三流読書人

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ドングリ小屋住人 

「黒い花びら」水原弘

2008年01月14日 15時05分50秒 | くらし
 歌のこと 戦後の歌

 永六輔作詞 中村八大作曲 水原弘 歌
 
 黒い花びら

 黒い花びら 静かに散った
 あの人は 帰らぬ遠い夢
 俺は知ってる 恋の悲しさ 恋の苦しさ
 だからだから もう恋なんか
 したくない したくないのさ

 黒い花びら 涙にうかべ
 今は亡い あの人 ああ 初恋
 俺は知ってる 恋の淋しさ 恋の切なさ
 だからだから もう恋なんか
 したくないしたくないのさ

 1月11日夜11時よりNHK.FMで「真冬の夜の偉人たち」というタイトルのシリーズで、作家村松友観氏が「黒い花びら・水原弘」と題して語っていた。
 私も戦後の日本人の歌手で誰か一人と言われれば水原弘ということになる、そういう気持ちになる一人であることは間違いない。
 石原裕次郎も好きであった。が、最近CDを聞いていてもどうも鼻につく。
 加山雄三などは論外であんな気色の悪い人物はデビュー当時から大嫌いであった。
 おぼっちゃまのお遊びに付き合ってられるかということかも知れない。
 青春時代は学生というより金を稼ぐことに毎日必死だった。
 水原弘という無頼ではあったが、命がけで歌った歌手が肌に合う。
 生活は無頼でも歌は「楷書で歌う」と村松氏は言う。
 しかし、残念ながら『黒い花びら』の他に好きな歌はあまり多くない。
  
 村松氏が番組の最後に紹介していたが、晩年に再レコーディングした「黒い花びら」は鬼気迫るものがある。