保険
 昨日は、社労士受験生時代からの友人達と「宅建・行政書士試験受験生の労をねぎらう飲み会(忘年会企画会議同時開催)で、痛飲してきました
3時間飲み放題というお店の大サービスで、さらにオリジナル焼酎がムチャクチャ美味しいこともあってへべれけ

 そして、今朝。
今日一日の仕事のスケジュールを考えたら、車で通勤した方が便利だなって思ったので、運転席に座り、念のため、アルコールチェッカー・・・
0.40mg/l運転できません・・・
電車通勤に即、切り替えて、駅までの道をトボトボと歩きました・・・

厚生年金のパート適用、勤続期間など新条件で絞り込み(読売新聞) - goo ニュース

 厚生年金と健康保険の加入をパート労働者にも義務付ける議論が再開されました。
現在でも、パートタイマーの取り扱いは
☆ 1日の所定労働時間が一般社員の所定労働時間のおおむね4分の3以上
(例えば正社員が8時間労働なら、6時間以上のパート社員)
☆ 1月の勤務日数が一般社員の所定労働日数のおおむね4分の3以上
(例えば、正社員が20日働いているのなら、15日以上出勤しているパート社員)
 と、なっています。
この「4分の3」を、「2分の1」にして、対象者を拡大しようという議論です。

 でも現実的には、正社員とまったく同じように働いていても、「パート」「アルバイト」は健康保険・厚生年金には入らなくてもいいんだって間違った解釈をしていて、加入させていない企業は多いと思います。
そしてご主人の健康保険の扶養家族に入っている人は、保険料負担がもったいなくて加入したがらない方も多いですよね。
そのため、健康保険の被扶養者家族になるには年収が130万円を超えてはならないですから、超えないように気を付けてる人、僕のまわりにも多いです。
本当は、前記の通り、年収以前に労働時間が加入・非加入の問題なのですが。
(なお、130万円を超えた場合、市町村の国民健康保険に加入しなければならなくて、決して政府管掌健康保険に加入するわけではありません)

 もしパートの人が健康保険・厚生年金に加入したらどうなるでしょうか?

まず、負担の部。
健康保険料は、標準報酬月額は最低の98,000円として、40歳以上の人で、9,241.4円。
これを労使で折半しますから、ご本人の負担は4,620.7円になります。
厚生年金の方は、標準報酬月額98,000円として、14,349.16円。
これも労使で折半しますから、ご本人負担は7,174.58円です。
合計で約11,800円です。

どんなメリットがある?
 昔と違って、政府管掌健康保険と国民健康保険の病院での窓口負担額は一緒ですので、医療費に関してメリットはありませんね
で、家族の保険の被扶養者になっていたり、国民健保加入と大きく違うことは、もし怪我や病気で働くことが出来ずに仕事を休んだ場合、健保から「傷病手当」という補償(標準報酬月額の60%)を受けることが出来ます。

 さきほどの保険料の計算で標準報酬月額を98,000円で計算しましたから、その人の場合、もし休んでいたら、一月 58,800円の傷病手当が支給されます。
満足な額ではありませんが、無収入より安心して治療に専念できそうです(これがあるのと無いのとでは大違いです。

 年金はどうなるでしょう。
一月分の保険料を払うことによって将来受け取ることが出来る老齢年金は
 標準報酬月額×5.481/1000 で計算します。
さきほどの例で示した、標準報酬月額を98,000円で計算したら、537.138円。
一月分の保険料で、将来の年金は、受給開始から死ぬまで、毎年毎年537円増えることになります。
約13年で元が取れます。
65歳(男子昭和36年4月2日以降生まれ・女子昭和41年4月2日以降生まれ)からの受給でしたら、元が取れるのは78歳
かなり長生きしないと、なかなか元が取れません。
でも、実際に受け取るときには、その時の物価に合わせて価額調整されますから、もし将来、今よりもっと物価が上がっていれば、もっと早く元が取れます。
男子昭和36年4月1日以前生まれ・女子昭和41年4月2日以前生まれの方でしたら、65歳以前に特別支給の老齢厚生年金が支給されますから、もっと若くして元が取れますね

 そして、男子昭和24年4月1日以前生まれ・女子昭和29年4月2日以前生まれの方でしたら、65歳以前に特別支給の老齢厚生年金の定額部分も支給されます。
これは標準報酬月額にかかわらず、一月の保険料納付にたいして一律1,676円が受給できますので、さらにもっと早く保険料の元が取れます 

 サラリーマンの妻や夫でない方の場合は、国民年金保険料を払っている(若しくは滞納している?)と思いますが、パート先やバイト先で厚生年金に加入して貰うことが出来れば、国民年金保険料13,860円を支払う必要が無くなります。
そして、国民年金保険料を払わなくても、老齢基礎年金はちゃんと貰えますから、一月の保険料納付に対して、毎年毎年、受け取り年金額は約1650円、死ぬまで増えます。

 そして、万が一、障害者になった場合
国民年金では、障害等級1級と2級でしか、障害年金が支給されませんが、厚生年金は3級でも支給されます。
そして、国民年金の障害年金に、厚生年金の額が上積みされて支給されますから、非常に安心です

 長々と書いちゃいましたが、僕はパートさんの健康保険・厚生年金加入は、お得だと思っています。
そして、きっとそういう方は勤め先に誤魔化されて、雇用保険(失業保険)にも加入して貰っていないでしょうから、健康保険・厚生年金加入によって、そっちにも加入して貰えるはずです。
もし失業したときにも安心になりますよ
コメント (6)
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