1969/04/09に生まれて

1969年4月9日に生まれた人間の記録簿。例えば・・・・

憶えたてのマスターべーション!

2010-05-11 22:03:44 | 雑談の記録
本をよく読むようになったのは中学生の頃だったように思う。当時は半村良、平井和正、筒井康隆、大藪春彦、小松左京なんてのを読んでたように思う。多分に姉の影響のような気がする。家にあった松本清張はなじめなかったし、森鴎外なんて糞くらえと思っていた。星新一はなぜか苦手だった。

そして、本を読むのは決まって試験前。部活が休みになり、本当は勉強をしなくちゃいけない時間にこっそり読書に耽っていたものだ。

高校に入ってからしばらくは、実父が家に残していったディックフランシスとか、洋物のハードボイルドがやはり多かったけど、友達の影響で、泉優二をはじめとするバイクがテーマになった小説、それから海外のSF作家、Kディックとかの本も読んでいたような気がする。

だけど、当時、ボクらに最も影響を与えたのは、村上春樹においてほかにない?。村上龍もめちゃめちゃ好きだったけど。

大学入りたてのころ、たまたま読んだ鈴木光司の「リング」に気をよくして、しばらくSFホーラーにのめりこみ、なぜかディーン・クーンツを社会人になってからもしばらく刊行されるたびに購入していた。そんなさなか、宮部みゆきの作品に出会って「理由」で直木賞を受賞するまでの作品(歴史小説は除く)は全て読んだように思う。一方、ハードボイルドに関しては、先に紹介したディックフランシスに通じるものがあった真保裕一の作品も随分読ませてもらった。また、学生の頃、生きるお手本にしていたのが椎名誠とその仲間たちだった。

しかし、最近は年に5、6冊といったところ。なにかと忙しく、読書する時間が無いのが主な原因。時間があったとしてもカミさんの本をチラ読みするくらいで、読了もあやしい。ボクの趣味とは決定的に違うし、最近は、肉体に関する技術的な本(小説ではない)を狙い打ちにしているから。おまけに、ここ数年心掛けている?のが、超メジャーになった作家の作品は「別にいいや」という下らない思想もその原因のひとつ。

さて、最近、バイク屋のIMMオヤジといろんな話しをするんだけど、IMMオヤジが、耳にタコができるくらいにボクに力説する言葉がある。ひょっとしてボクを口説いているのかなって勘違いしそうなほどの勢い。
「人との出会いっていうのは、出会うべくして会っていて、それはもう運命なんだよ」と。
その言葉を100%信じるかどうかは別にして、ボクもそう思うときがときどきある。

なぜ、この場所で、この時に、この人と!。

小説もそうではないのか。
なぜ、この場所で、この時に、この本と!。

実は、GWを挟み、ある小説を読んだ。昨晩、ようやく読み終わった。
その小説は、いろんな関連性の中から選んでしまった一冊。
読むまで内容はまったく知らなかった。

小説の中の少年は15歳。
幼少のころ母に捨てられ、父の呪縛から逃れるために家を出る。
有名なギリシャ悲劇が小説の下地。
「生」と「死」。
「暴力」と「性」。
「愛」というよりは「反応」。
「生」と「死」の営みが、ある一枚の絵と詩と音楽に抱擁されている。

「森」
ボクは仕事がらよく森を歩く。
少年が感じる森への恐怖と畏敬の念。
それは、きっと誰もが感じる思いだと思う。
あちらの世界とこちらの世界。
森にはその境界線を溶かす力がある。

「石」
ボクは仕事がら石を取り扱う。
残念ながら石と話すことはできないけど、目を閉じ耳を澄まし、その石が育った悠久の時の音を聞きたいと願う。そして、しばしば思う。
「ボクはいずれ灰になるけど、ボクの一部は石になるのかな?」
そして、さらに思う。
「ボクらの一部は石になる、それはぜったいだ!」

生きる意味について本気で考えていた時代が15歳前後。
そんなことを考える「余裕」がボクの生まれた環境にはあった。
このバカブログのコアな読者なら、ボクと実父の間にある関係性についていくらか知っていることと思うけど、その関係性もボクの一方的な思いである可能性が高い。
それを実父に問いただしたことは一度もない。
しかし、その問いは自分で解くしかない。
熊本に戻って10年という月日が経ち、ようやく雪解けが始まろうとしている気配をボクは感じ始めている。



図らずも?、この小説を読みながら陳腐な詩を二つも?作ってしまった!。
そして、これこそが、おバカな「1969/04/09に生まれて」の真骨頂なのだ!。
(こんな解説はいらないと思うけど、読書のみなさんへの熱い思いをメタファーしています!)

「佐伯さんと君へ」

私には資格がある
あなたを感じつづける
私の外からも内からも
私だけの特権?
永遠に続くなんて思っていない
だから
今のあなたを感じていたい

僕には資格がある
あなたを感じつづける
僕の外からも内からも
僕だけの特権?
永遠に続くなんて思っていない
だから
今のあなたを感じていたい

今 この瞬間を切り抜き
永遠の額縁にかざりたい
だれかに壊されようとも
だれかに憎まれようとも

私と僕の一瞬は 永遠のなか


「君へ」

君に約束することはできない
僕はかわっていく
君もかわっていく
君は幸せかい?
僕は幸せだ!

だけどいずれ灰になる
君も僕も忘れ去られる

永遠は約束できない

だから だから
今の君を強く抱きたい
君の記憶に強く刻まれたい




今更ながら思うことだけど、高校時代に受けた村上春樹の影響って「深刻」そのものだったんだね。
知らなかったよ、こんなにボクの人生に入り込んでいたなんて!。
文学ってマジでコワイッ!。勝手に回路を書き換えられてることに気付いてしまったし!。

ヌォー、「海辺のカフカ」のば~っかっ!

ハァ~、すっきりしたぁ~。
コメント (1)
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