三流読書人

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「偽」 なんたる国に生きていることか

2007年12月25日 10時10分07秒 | 堪忍袋
 なんたる国に生きていることかと、ほとほと呆れ果てる。
 土井大助の詩を紹介する。

年末断想
 「偽」と大義  土井 大助

今年のこの国の世相は、漢字一字で「偽」と出た。
なるほど何と「偽」の横行した年だったかーー。
 各地名産の偽装、生保損保の不払い、建築の偽装……。
  (発覚しても責任をなすりつけて「偽」の上塗り。)
 パートやハケンや雇用の「偽」の横行。
  (この「偽」の蔓延の根は、小泉「改革」の「偽」だ。)
 「沖縄の集団自決に軍の関与なし」、教科書の「偽」。
  (歴史偽造の最たるもの。後世を過つ重大な「偽」だ。)
 防衛高官の収賄疑惑をめぐる醜悪な「偽」。
  (莫大な日米軍需の闇から出た「偽」の底の知れぬ深さ。)
そこへ、年の瀬になっての年金早期解決のホットな「偽」。
政権政党の公約も、国会答弁も”少し言い過ぎた”とは!
公約がすべて誇大広告なら、国会は「偽」の宣伝の場か。
この国の大臣の資格と能力は、軽薄短小の偽言術なのか。

まだまだグローバルな大きな「偽」がある。
 ブッシュ大統領は「大量殺戮兵器あり」として
 「テロ撲滅戦争」を掲げ、イラクに攻め込んだ。
 「大量殺戮兵器なし」と確認しても 
 なお戦争の「大義」をかざし「殺戮」を続けている。
この戦争で今日どれほどの無辜の民衆が焼かれているか。
連日テロが広がり、「戦争」はテロを量産している。
この戦争は現代世界を覆う最悪の「偽」、その根っこだ。

この巨大な「偽」に日本はどう向き合うべきかーー。
年末年始、全国民注目の政局の焦点は、そこだ。
(憲法の大義が示す日本の自主と独立度が試されている。)
饒舌な偽言を並べ平気で公約を反故にする大臣たちの
舌先三寸に丸められるほど、国民はもはやヤワではない。
世を覆う「偽」の国の実生活に懲りた心ある国民の目は
今や、新たな光を発し始めている。

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