三流読書人

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ドングリ小屋住人 

選抜高校野球 

2008年02月17日 10時06分52秒 | スポーツ
 まもなく高校野球春の選抜大会が始まる。今日も『毎日新聞』には、出場校を紹介したタブロイド版8頁だての特集版が折り込まれていた。
 どうなんだろう。高校生のスポーツをこれほど特別扱いする必要があるんだろうか。
 地方版は毎日毎日、県の出場校の特集をトップで組んでいる。
 書くべきことはもっとあると思うが。
 夏は、『朝日新聞』主催の夏の高校野球がある。
 野球をやる子どもたちは、いわゆる甲子園球児を目指してその競争は過熱するばかり。親も指導者も地域社会も。
 それを真似た他のスポーツも商業ベースにのるためにマスコミにこびを売る姿が醜い。
 これは絶対に良くない。
 
 以下は、昨日の『毎日新聞』新聞のコラムである。
 アマチュアースポーツの今後を考える上で参考にならないだろうか。

【 「発信箱」 :フェアプレー=落合博
 早大スポーツ科学学術院の友添秀則教授(スポーツ倫理学)は学生たちによく話しているという。
 「スポーツは安泰な文化ではない。500年前にはなかった。あぐらをかいていると、500年後にあるかどうか分からない。後世、スポーツは近代という時代に特有の文化形態だった、ということになるかもしれない」
 スポーツの原点である公平・公正を揺るがす行為が国内外で、まかり通っている。禁止薬物で肉体を改造するドーピング、選手や弟子に対する暴力(しごき)、身内の肩を持つ笛(判定)、制度の盲点を突いた選手獲得……。
 スポーツを次代につないでいく種まきの作業として、友添教授は、ニュージーランドやカナダなどで小中高生を対象に実践されている「フェアプレー教育」に着目する。オリンピックを侵食する勝利至上主義への嫌悪感や危機感が導入のきっかけだ。
 授業前、子どもと教師は「よいプレーやプレーヤーを認め、称賛する」などと書かれた同意書に署名する。そして、試合や練習を通してどのプレーがフェアで、どれがフェアでないかを考えるのだ。
 他の人の失敗を責める。技能の低い人をからかう。勝てば満足するが、負ければふてくされる。以上の行為はルール違反とは言えない。だが、マナーを欠けば、尊敬は得られない。「書かれていないルール」は存在する。
 正々堂々や公明正大に象徴される精神性や美意識を取り戻さなければ、500年を待つまでもなく、スポーツは世の中から葬り去られているかもしれない。(運動部)毎日新聞 2008年2月16日 】

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